ボロ―ニャにゆかりのある画家が一堂に会する、国立絵画館

ボロ―ニャにゆかりのある画家が一堂に会する、国立絵画館|イタリア観光ガイド

国立絵画館に行ってきました!

ボローニャで最も絵画に浸れる場所「国立絵画館」へ行ってきました。イタリアの画家が好きな方や、宗教画に興味がある方は大満喫できるスポット。個人的に心惹かれた作品を5つ厳選してご紹介します。

国立絵画館とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. 宗教画やイタリア絵画にたっぷりと浸ることが出来る点。
  2. 一年を通じてそこまでごった返していない点。
  3. テーマごとに展示室が分かれていて鑑賞しやすい点。

「ボローニャ国立絵画館(Pinacoteca nazionale di Bologna/ピナコテカ・ナツィオナーレ・ディ・ボローニャ)」は、市内の教会や修道院に飾ってあった絵画を中心にとりまとめた絵画館。ボローニャや、ボローニャのあるエミリア=ロマーニャ州にゆかりのある画家たちの作品をたっぷりと楽しむことが出来ます。建物自体も1997年に現代的に改修され、明るく清潔感のある雰囲気です。

国立絵画館 押さえておくべき魅力とは?

ボローニャ唯一のラファエロの絵画

イタリアで最も偉大な画家の一人、ラファエロ・サンティ。ボローニャにある唯一のラファエロの作品「聖セシリアの法悦(Estasi di santa Cecilia)」は、館内でも多くの人を集めています。聖セシリアは音楽家のための聖人(守り神のような存在)としても有名。本作以降の聖セシリアの絵は皆、似たようなポーズや表情をしていることから、ラファエロが国内外に与えた影響力の大きさを改めて痛感させられます。

グイド・レーニの展示室

ボローニャに来たからにはボローニャならではの作品を楽しみたい!国立絵画館は特に地元ボローニャ出身の巨匠、グイド・レーニ(Guido Reni)の作品がたくさんある点も魅力です。中でも心惹かれたのは「サムソンの勝利(Sansone vittorioso)」。旧約聖書に登場する怪力の持ち主サムソンを描いた一作で、グイド・レーニ専用の展示室でもひと際輝きを放っています。

ジョットの手がけた多翼祭壇画

こちらはフィレンツェのドゥオーモ横に立つ「ジョットの鐘楼」の制作者としてもおなじみ、ジョット・ディ・ボンドーネ(Giotto di Bondone)の手掛けた多翼祭壇画(教会の祭壇に飾る屏風のような祭壇画)です。ジョットは建築家としても活躍しましたが、画家としてもその後のイタリア絵画に大きな影響を与えた重要人物で、本作も発見されて以降、制作年や発注者等、いまだに謎の解明にまつわる議論の絶えない、大変貴重な作品の一つです。

ティントレットの描く聖母マリア

国立絵画館の展示品は、宗教画が大半。ゆえにどうしても磔刑(イエス様の処刑されるシーン)、殉教(処刑されるシーン)といった目を覆いたくなるような作品も少なくありません。それらがニガテな方にオススメなのが聖母マリアにまつわる作品。写真はティントレットの描いた聖母マリアがイエスさまを身籠っていることを、親戚であるエリザベトの元へ伝えにゆくシーンを描いた1枚(Visitazione,訪問)で、画面全体があたたかな空気に満ちています。

エル・グレコの最後の晩餐

館内にはあまり多くはないものの、イタリア人以外の画家の作品も展示されています。写真はギリシャ出身の著名画家、エル・グレコ(El Greco)の描いた「最後の晩餐(Ultima Cena)」。イエスさまの発言を受けて、12人の弟子たちが騒然とする様子が臨場感を持って描かれています。ミラノでレオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐をご覧になった方は、構図や色の使い方の違いも楽しめると思います。

国立絵画館 是非食べてほしい逸品

Trattoria Anna Maria

「トラットリア・アンナ・マリア」は、国立絵画館の目の前を走るベッレ・アルティ通り(Via delle Belle Arti)をまっすぐ5分程歩いた所にあるレストラン。平打ちパスタのタリアテッレや、ご当地パスタのトルテッローニが名物。いずれも1皿1,500円程で、お皿にこんもり盛られて出てくるので、食べる前からよだれが止まりません。

国立絵画館ワンポイントアドバイス

「ピナコテカとは」
国立絵画館のイタリア語名の中にある「ピナコテカ(Pinacoteca)」とは「絵画館」の意味。個人的には、中小規模の美術館にこの名が付くことが多いように思います(但し絶対ではありません)。他にも絵画がたくさん展示されている観光スポットは「Galleria(ガレリア)*美術館と訳されることが多いです」「Museo(ムゼオ)※博物館と訳されることが多いです」が定番。美術鑑賞がお好きな方は、是非旅行中に覚えてみてください。

国立絵画館観光での注意点

国立絵画館観光での注意点
  1. 入場料は6ユーロです。
  2. 9月から6月迄は、火曜から日曜の8時半から19時半迄開いています。
  3. 7月と8月は開館時間が少し異なります。

毎週月曜日はお休み(他、クリスマス・元旦もお休み)。7月と8月は火曜と水曜が8時半から14時迄、木曜から日曜が13時45分から19時半迄開いています。最終入場時刻は閉館30分前です。

まとめ

国立絵画館は、普段あまりイタリア絵画に触れる機会のない方が足を運ぶと、もしかしたら消化不良で終わってしまうかも…。一方で、イタリア絵画、中でもグイド・レーニなどのボローニャゆかりの画家のファンの方には、1日いても飽きないほどの贅沢空間かと思います。一般的なイタリアの美術館の中では比較的入場料もお手頃。街中にあり、アクセスも良いので、少しでも気になる作品があった方は是非足を運んでみてください。

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。