北イタリア マントヴァ、テ離宮で絵画の渦に溺れたい!
テ離宮に行ってきました!
ロンバルディア州にある中都市、マントヴァ。ミラノやヴェローナなどに行く際に、電車やバスでなんとなく通過してしまうことの多いこの町には、絶対行くべし!な、素晴らしい離宮があります。その魅力とは?!詳しくご紹介します★
テ離宮とは?絶対行くべき理由ベスト3
- ありったけの絵画を鑑賞できる点。
- 開放感抜群の宮殿内を散策できる点。
- マントヴァのいにしえの栄華を感じられる点。
「テ離宮(Palazzo Te/パラッツォ・テ)」はロンバルディア州マントヴァにある宮殿。かつてこの地域を統治していた、ゴンザーガ家のお屋敷で、広大な敷地の中に、絵画に溢れた離宮がどーん!と建っています。マントヴァは今でこそやや穴場の観光都市ですが、離宮を巡れば当時の栄華をたっぷりと感じられるハズ。「イタリアの主要都市は、巡りきってしまった!」という方に、是非旅してもらいたい場所のひとつです。
テ離宮 押さえておくべき魅力とは?
広大な敷地
写真は入口付近にあるテ離宮のジオラマ。現在、離宮は博物館になっており、御覧のような広々とした2階建てのお屋敷をたっぷり鑑賞することができます。離宮はジュリオ・ロマーノ(Giulio Romano)というイタリアを代表する芸術家の作品。彼はルネサンス期の巨匠、ラファエロの弟子のひとりで、1524年から34年にかけて離宮のほとんどのパートを手掛けました。
Sala del Sole e della Luna
「サラ・デル・ソーレ・エ・デッラ・ルーナ(太陽と月の間)」は、お客様をおもてなしする応接室として使われていた部屋。他の部屋に比べて淡い寒色系で上手にまとめられていて、特に気に入りました。天井にダイナミックに描かれたフレスコ画は、16世紀中頃のもの。中央に描かれた沈む太陽と、端に描かれた出づる月が、共に戦車を携えていて、絶え間なく移りゆく時間の経過を上手く表現しています。
Sala dei Cavalli
「サラ・デル・カヴァッリ(馬の間)」はその名の通り、壁に立派な馬の絵が何頭も描かれている部屋。当時はダンスフロア等に使われていました。美しい馬たちは、いずれもゴンザーガ家の愛馬。実物と同じ大きさで描かれており、迫力満点!遠近法を巧みに使ったタッチは、どれも今にも動き出しそうです。ちなみにこういった細部の装飾もジュリオ・ロマーノが多くを手掛けています。
Sala di Amore e Psiche
「サラ・ディ・アモーレ・エ・プシュケ(アモーレとプシュケの間)」は、ギリシャ神話に基づいた壮大な物語が壁一面にひろがる、なんとも豪華絢爛な部屋。当時はダイニングルームとして使われていました。”アモーレとプシュケ”と言えば、禁断のラブストーリが有名。実はこの部屋も、ゴンザーガ家のフェデリーコ2世が愛人のために捧げた…とも言われており、そのことを思いながら再度部屋を鑑賞すると、また違った視点で名画をみることが出来ます。
Sala dei Giganti
「サラ・デイ・ジガンティ(巨人の間)」は豪華な部屋ばかりが続くテ離宮の中で、最も豪華な部屋。イタリア広しと言えど、これほどまでに、絵画が壁にも天井にもびっしり描かれた部屋は、なかなか無いのではないでしょうか?1532年から35年にかけて描かれたフレスコ画は、巨人と戦うギリシャ神話の神々の物語が描かれています。宗教画と違い、わかりやすいモチーフなので、年齢問わず、楽しみながら鑑賞できることと思います。
テ離宮 是非食べてほしい逸品
Capunsei
「カプンセイ」はパン粉と卵から出来た一品。一言でいうと”洋風団子”…といった感じのもので、ドイツ料理のクヌーデルや、日本のすいとんに食感が似ています。胃に負担が少ない優しい味わいなので、時差ボケや脂っこいお料理で胃が疲れてる時にオススメ!フォークで食べやすく、小さいお子様から高齢の方まで、誰でも美味しくいただけるお料理です。
テ離宮ワンポイントアドバイス
「無料巡回バスも検討してみて♪」
街中からテ離宮までは2キロ弱。歩いても十分行ける距離ですが、交通機関を利用したい方は、無料巡回バスも便利です。バスは側面に「APAM(バス会社の名前)」と書かれており、赤基調で名画をあしらったいわゆるラッピングバスになっているので、すぐに分かるハズ。街の中心部から出ているので、観光インフォメーションセンターなどで乗り場を確認して、利用してみてください。
テ離宮観光での注意点
- 月曜午前は休館です。
- 最終入場時刻は閉館1時間前です。
- 夏は19時30分まで、冬は18時30分迄開館しています。
テ離宮は毎日オープンしていますが、月曜日は午後(13時)からのスタートとなります。最終入場時刻は閉館1時間前。また、冬季は、閉館時刻が夏より1時間早まる点もご注意ください。
まとめ
なおテ離宮は、日本では「テ宮」や「パラッツォ・デル・テ」などと呼ばれることもあります。いずれも同じ施設ですのでご安心下さい。ゴンザーガ家が離宮として造ったテ離宮は、遊び心に溢れており、宗教色も薄いので、普段キリスト教に馴染みのない方でも、とっつきやすい絵や彫刻ばかりが並んでいると思います。ミラノから約2時間。電車で一本でアクセスできますので是非次にイタリアに行く折は、滞在先として検討してみてください♪
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