ミラノ中心部の地下に広がる、サン・セポルクロ教会のクリプタ

ミラノ中心部の地下に広がる、サン・セポルクロ教会のクリプタ|イタリア観光ガイド

サン・セポルクロ教会のクリプタに行ってきました!

ミラノ中心部にある「サン・セポルクロ教会のクリプタ」。 人気観光スポット、アンブロジアーナ絵画館(Pinacoteca Ambrosiana)のすぐお隣にある、不思議な地下空間をレポートします。

サン・セポルクロ教会のクリプタとは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. アンブロジアーナ絵画館とセットで巡りやすい点。
  2. メッタに入れない地下聖堂に潜入出来る点。
  3. 50年の修復の後、ベールを脱いだ中世の美しい壁画を鑑賞できる点。

「サン・セポルクロ教会のクリプタ(Cripta di San Sepolcro/クリプタ・ディ・サン・セポルクロ)」は、ミラノ中心部にある「サン・セポルクロ教会(Chiesa di San Sepolcro)」の地下に広がる地下聖堂(クリプタ)です。一大観光名所、アンブロジアーナ絵画館(Pinacoteca Ambrosiana)のすぐ隣にあり、セットでの観光にも最適。

サン・セポルクロ教会のクリプタ 押さえておくべき魅力とは?

隠れ家のような入口

サン・セポルクロ教会のクリプタへの入り口は、教会お隣のアンブロジアーナ絵画館(ピナコテカ・アンブロジアーナ)のソットフェデリチャーナの間(Sala Sottofedericiana)にあります(チケット売り場も絵画館の中にあります)。1030年に前進となる建物が出来たといわれるサン・セポルクロ教会。教会自体は何度も改修されましたが、地下聖堂は当時の姿を残す部分も多く、一気に中世の世界にタイムスリップすることが出来ます。

可愛らしい天井画

階段を下りて地下へ進むと、窓などが一切ないにも関わらず、不思議と重苦しい雰囲気はなく、むしろ華やかで神聖な空気がそこかしこに満ちていることに驚かされます。こちらは修復作業中に発見された天井画。「パルメット」と言われる、キューピッドや古代エジプトやギリシャを起源とする唐草模様が、星空のように散りばめられていて、なんだかほっこりした気持ちにさせてくれます。

中世の宗教画

穏やかな天井画の風景に助けられ、若干穏やかな気持ちで鑑賞できる(⁉)宗教画たち。こちらは14世紀頃のイエスさまの磔刑の様子(Crocifissione)で、磔刑にまつわる壁画は館内にもう一つ超大作があります。どちらも綺麗に修復されているため(幸か不幸か)かなりのインパクト有!本作のすぐ傍にあるシモン家の宴(Cena in casa di Simone)も鮮やかな色彩が見ごたえアリなのでお見逃しなく。

神々しい聖母マリアの姿

こちらはロレートの聖母マリア、聖ロクス(サン・ロッコ)と洗礼者ヨハネが描かれた壁画。16世紀に描かれたもので(既出のものよりも200年ほど後に描かれていることもあり)館内にある壁画の中でも特に保存状態が良く、しっかりと人物の姿が確認できます。表情やポーズもぎこちなさが無くなり、絵画技法の発展も感じられる一枚。是非、時代ごとのタッチの違いも味わいながらご鑑賞下さい。

カルロ・ボッロメーオの彫像

最後は、館内でも異彩を放つ、聖カルロ・ボッロメーオの彫像(Statua di San Carlo Borromeo)です。カルロ・ボッロメーオ(1538年~1584年)は、ミラノの街のために力を尽くした枢機卿で、市民に大変人気のある聖人。サン・セポルクロ教会がお気に入りで、夜ごと祈りを捧げるべく通っていたことから、死後、聖墳墓を模したモニュメントの前で跪くこちらの彫像が設置されました。

サン・セポルクロ教会 是非食べてほしい逸品

Crespone

「クレスポーネ(写真中央)」は、別名「サラーメ・ミラノ」とも呼ばれるミラノの定番サラミ。国外出荷率もナンバーワンなので、日本のイタリア料理やさんなどで食べたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?イタリアのサラミは地方色豊かな点が魅力である一方、意外と辛かったり、クセがあったりと口に合わないものも多いのが悩みの種。クレスポーネなら食べやすいので、ご家族でお食事をされる時などにもぴったりです。

サン・セポルクロ教会ワンポイントアドバイス

「サン・セポルクロとは」
「サン・セポルクロ」とはエルサレムにあるイエスさまのお墓のこと。日本では「聖墳墓」などと呼ばれることもあります。1099年、第一回十字軍が聖地エルサレムを占領したことを記念して、当時イタリア各地はお祭り騒ぎ。各地の教会や町の名前に「サン・セポルクロ」の名が付けられ、現在でもその名で呼ばれているものがたくさんあります。(トスカーナ州の街、サンセポルクロetc…)

サン・セポルクロ教会観光での注意点

サン・セポルクロ教会観光での注意点
  1. 地下聖堂の入場料は8ユーロです。
  2. 入口はアンブロジアーナ絵画館内にあります(チケットは別)
  3. サン・セポルクロ教会のみの見学は無料です。

地下聖堂の開館時間は、火曜から金曜の12時から18時、土日祝の10時から18時の間です(最終入場時刻は17時30分)。アンブロジアーナ絵画館や教会とは開館時間が異なるのでご注意ください。

まとめ

ちなみに、サン・セポルクロ教会の開館時間は、月曜から金曜の10時から17時迄。アンブロジアーナ絵画館は、火曜から日曜の10時から18時迄です。3か所セットで巡りたい方はスケジュール調整にご注意を。地下聖堂自体は30分もあれば十分見て回れる広さです。有料ではありますが、普段、観光客が滅多に入ることの出来ない神聖な場所。少しでも興味がある方は、是非足を運んでみてください。

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