穴場のお出かけスポット。フィレンツェ、マリノ・マリーニ美術館

穴場のお出かけスポット。フィレンツェ、マリノ・マリーニ美術館|イタリア観光ガイド

マリノ・マリーニ美術館に行ってきました!

フィレンツェにあった元教会(サン・パンクラツィオ教会)を利用して開館したマリノ・マリーニ美術館。絶妙に教会時代の面影が残る、ハイセンスな憩いの場を、詳しくご紹介します。

マリノ・マリーニ美術館とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. 芸術家マリノ・マリーニの作品にたっぷりと浸れる点。
  2. 美しい礼拝堂をセットで見学できる点。
  3. 駅チカの好アクセスな観光スポットである点。

「マリノ・マリーニ美術館(Museo Marino Marini/ムゼオ・マリノ・マリーニ)」は、フィレンツェの陸の玄関口、サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から徒歩10分弱の所にある美術館。元々教会だった場所を利用してオープンした施設で、イタリアの芸術家マリノ・マリーニの作品にたっぷりと浸ることが出来ます。セットで見学できるルチェッライ礼拝堂(Cappella Rucellai)も必見。

マリノ・マリーニ美術館 押さえておくべき魅力とは?

マリノ・マリーニの手掛けた彫刻たち

様々な芸術分野で活躍したマリノ・マリーニですが、最も知られているのが「彫刻家」としての顔です。こちらは1953年に制作された「踊り子の女性(Danzatrice/ダンザトリーチェ)」。男性バージョン(Danzatore/ダンザトーレ)もあり、白を基調とした広い館内の中に、生き生きとした息吹を送り込んでくれています。写真のように間近で作品たちを鑑賞できる点もマリノ・マリーニ美術館の魅力。

石の騎馬像たち

マリノ・マリーニといえば馬に乗った騎士の彫像を多く手掛けたことでも知られています。1934年にバンベルク(ドイツ)で発表した石の騎馬像(Cavaliere di pietra)が絶賛されて以来、一気に知名度を上げることに。館内には様々な年代の騎馬像が展示されているので、時代ごとにどんどん変化するマリノ・マリーニの表現方法からも目が離せません。

画家としての姿

マリノ・マリーニは画家としても活躍しました。写真右手奥、騎馬像の後ろに見えるのは、いずれも1954年に発表された「曲芸師(Giocoliere)」という作品。館内にはマリノ・マリーニが15歳の時に発表した油絵(Le vergini)から、還暦後に描かれた作品(Danza di teatro等)まで、他ではなかなかお目にかかることの出来ない貴重な絵画作品たちが数多く飾られています。

館内に残る教会時代の面影

版画家としての顔も持つマリノ・マリーニ。写真手前に写っているのは1972年に手掛けた「騎士(Cavalieri)」をモチーフにした作品で、ここでも馬をモチーフにした彼の作品を楽しむことが出来ます。天井に写り込んでいる絵は教会時代の面影。この他にも地下聖堂(cripta/クリプタ)や教会時代のアーチなど、いたるところでかつてのサン・パンクラツィオ教会の面影を楽しむことが出来ます。

Cappella Rucellai

美術館の中で唯一現役の宗教施設としての機能を果たしているのが「ルチェッライ礼拝堂(カペッラ・ルチェッライ)」です。象嵌細工でつくられた美しい礼拝堂で、依頼主のジョヴァンニ・ルチェッライ(Giovanni Rucellai)が眠っています。聖墳墓(エルサレムにあるイエスさまのお墓)を忠実に再現しているため「聖墳墓小神殿(Tempietto del Santo Sepolcro/テンピエット・デル・サント・セポルクロ)」とも呼ばれます。

マリノ・マリーニ美術館 近くまで行ったら是非食べてほしい逸品

Bombolone

「ボンボローネ」は、ハワイのマラサダや、日本のドーナツショップにあるエンゼルクリームに似たお菓子。ドイツやオーストリアで親しまれている「クラプフェン(Krapfen)」というお菓子が原型で、ハプスブルク家がトスカーナを統治していた頃に一緒に伝わり、イタリア人たちの手によってアレンジされていきました。1つ食べると結構お腹いっぱい!腹持ちが良いので、朝ごはんやおやつ休憩のお供にぴったりです。

マリノ・マリーニ美術館 ワンポイントアドバイス

「美術作品のイタリア語名」
マリノ・マリーニ美術館に展示されている作品たちのイタリア語について。彫刻は「Sculture(スクルトゥーレ)」版画は「Incisioni(インチジオーニ)」デッサンは「Disegni(ディゼーニ)」絵画は「Pitture(ピットゥーレ)」と呼ばれています(すべて複数形)。ガイドブックで地図などを見る際にお役立てください。

マリノ・マリーニ美術館での注意点 押さえておくべき事項3選

マリノ・マリーニ美術館での注意点
  1. 土日月の10時から19時迄開いています。
  2. 入場料は6ユーロです。
  3. 1枚のチケットで美術館も礼拝堂も見学可能です。

現在開館日は土曜から月曜のみに限られています(その他の日は完全予約制)。また、美術館・礼拝堂ともに入場券が必要ですのでご注意ください。毎月第一日曜日はいずれの施設も入場無料となります。

まとめ

フィレンツェ郊外の街、ピストイアで生まれたマリノ・マリーニ。日本でも「メナード美術館(愛知)」や「光と緑の美術館(神奈川)」で作品を鑑賞することが出来ます。すぐにフィレンツェに行けない方はまずは国内にてマリノ・マリーニに触れてみるのもオススメ。作品を見てその魅力にはまった方は是非、次のフィレンツェ旅行の際に、マリノ・マリーニ美術館に足を運んでみてください。

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