栄華を感じる聖地、北イタリア、マントヴァ大聖堂
マントヴァ大聖堂に行ってきました!
ロンバルディア州の中都市マントヴァ。かつて、北イタリアに一大勢力を築き上げた街の中心地には、大変美しい指折りのドゥオーモがあります。その魅力を、詳しくご紹介します。
マントヴァ大聖堂とは?絶対行くべき理由ベスト3
- マントヴァの街一番の教会(ドゥオーモ)である点。
- 美しいソルデッロ広場と一緒に楽しむことが出来る点。
- マントヴァに栄華をもたらしたゴンザーガ家ゆかりの地である点。
マントヴァ大聖堂は正式名称を「Cattedrale di San Pietro apostolo(カテドラーレ・ディ・サン・ピエトロ・アポストロ)」といいます。通称「ドゥオーモ・ディ・マントヴァ(Duomo di Mantova/マントヴァ大聖堂)」。観光スポットが集まるソルデッロ広場の一角に建っており、アクセスも◎長きにわたり、この地を治めたゴンザーガ家の人々も眠る、由緒正しき教会です。
マントヴァ大聖堂 押さえておくべき魅力とは?
正面姿
マントヴァ大聖堂は聖ペトロ(サン・ピエトロ)に捧げられたもの。同じく、聖ペトロを祀った聖堂といえば、イタリアではローマ(バチカン市国)のサン・ピエトロ大聖堂が有名です。実は、マントヴァ大聖堂の建設が始まった16世紀中頃は、ちょうどバチカンのサン・ピエトロ大聖堂も絶賛建設中!建設にあたって多くの点が、マントヴァ大聖堂のモデルとして取り入れられました。
正面と雰囲気の異なる、大聖堂の横顔
マントヴァ大聖堂の中に入る前に、横にまわって大聖堂を見てみると…あれ!?正面と全く雰囲気の異なる点に気付きます。実はこちらがオリジナルのドゥオーモの正面姿。実は、ドゥオーモの正面口は16世紀半ばに工事に取り掛かったものの、途中で工事中断。その後、1756年から1761年の間に再び建設が再開され、その際に、もともとあった正面口の壁の一部が側面に移設されました。
マントヴァの街を見守り続ける、鐘楼
茶色の側面のさらに奥には同系色の鐘楼が設けられています。これはさらに古いもので、マントヴァ大聖堂の本格的な工事が行われた16世紀中頃には既にあったものです。建築様式は11~12世紀頃に主流だった、ロマネスク様式。お隣にあるドゥカーレ宮殿の中には、1494年に描かれたマントヴァ大聖堂の絵画が所蔵されており、その中にはしっかりとこの鐘楼の姿も描かれています。
宮殿のような中央祭壇
広々とした教会内部。こちらは16世紀中頃につくられたもので、当時この地を治めていたゴンザーガ家お抱えの芸術家、ジュリオ・ロマーノ(Giulio Romano)の手によって建設がスタートしました。特に素敵だと感じたのが、側面の柱や白×金の彫刻たち。まるで教会と言うより宮殿のような雰囲気で。柱や説教壇(写真左手前のやぐらのようなもの)もじっくり見ると愛らしい花やプット(天使のような裸の男の子)があしらわれています。
天使がいっぱい!美しい天井画
中央祭壇手前の天井には、八角形から構成された美しい天井画が描かれています。イッポリート・アンドレアシ(Ippolito Andreasi)による作品で、天国(パラダイス)をイメージしてつくられました。祈りの場でこのような美しい世界を見ることが出来たら、誰しも心が穏やかになるもの。イッポリート・アンドレアシはマントヴァ生まれの芸術家で、市内では他の教会でも彼の同じようなタッチの絵画を多く見ることが出来ます。
マントヴァ大聖堂 是非食べてほしい逸品
Salame mantovano
「マントヴァ産サラミ(サラーメ・マントヴァーノ)」はマントヴァの特産品のひとつ。質の良い豚肉を白カビをまとわせながら3-6か月熟成させてつくる逸品です。サラミの盛り合わせ(Tagliere di salumi/タリエーレ・ディ・サルーミ)を頼んで、広場の美しい景色を愛でながら、ワインとのペアリングを楽しむのもオツ!お土産として持って帰ることが出来ない分、是非現地でご堪能ください。
マントヴァ大聖堂ワンポイントアドバイス
「”街一番”の教会にご注意」
マントヴァの街の中心部には美しい教会がたくさんあります。中でも街で一番大きな「サンタンドーレア・ディ・マントヴァ聖堂(Basilica di Sant’Andrea)」は、イタリア人でもドゥオーモ(街で最も重要な教会)と勘違いしている人がいます。マントヴァ大聖堂に行く時は、二つの教会がごっちゃにならないよう注意しましょう。
マントヴァ大聖堂での注意点
- 水土日は閉まっています。
- 火曜・金曜は午前のみ開いています。
- 月曜・木曜は午後も見学可能です。
マントヴァ大聖堂は水土日は見学不可。平日も開館時間がちょこちょこ変化しますのでご留意ください。詳細は教会の前に掲げられています(紙で掲示、もしくは案内板があります)。
まとめ
地方都市にある教会は、観光地化されていない所が多い為、中に入るのに少し勇気が要るかもしれません。しかし、その中で街一番の教会(ドゥオーモ)は比較的中に入りやすいものの一つ。もし、少しでも気になるドゥオーモがあれば、事前に開館時間などを調べておき、勇気を出して行ってみて下さい。マントヴァ大聖堂は外観も素敵ですが、特に中の円柱や丸屋根の天井画が印象的です。是非足を延ばしてみてください。
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