変わらぬ外観。ミラノ、サン・ヴィンチェンツォ・イン・プラート教会

変わらぬ外観。ミラノ、サン・ヴィンチェンツォ・イン・プラート教会|イタリア観光ガイド

サン・ヴィンチェンツォ・イン・プラート教会に行ってきました!

現代的な街並みが続くミラノの中心部に、まるで取り残されたかのように佇む、サン・ヴィンチェンツォ・イン・プラート教会。いったいこの教会の歴史とは!?教会の歴史や魅力を詳しくご紹介します。

サン・ヴィンチェンツォ・イン・プラート教会とは?絶対行くべき理由

おすすめのポイント
  1. ミラノの繁華街、ダルセナ地区とセットで観光出来る点。
  2. 駅から徒歩約5分の好アクセスである点。
  3. 西暦900年から変わらぬ外観を味わえる点。

「サン・ヴィンチェンツォ・イン・プラート教会(Basilica di San Vincenzo in Prato/バジリカ・ディ・サン・ヴィンチェンツォ・イン・プラート)」は、近年再開発によって賑わいを見せるダルセナ地区(Darsena)の近くにあります。現代的な街並みの中に取り残されたかのように佇む1000年以上前の外観が魅力。駅からも近いため、初めてミラノ旅行をされる方にも見学しやすくてオススメです。

サン・ヴィンチェンツォ・イン・プラート教会 魅力とは?

ちょっとわかりにくい入口

地下鉄M2線S. Agostino(サン・タゴスティーノ)駅から歩いて5分ほどのところにあるサン・ヴィンチェンツォ・イン・プラート教会。周辺の現代的な雰囲気に似つかわしくない古ぼけた外観(失礼!)に、なんだかドキドキしてしまいます。入口がちょっとわかりにくいことにもドキドキ。アドルフォ・ベリア・ディ・アルジェンティーネ広場(Piazzetta adolfo beria di argentine)前の入口から中に入れますので(案内板が目印)、注意深く通りの名前などを確認しながら向かいましょう。

外観のポイント、3つのブロンズ扉

まるで倉庫のような外観(実際、倉庫として使われていた時代もあります)。西暦900年に整えられたサン・ヴィンチェンツォ・イン・プラート教会は、ミラノで唯一、初期のカトリック様式を保持し続けている建物として有名です。約40メートル×約20メートルのむき出しのレンガで出来たファサード(正面口)。ジェミニアーノ・チバウ(Geminiano Cibau)によって後年設置された、3つのブロンズの扉が良いアクセントになっています。

教会横の、八角形の建物

教会のすぐ左手には八角形の洗礼堂(キリスト教徒になるための洗礼儀式を行う為の施設)も設けられています。パオロ・メザノッテ(Paolo Mezzanotte)が手掛けた洗礼堂。見どころは館内中央にある洗礼盤(聖水を入れる為の器)で、もともとサン・ナザロ・イン・ピエトラサンタ教会にあった聖石(聖なる石)を、教会の取り壊しに際し、此の地へ移設し洗礼盤が制作されました。

メインフロアの明るい雰囲気

外観に比べると館内はとても新しい雰囲気。それもそのハズ。館内は20世紀後半になって修復された箇所がほとんどだからです。18世紀末からナポレオンによる支配下におかれたミラノ。街の教会の多くは軍事目的で利用され、サン・ヴィンチェンツォ・イン・プラート教会も当時、同じように倉庫等に使用されていました。19世紀に入ってからは、なんと化学工場だった時代も…。当時、教会の鐘楼はなんと煙突として利用されていました。

ロマネスク様式の、地下聖堂

教会の下には地下聖堂(クリプタ)もあります。こちらも1989年に修復作業が終わったばかりなので、どこか現代的な雰囲気。しかしながらよく見ると、柱の模様や壁などに昔の面影を感じることも出来ます。ミラノに現在、唯一残されているロマネスク様式(10世紀末から12世紀頃に流行した様式)の地下聖堂。細部から、当時の息吹をじっくりと感じ取ってみてください。

サン・ヴィンチェンツォ・イン・プラート教会 是非食べてほしい逸品

La Birreria Italiana

「ラ・ビッレリア・イタリアーナ」は教会からスグのところにあるビール専門店。イタリアといえばワイン…はもう古い!?特にイタリアの若者には、近年グルメバーガー×クラフトビールが人気で、ラ・ビッレリア・イタリアーナもミラノのお洒落な男女で連日にぎわっています。ビールの種類も豊富で内装や盛り付けのセンスも良い!アメリカで食べるハンバーガーやポテトよりも優しい味わいなので、是非お試しください。

サン・ヴィンチェンツォ・イン・プラート教会ワンポイントアドバイス

「すぐ近くにある”ダルセナ地区”」
教会からスグのところにあるダルセナ地区。ここ数年で一気におしゃれ度が増した運河沿いのエリアで、ちょうど東京の豊洲や天王洲アイルのウォーターフロントのような雰囲気です。夕方以降レストランが開き始めると地元の若者が大集合!特に夏のミラノは21時頃まで外が明るいので観光客でも気軽に繰り出しやすいと思います。

サン・ヴィンチェンツォ・イン・プラート教会観光での注意点

サン・ヴィンチェンツォ・イン・プラート教会観光での注意点
  1. 7時45分から12時、15時30分から19時迄開いています。
  2. 入り口はVia S. Calocero(サン・カロチェロ通り)に面しています。
  3. 入場無料です。

入り口はサン・カロチェロ通り(ヴィア・サン・カロチェロ)に面したアドルフォ・ベリア・ディ・アルジェンティーネ広場(Piazzetta adolfo beria di argentine)にあります。わかりにくいのでご注意。

まとめ

サン・ヴィンチェンツォ・イン・プラート教会は、ガイドブックなどであまり紹介される機会はないものの、ミラノのカトリック文化の歴史を語る上で、非常に重要な教会のひとつです。繁華街にあり、駅からも近い為、他の用事とセットで立ち寄りやすい点も魅力。是非、現代に残された1000年以上前の世界にタイムスリップしに行ってみてください。

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