ピエモンテ州トリノ近郊の世界遺産、アリエ公爵城

ピエモンテ州トリノ近郊の世界遺産、アリエ公爵城|イタリア観光ガイド

アリエ公爵城に行ってきました!

北イタリアの都市、トリノから北へ40キロほど進んだ所にある街アリエ。人口2,600人にも満たない小さな集落ですが、ここには見逃せない世界遺産「アリエ公爵城」があるのです。

アリエ公爵城とは?絶対行くべき理由

おすすめのポイント
  1. ピエモンテ州の世界遺産を見学できる点。
  2. 均整の取れた美しいお城を愛でることが出来る点。
  3. 館内、庭園を散策できる点。

「アリエ公爵城(Castello ducale di Agliè/カステッロ・ドゥカーレ・ディ・アリエ)」は、1997年に世界遺産登録を果たした「ピエモンテ州サヴォイア家の王宮群」のひとつ。高い建物の無い、開けた田舎町に建つ均整の取れたお城は、かつての王室御用達建築家たちが腕によりをかけた最高に美しい世界です。館内や庭園を見学できる点も魅力。

アリエ公爵城 押さえておくべき魅力とは?

世界遺産に認定されたお屋敷

アリエ公爵城は文字通り、元々公爵(ドゥカーレ)の所有するお城でした。しかし、長い歴史の中でトリノの王族、サヴォイア家の所有物の1つとなったことがきっかけで、1997年に「ピエモンテ州のサヴォイア家の王宮群(Residenze sabaude in Piemonte)」の1つとして世界遺産入りを果たします。サヴォイア家の王宮群は州都トリノ周辺にいくつも存在しますが、アリエ公爵城はその中でも比較的トリノ中心部に近く、観光しやすいスポットのひとつ。世界遺産巡りが趣味の方は行くっきゃありません。

手入れの行き届いた庭園

現在私たちが見ることの出来るアリエ公爵城の姿は、カルロ・フェリーチェ・ディ・サヴォイア(Carlo Felice di Savoia/在位:1821~1831年)の時代に整えられた部分がほとんど。写真はお城の前に広がる広大な庭園(Parco/パルコ)の様子で、当時王室御用達だったドイツの造園家グザヴィエ・クルテン(Xavier Kurten)によって、なんとも華やかな姿へと生まれ変わりました。

絢爛豪華!ボールルーム

アリエ公爵城は館内を見学することが出来ます。最も華やかなこちらの部屋は「ボールルーム(Salone da Ballo/サローネ・ダ・バッロ)」。天井には元々このお屋敷を所有していたサン・マルティーノ家のご先祖様にあたるアルドゥイーノ・ディヴレーア(Arduino d’Ivrea)の絵が飾られており、大変華やかな雰囲気となっております。

緑のガレリア

こちらは「緑のガレリア(ガレリア・ヴェルデ)」。館内の別の場所にある黄色のガレリア(Galleria gialla)とペアで制作されたもので、エリザベッタ・ディ・サッソニア(Elisabetta di Sassonia,マルゲリータ・ピッツァの名前の由来となったマルゲリータ王妃のお母さま)の指示で、1855年より整えられました。

趣向を凝らした王族たちのプライベート空間

こちらは20世紀初頭にフランスでつくられたビリヤードが置かれたプレイルーム。12世紀から続く長大な歴史を持つアリエ公爵城ですが、トンマーゾ・アルベルト・ディ・サヴォイア=ジェノヴァ (Tommaso Alberto Vittorio di Savoia-Genova,1854~1931)の死後、1939年に州に売却されるまで公爵や王族たちの住居として使われていた為、館内には20世紀に入ってから追加された、比較的新しい家具や調度品も多数残されています。

アリエ公爵城 是非食べてほしい逸品

Pera Madernassa

「ペーラ・マデルナッサ」は、アリエ公爵城のあるピエモンテ州の地区のひとつ、クーネオ(地区)の中にある集落の1つ「マデルナッサ」の名を冠した洋ナシ(ペーラ)。私たちが想像する洋ナシに比べると、黄色からオレンジがかった色合いで、そこまで細長くないのが特徴です。シロップ漬けにしたり食事(チーズ入りリゾット,肉料理)と合わせたり食べ方イロイロ!是非見かけたら味わってみてください。

アリエ公爵城 ワンポイントアドバイス

「ロケ地としても人気のアリエ公爵城」
アリエ公爵城はイタリアでは映画やテレビドラマ、CMのロケ地としてもよく登場します。2014年にイタリアとスペイン合作で制作されたテレビドラマ、ファブリツィオ・コスタ(Fabrizio Costa)監督の「美女と野獣」の舞台としても有名。こちらは日本でもDVDが発売されていますので、興味がある方は是非、チェックしてみてください。

アリエ公爵城 での注意点

アリエ公爵城での注意点
  1. 館内は、毎週金曜から日曜の9時から12時、14時から19時迄開いています。
  2. 庭園は、火曜から日曜の9時から19時迄開いています。
  3. 入場料は4ユーロ(庭園のみの場合2ユーロ)です。

2021年現在、アリエ公爵城の開館日は頻繁に変更されています。ご旅行予定の方は、直前にHPやホテル、観光案内所などで確認されるのがベター。場合によっては週末以外の曜日でも見学可能なことがあります。

まとめ

アリエ公爵城のある集落”アリエ”には、電車が走っていません。近郊の町「リヴァローロ・カナヴェーゼ(Rivarolo Canavese)」若しくは「イヴレア(Ivrea)まで電車で向かい、そこからバスを使うorレンタカーやタクシーで向かうのが良いでしょう。田舎道なので長閑なワイン畑の風景を一緒に楽しめる点も◎是非、美味しい空気を吸いに遊びに行ってみてください。

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