ピエモンテ州サルッツォ、カーザ・カヴァッサ市立博物館

ピエモンテ州サルッツォ、カーザ・カヴァッサ市立博物館|イタリア観光ガイド

カーザ・カヴァッサ市立博物館に行ってきました!

サッカーセリエAの強豪ユヴェントスのホームとしても知られるピエモンテ州トリノ。ここから車で1時間程南下したところにあるサルッツォの「カーザ・カヴァッサ市立博物館」をご紹介します。

カーザ・カヴァッサ市立博物館とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. サルッツォの街の栄華に触れられる点。
  2. 美しい聖母の絵が鑑賞できる点。
  3. ピエモンテ州クーネオ地区を満喫できる点。

「カーザ・カヴァッサ市立博物館(Museo Civico Casa Cavassa/ムゼオ・チヴィコ・カーザ・カヴァッサ)」は、ピエモンテ州の南にある、クーネオ(Cuneo)地区の、サルッツォ(Saluzzo)という街にある観光スポットの1つ。サルッツォはかつて一つの国家として存在していた街で、想像以上に豊かな芸術文化に触れることが出来ます。

カーザ・カヴァッサ市立博物館 押さえておくべき魅力とは?

入口が印象的な外観

カーザ・カヴァッサ市立博物館があるのはサルッツォのバスターミナル(Saluzzo – Stazione FS)から15分ほど歩いた所にある、サン・ジョヴァンニ通り(Via S. Giovanni)沿い。元々16世紀に建てられたお屋敷を19世紀から博物館として開放したもので、建設当時につくられたクルミの木でつくられた36枚の美しいパネルからなる入口扉は一見の価値があります。

Madonna della Misericordia

館内で最も有名な宝物が「慈悲の聖母(マドンナ・デッラ・ミゼリコルディア)」の絵画。1498年から1499年にかけてハンス・クレメール(Hans Clemer)という画家が描いたもので、入り口を抜けてしばらくするとお目にかかることが出来ます。聖母の左手下にいる、ルドヴィーコ2世(Ludovico II di Saluzzo,金のマントをつけた人物)など、お屋敷(カーザ)にゆかりのある人物たちが描き込まれている点がポイント。

Sala della Giustizia

こちらも慈悲の聖母と同階(地上階)にある部屋(Sala della Giustizia/正義の間)で、天井画の美しさに定評があります。太陽のエンブレムの周りにはよく見ると人の影が…!主に、ルドヴィーコ2世からこのお屋敷を譲り受けたカヴァッサ(Cavassa)家の面々で、ルドヴィーコ2世と親交のあったガレアッツォ・カヴァッサ(Galeazzo Cavassa)は写真右手に、息子のフランチェスコ・カヴァッサ(Francesco Cavassa)は写真下手に描かれています。

Sala delle alleanze

正義の間(サラ・デッラ・ジュスティーツィア)と入口を挟んで対の位置にある第二のフロア(Sala delle alleanze)。フロア自体は16世紀に整えられたものですが、他の修道院や教会から移設された芸術作品の断片(写真の”イエス様の頭/Testa di santo”等)が飾られているのが特長。15世紀につくられた木製の家具なども配置されており、お屋敷らしい面影を残す部屋のひとつでもあります。

上階に設置された華やかな祭壇画

慈悲の聖母と同じくらい華やかなこちらの祭壇画。上階のフロアに飾られている作品で、ジャコビーノ・ロンゴ(Jacobino Longo)が1530年に描いたものです。東方三博士の礼拝(Adorazione dei Magi,東方の三博士がイエスさまのところへ到着したときの様子を描いた宗教画)がテーマ。不幸にも一度、1975年に盗難被害にあってしまったのですが、5年後奇跡的に発見され、館内で大切に保管されています。

カーザ・カヴァッサ市立博物館 是非食べてほしい逸品

I Quat Taulin

「イ・クアト・タウリン(ピエモンテの方言で四つのテーブルの意味”)」は、カーザ・カヴァッサ市立博物館から15分ほど歩いた所にあるレストラン。サルッツォのバスターミナルの目と鼻の先にあるため、ランチやディナーにもってこいのお店です。お店の一押しはなんといっても「チーズ(伊:フォルマッジ)!」写真のようにずらりと店の傍らに並べられたチーズの中からお気に入りのものをつまむことが出来ます。

カーザ・カヴァッサ市立博物館 ワンポイントアドバイス

「サルッツォには電車が走っていません」
サルッツォの街中には電車が走っていません。州都トリノから行く場合、バスで直接サルッツォのバスターミナル(Saluzzo – Stazione FS)を目指す、若しくはサヴィリアーノ駅(Savigliano)まで電車で行き、そこからバスでサルッツォを目指しましょう(サヴィリアーノからサルッツォまでは所要時間約30分です)。

カーザ・カヴァッサ市立博物館での注意点

カーザ・カヴァッサ市立博物館での注意点
  1. 入場料は5ユーロです。
  2. 入口は「Via S. Giovanni」沿いにあります。
  3. 夏季と冬季で営業時間が異なります。

3月1日から10月31日迄は、火木金土日祝の10時から13時、14時から18時(日祝は19時)迄開いています。11月1日から1月6日は、日祝の10時から13時、14時から18時迄開いています。1月7日から2月末迄はお休みです。

まとめ

サルッツォの街は電車が走っていないため、行くのにちょっと難易度が高い…と思われがちですが、かつては「サルッツォ侯国」として栄えていた場所とだけあり、主要都市から長距離バスで1本で行けることがほとんどです。同じピエモンテ州の中でも、トリノなどとはまた違った自然豊かな風景に出会える点が魅力。特に春~秋は最高に気持ちが良い季節ですので、是非足を延ばしてみてください。

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