アオスタで愛される守り神に捧げられた場所。サントルソ教会
サントルソ教会に行ってきました!
アルプスのふもとにあるイタリア、ヴァッレ・ダオスタ州。州都アオスタの中で3本の指に入る人気の観光スポットが「サントルソ教会」です。一体どんな場所なのか⁉歴史なども踏まえた見どころをご紹介します♪
サントルソ教会とは?絶対行くべき理由ベスト3
- 電車でアクセスできる好立地の観光スポットである点。
- 街の人たちに愛される「聖トルソ」についての理解を深められる点。
- 回廊や修道院などの付属施設が充実している点。
ヴァッレ・ダオスタ州の州都アオスタにあるサントルソ教会。イタリアでは「Collegiata di Sant’Orso(コッレジャータ・ディ・サントルソ)」と呼ばれており、聖トルソ(サン・トルソ)に捧げるためのコッレジャータ(平たく言うと教会の種類の一つで、日本では”参事会教会”などと訳されているもの)として建てられました。
サントルソ教会 押さえておくべき魅力とは?
広場にあるTiglio di Sant’Orso
サントルソ通り(Via Sant’Orso)の先に広がるサントルソ広場(Piazza di Sant’Orso)に立つサントルソ教会。広場には車がたくさん停められていて、かなりローカルムード満点な場所なのですが、そんな広場でも、館内に入る前に見逃せないスポットがあります。それがこちらの大樹。「聖トルソの菩提樹(ティリオ・ディ・サントルソ)」と呼ばれる樹齢約500年の木で、街や州のシンボルとして知られています。
尖塔がユニークな外観
聖トルソの菩提樹と向かい合うように建っているサントルソ教会。ファサード(正面口)は1492年から1494年にかけて整えられたもので(ちなみに建物自体の建設は11世紀頃からスタートしました)尖塔のような装飾(Ghimberga/ジンベルガ)がトレードマークです。左手にうっすらと見える窓のような跡は、元々鐘楼があった場所。
教会よりもオーラのある!鐘楼
ファサードの左面に痕跡として残っている鐘楼は、10世紀から11世紀頃建てられたもの。その左手前には、12世紀に入ってから新しく建設された高さ約44メートルの立派な鐘楼があります。ある意味教会よりも存在感を放つ存在!てっぺんの尖塔部分は15世紀に入って整えられ、同じタイミングでファサードの改修工事も進み、元の鐘楼は取り壊されました。
珍しい仕切りのついた館内
館内で特徴的なのは、3つのアーチから構成される仕切りのようなもの(交差ヴォールト)。これは聖職者と参拝者との席を区切るべく設けられているもので、仕切りの先に教会にとっての重要なものたちが設置されています。見どころは15世紀に整えられた木製の聖歌隊席や、1758年に整えられた大理石の祭壇。祭壇画を通じて、教会のシンボルである聖オルソの姿を見ることも出来ます。
教会右手に広がる回廊
教会の右手には回廊が設けられており、こちらも見学することが出来ます(但し有料)。回廊は1132年頃に整えられた大変歴史のある場所で、大きさは約19.5メートル×約10.7メートル。中央には古い井戸が設置されており、それを囲むように設置された40本の柱の上部にほどこされた動物、聖書の中の登場人物、寓話に登場する人物たちをあしらった装飾が最大の見どころです。
サントルソ教会 近くまで行ったら是非食べてほしい逸品
Seupetta de Cogne
「セウペッタ・ドゥ・コーニュ」は、チーズ入り焼きリゾットのようなメニュー。使用するチーズは、ヴァッレ・ダオスタ州伝統のフォンティーナチーズがお約束です。”リゾット”でありながら、お米以外にパンも入っている点、最後オーブンで焼く点などが日本のリゾットのレシピとちょっと違う点。珍しい逸品かつ、私たち日本人にも食べやすい優しい味わいですので是非チェックしてみてください。
サントルソ教会 ワンポイントアドバイス
「サントルソの市」
「サントルソの市(Fiera di Sant’Orso/フィエラ・ディ・サントルソ)」は、毎年1月30日と31日に行われるヴァッレ・ダオスタ州で最も華やかなお祭りのひとつ。サントルソ教会のすぐそばを走るサンタンセルモ通り(Via Sant’Anselmo)を中心に行われ、木製の工芸品やヴァッレ・ダオスタ州の郷土料理などがふるまわれる市がたくさん並びます。
サントルソ教会での注意点 押さえておくべき事項3選
- 毎日9時から17時半迄開いています。
- 入場無料です。
- 回廊は有料(2ユーロ)です。
サントルソ教会はメインフロアは無料ですが、付属施設は有料見学となっております。回廊(Chiostro)は2ユーロ、その他、修道院(Priorato di Sant’Orso)とセットで見学出来るツアー(7ユーロ)などがありますのでご興味のある方は合わせてご検討ください。
まとめ
貧しい人々に寒さと雪をしのげるよう、木の靴(Sabot/サボ)を作って与えていたことなどから、木靴(木製の製品)にまつわる神様としても知られる聖トルソ。サントルソ教会は、図らずも屋内外で「木」にゆかりのある場所をたくさん見学することが出来、彼が街の人たちに愛されていることがとてもよく伝わってきます。アオスタ駅から徒歩約10分で行くことが出来る観光スポットですので、是非足を運んでみて下さい。
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