紀元前に建てられたアオスタへの玄関口、プレトリア門
プレトリア門に行ってきました!
北イタリアの都市アオスタ。街の中心にある「プレトリア門」は、フランスのエッセンス漂う優雅なアオスタの街に似つかわしくない⁉とっても男勝りな古代遺跡なんです。一体この門の正体とは⁉見どころをご紹介します。
プレトリア門とは?絶対行くべき理由ベスト3
- 紀元前に出来た長い歴史を持つ観光スポットである点。
- 駅チカで好アクセスな点。
- 24時間365日、時間を選ばず見学できる点。
北イタリア、ヴァッレ・ダオスタ州(Valle d’Aosta)の州都アオスタ(Aosta)。この街の中心部にある「プレトリア門(Porta Pretoria/ポルタ・プレトリア)」は、紀元前に建設されたアオスタの歴史を象徴する建物の1つです。長距離列車が発着するアオスタ(Aosta)駅から徒歩10分弱で行くことが出来、24時間いつでも見学可能ですので、イタリア周遊中、途中下車して立ち寄るのにもぴったり!
プレトリア門押さえておくべき魅力とは?
城壁の出入口としての姿
プレトリア門広場(Piazza porta Pretoria/ピアッツァ・ポルタ・プレトリア)にあるプレトリア門。”プレトリア”という言葉は、アオスタのかつての呼び名であった”アウグスタ・プレトリア(Augusta Praetoria)”から来ており、門は、アウグスタ・プレトリアの街を守る存在として建設された城壁(Mura di Aosta/ムーラ・ディ・アオスタ)の出入り口の一つとして設けらました。
かつての街の外側から見たプレトリア門
約727.5メートル×約574メートルの長方形の形をしていたアオスタの城壁。その東側に設置されたプレトリア門は、市内に残っている城壁関連のの遺跡の中で、極めて保存状態が良いものとして知られています。こちらはかつての街の外側(東方向)から見たプレトリア門の様子。門は2連になっていて、通行用のアーチもそれぞれ3つずつ設けられています。
街の内側から見たプレトリア門
こちらはかつての街の内側(西方向)から見たプレトリア門の様子。3つのアーチは真ん中の一番大きいものが馬車用、側面にある2つの小さなものが歩行者用として利用されていました。使われている石はヴァッレ・ダオスタ州で最も大きなドーラ・バルテア川(Dora Baltea)の川底から採掘したもの。城壁自体にはかつて、4つの門がありましたが、これだけ見事に保存されているのは現在、ここプレトリア門だけとなっております。
門の傍らに立つ塔
門の傍らには立派な塔が設けられています。これは見張り塔などの役割を担うべく12世紀頃設置されたもの。建設を指揮した貴族にちなんで「Torre dei Signori di Porta San Orso(シニョーリ・ディ・ポルタ・サン・オルソの塔)」と呼ばれており、一族は、クォート城(Castello dei signori di Quart)に移り住むことになった1185年まで、ここを居住地にしていました。
道しるべとなる木製の彫刻
最後はプレトリオ門の前を走る「プレトリア門広場通り」沿いにあるユニークな彫刻をご紹介します。これはドリーノ・ウヴリエ(Dorino Ouvrier)というアーティストがつくった木製の彫刻「I Fisarmonicisti(アコーディオン奏者たち)」。ドリーノ・ウヴリエは、くるみの木などをつかったダイナミックな木製の彫刻を多く手がけており、アオスタで毎年冬に行われる聖トルソ(木製製品の守護聖人)を祝うお祭りでも、数々の賞を受賞しています。
プレトリア門 近くまで行ったら是非食べてほしい逸品
Crema di Cogne
「クレマ・ディ・コーニュ」は、アオスタから30キロほど南へ進んだ所にある「コーニュ(Cogne)」という集落で生まれたクリーム(Crema)状のスイーツ。ラム酒がきいたチョコレートクリームで、コース料理の最後にデザートとして楽しんだり、コーヒーブレイクに”テーゴレ(Tegole)”という、ヴァッレ・ダオスタ州の郷土菓子を添えて楽しんだりします。
プレトリア門 ワンポイントアドバイス
「城壁の出入口として設けられた4つの門」
アオスタの城壁に設けられた4つの門。プレトリア門以外は「Porta Decumana(デクマーナ門)」「Porta Principalis Sinistra(左の主門)」「Porta Principalis Dextera(右の主門)」と呼ばれていました。いずれも門としての姿はいまや留めていませんが、わずかばかり残された遺跡などを見ることは出来ますのでご興味のある方は巡ってみてください。
プレトリア門での注意点 押さえておくべき事項3選
- 24時間365日いつでも見学可能です。
- 入場料はありません。
- 車両は通行できません。
プレトリア門はアオスタ駅から徒歩約10分。土地柄、真夏でも曇り~雨の時は冷え込むことが多いので、旅行中は羽織れるものを持って行った方が安心です。治安はそこまで悪くはないですが、スリ・ひったくりなどには用心しましょう。
まとめ
ヴァッレ・ダオスタ州の州都アオスタは、日本ではまだまだ馴染みの薄い都市ですが、意外にも古い歴史を持つ場所で、特に街の中心部には、紀元前や古代ローマ時代の遺跡がごろごろしています。冬は寒さ厳しいですが、夏は冷涼で過ごしやすく街歩きに最適の季節!日が沈むのも遅いので、是非アルプスの大自然に触れながら街歩きを楽しんでみてください。
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