広場に背を向けて立つ。ヴェネツィア、サン・ポーロ教会

広場に背を向けて立つ。ヴェネツィア、サン・ポーロ教会|イタリア観光ガイド

サン・ポーロ教会に行ってきました!

ヴェネツィア本島のほぼ真ん中に建設された「サン・ポーロ教会」。「ファサード(正面口)はいったいどこ!?」。長い年月を経てファサードが埋もれてしまった、ユニークな教会の魅力をご紹介します。

サン・ポーロ教会とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. ヴェネツィア有数の大広場に建つ教会である点。
  2. 広場に背を向けて立つユニークな教会である点。
  3. ヴェネツィアの売れっ子画家たちの大作を鑑賞できる点。

「サン・ポーロ教会(Chiesa Rettoriale di San Polo/キエーザ・レットリアーレ・ディ・サン・ポーロ)」は、ヴェネツィアで最も大きな広場のひとつ、サン・ポーロ広場(Campo San Polo)に面した大きな教会。長い歴史の中で入り口の位置があべこべになってしまう…という、数奇な運命を辿ったユニークな観光スポットでもあります。

サン・ポーロ教会 押さえておくべき魅力とは?

広場に面した後陣

サン・ポーロ広場(カンポ・サン・ポーロ)に面した「サン・ポーロ教会」。広場の奥に鎮座する教会の姿はなんだかいびつ…。というのも、ここは教会の後陣(背面)にあたる部分だからです。長い歴史の中で本来のファサード(正面口)がすっかり周辺の建物の中へと追いやられてしまったサン・ポーロ教会。まずは教会の後ろ姿を楽しんでから、左手にある出入口へと向かいましょう。

後陣にあしらわれた彫刻たち

左手にある出入口に向かう際、せっかくなのでチェックしておきたいのが、後陣に据えられた彫刻品の数々。写真は教会のシンボル、聖パオロ(ヴェネツィアの言葉で”サン・ポーロ”)の像。すぐ左手には15世紀に制作された聖母子があしらわれた祠(エディコラ,前項写真ご参照)があり、その下には、広場におけるルールにまつわるレリーフが残されています。

可愛らしい縁取りのある入口

本来ならば後陣の反対側にファサードがあるのですが、今日、サン・ポーロ教会のファサードは他の建物の中にほぼ埋もれてしまっています。ということで、中に入る為には南側にあるサン・ポーロ通り(Salizada S. Polo/サリザーダ・サン・ポーロ)に向かう必要アリ。まもなくご覧のようなねじりあげられた美しい文様に縁どられた可愛らしい出入口が見えてきます。

荘厳な、中央祭壇

こちらがメインフロアの様子。上から掲げられた14世紀の十字架(断片)。その先には、画家一家に生まれ、ヴェネツィアで名を馳せたパルマ・イル・ジョーヴァネ(Palma il Giovane)による、聖パオロにまつわる一枚「聖パオロの回心(Conversione di San Paolo)が飾られています(両サイドに飾られた作品群もパルマ・イル・ジョーヴァネによるものです)。

Oratorio del Crocifisso

メインフロア以外でぜひチェックしたいのが「十字架の祈祷室(オラトリオ・デル・クロチフィッソ)」。教会の出入口からみて左手にある個室で、かつて玄関ロビー(拝廊)だった場所を利用して整えられました。壁の両サイドを彩る、1747年から1749年にかけてジャンドメニコ・ティエポロ(Giandomenico Tiepolo)が手掛けた14枚の連作「Via Crucis(十字架の道)」は必見。

イエズス会教会 是非食べてほしい逸品

Caffè del Doge

「カッフェ・デル・ドージェ」はヴェネツィアのお土産にもぴったりなカフェ。お店自体はサン・ポーロ教会から東にまっすぐ500mほど進んだところにありますが、リテール商品も充実しているので、街中のスーパーなどでも目にする機会があるかもしれません。パッケージにサン・マルコ広場や、リアルト橋などのヴェネツィアならではの景色が描かれている点もポイント!

サン・ポーロ教会ワンポイントアドバイス

「サン・ポーロ広場の観光スポットたち」
教会のある「サン・ポーロ広場」。ここはなんとヴェネツィアいち有名な、サン・マルコ広場に次ぐ広さを誇る場所で、周辺にも見逃せないものがたくさんあります。北側に立つソランゾ宮(Palazzo Soranzo)。その左手に控えるコルネール・モチェニゴ宮(Palazzo Corner Mocenigo)などが有名。ぜひ一緒に写真におさめておきましょう!

サン・ポーロ教会での注意点

サン・ポーロ教会での注意点
  1. 月曜から土曜の10時半から13時半、14時半から17時迄開いています。
  2. 入場料は3ユーロです。
  3. チケット売り場は16時50分に閉まります。

サン・ポーロ教会にはファサードがありません(あるのですが、ほぼ立ち入ることが出来ません)。入口はご紹介の通り、南方面にありますので、ご来館時、ご留意ください。

まとめ

サン・ポーロ教会はヴェネツィアの教会の中では珍しく入場料が発生します。しかし、3ユーロでパルマ・イル・ジョーヴァネやティエポロといった、ヴェネツィアを代表する偉大な芸術家たちの大作が見られるのはかなり魅力。有料である分清潔感があり、安心安全に見学を楽しむことが出来ますので、ちょっとでもご興味があれば、是非中に入ってみてください。

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