地下遺跡に博物館!ナポリ、サン・ロレンツォ・マッジョーレ複合施設
サン・ロレンツォ・マッジョーレ複合施設に行ってきました!
ナポリ中心部にある「サン・ロレンツォ・マッジョーレ教会」。南側にある修道院の中は博物館や、地下遺跡などを見学できる魅惑の複合施設(コンプレッソ)となっています。
サン・ロレンツォ・マッジョーレ複合施設とは?絶対行くべき理由
- 予約なし、アテンドなしで地下遺跡を自由に見学できる点。
- ナポリを代表する芸術作品を鑑賞できる点。
- 教会、博物館、遺跡を3つセットで見学できる点。
「サン・ロレンツォ・マッジョーレ複合施設」は、現地では「Complesso Monumentale San Lorenzo Maggiore(コンプレッソ・モヌメンターレ・サン・ロレンツォ・マッジョーレ)」と呼ばれています。今回ご紹介するのは修道院部分に当たる箇所(サン・ロレンツォ・マッジョーレ教会以外の部分)。博物館や地下遺跡などを楽しむことが出来ます。
サン・ロレンツォ・マッジョーレ複合施設 魅力とは?
修道院の回廊
教会の南側に広がるサン・ロレンツォ修道院(Convento di San Lorenzo)。修道士たちが心休める場として設けられた「サン・ロレンツォ・マッジョーレの回廊(Chiostro di San Lorenzo Maggiore/キオストロ・ディ・サン・ロレンツォ・マッジョーレ)」は、14世紀に起源を持つ、大変歴史の深いものです。現在の姿は18世紀に再構築されたもの。中央にあるコジモ・ファンザーゴ(Cosimo Fanzago)の可愛らしい井戸がチャームポイントです。
Museo dell’Opera di San Lorenzo Maggiore
修道院の中は「サン・ロレンツォ・マッジョーレ付属博物館(ムゼオ・デッロペラ・ディ・サン・ロレンツォ・マッジョーレ)」となっていて1976年からこの地でスタートした発掘調査における出土品や、教会や修道院の所有する宝物(聖職者用の衣装、家具、絵画等)を鑑賞することが出来ます。イタリア語、英語に明るい方向けですが、空調が管理されていて、静かな場所なので休憩がてら立ち寄ってみてください。
Sala Sisto V
博物館の目玉といえばこちらの「シクストゥス5世の広間(サラ・シスト・クイント)」。修道院の回廊から入ることが出来、中にはルイージ・ロドリゲス(Luigi Rodriguez)が手掛けた見事なフレスコ画の世界が広がっています。長さ約44メートル×幅約10メートルの細長い形をしているのは、もともとここが修道院の食堂だった為。その後、議会の場として使われるようになり、その過程でふさわしい天井画が描かれました。
Sala capitolare
シクストゥス5世の広間と並ぶ博物館の目玉が「サラ・カピトラーレ」。日本では「司教座聖堂参事会の間」などと訳される、教会や修道院にとってのいわば本会議場のような所です。こちらもルイージ・ロドリゲスによるフレスコ画が見どころで、特にフランシスコ会(カトリックの修道会のひとつ)の要人たちが描かれた系図は、会議場ならではのユニークな一枚として知られています。
Neapolis Sotterrata
回廊から地下へ続く階段を約10メートル下には、ナポリの地下遺跡(ネアポリス・ソッテラータ)があり、古代ギリシャ、ローマ時代のマチェルム (Macellum/市場) などを自由に見学することが出来ます。かなり規模は小さいですが、街のど真ん中で1世紀頃の古代の街並みに触れることが出来るのはとっても貴重。自由見学他、イタリア語と英語で行われている見学ツアー(無料)で巡ることもできます。
サン・ロレンツォ・マッジョーレ複合施設 是非食べてほしい逸品
Leopoldo cafebar
「レオポルド・カフェバール」はナポリに複数店舗構えるお菓子屋さん。創業70年以上経つ老舗店なのですが常に時代に合わせた革新的なお菓子づくりをしていて、お店もお菓子もお土産類も洗練されていてとってもキュートです。ババ(サバランのようなナポリ銘菓)などもレオポルドらしく現代的にアレンジされたものが売られているので是非チェックしてみてください。
サン・ロレンツォ・マッジョーレ複合施設 ワンポイント
「ボッカッチョのロマンスの舞台」
「デカメロン」などの作品で、世界的に有名なイタリアの作家ジョヴァンニ・ボッカッチョ(Giovanni Boccaccio)。彼が「マドンナ・フィアンメッタの悲歌(Elegia di Madonna Fiammetta)」という作品の中で、フィアンメッタと出会い恋仲になった場所がサン・ロレンツォ・マッジョーレ教会だと綴られており、ファンにとっては聖地のひとつとして知られています。
サン・ロレンツォ・マッジョーレ複合施設での注意点 3選
- 毎日9時半から17時半迄開いています。
- 入場料は9ユーロです。
- 地下遺跡は自由見学orツアーの2種類あります。
地下遺跡のツアー開始時刻はイタリア語が10時半・12時・13時半・15時・16時半・17時半スタート、英語が13時と16時スタートです。無料なので気になる方は参加してみてください。
まとめ
サン・ロレンツォ・マッジョーレ複合施設は有料の施設はありますが、その分、身障者や赤ちゃん向けの施設が完備されていたり、館内に無料Wi-Fiが設置されていたりと、環境面でのメリットがたくさんあります。施設全体も手入れが行き届いているのでナポリ市内のごちゃごちゃした空間に少し疲れてしまった時にもリラックスして見学できることでしょう。是非気になる方は足を運んでみてください。
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