ナポリの下町に神々しく輝く、サン・パオロ・マッジョーレ聖堂
サン・パオロ・マッジョーレ聖堂に行ってきました!
ナポリ中心部にある「サン・パオロ・マッジョーレ聖堂(サン・パオロ・マッジョーレ教会)」。ナポリ観光の際に訪れる方も多いであろう、人気スポットの魅力を厳選してご紹介します。
サン・パオロ・マッジョーレ聖堂とは?絶対行くべき理由ベスト3
- 街の中心部にあり、他のスポットとセットで巡りやすい点。
- 外も中もとにかく絢爛豪華!見ごたえのある聖堂である点。
- 開放感のある館内で、しばしリラックスできる点。
「サン・パオロ・マッジョーレ聖堂(Basilica di San Paolo Maggiore/バジリカ・ディ・サン・パオロ・マッジョーレ)」は、ナポリ中心部に建つ聖堂。ごみごみとした通りの風景とは一変。一歩中に足を踏み入れると、そこには開放感溢れる壮大な景色が広がっています。街の中心部にあるため、他の有名観光スポットとセットで巡りやすい点も魅力です。
サン・パオロ・マッジョーレ聖堂 押さえておくべき魅力とは?
入り口前の2本の柱
ナポリっぽさ満点のごちゃごちゃしたトリブナリ通り(Via dei Tribunali)。壁に落書きが連なる超!下町の細道をずんずん進んで行くと、突如、一段高い所になんとも美しいサン・パオロ・マッジョーレ聖堂が鎮座しています。現在私たちが見ることの出来る建物は、16世紀以降に整えられたものが中心。正面口では、唯一、中央扉付近にある2つの柱から、この聖堂の設立当時の面影を垣間見ることが出来ます。
つぎはぎだらけの天井
もともと双子座のシンボル、ディオスクリを祀っていた神殿(西暦1世紀頃建設)に起源をもつ、サン・パオロ・マッジョーレ聖堂。館内のほとんどが、改修されてしまっていますが、場所毎に独特の個性を放っています。中央廊下の上に広がる天井画は、マッシモ・スタツィオーネ(Massimo Stanzione)によって1643年から1644年にかけて制作されたもの。第二次世界大戦中の爆撃によってかなりダメージを受けておりますが、それが逆に生々しくて、興味をそそります。
礼拝堂の天井を飾るクーポラ
館内では、通路左右に並ぶ礼拝堂の中のクーポラ(丸天井)の内部装飾も必見です!写真はサン・カルロ・ボッロメーオの礼拝堂(Cappella di San Carlo Borromeo)のクーポラ。館内入って左手スグのところにある礼拝堂なので、時間がない方でも立ち寄りやすい点もオススメです。全体的に淡い色×漆喰装飾で構成されているものが多く、カトリック文化に詳しくなくとも感覚的に楽しめる点も特長。
突き当たりにある、中央祭壇
中央祭壇は、1775年から1776年にかけて整えられたもの。フェルディナンド・フーガ(Ferdinando Fuga/ローマのサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂の正面口を手掛けた有名建築家)がデザインに携わっており、この時代に隆盛を極めたバロック様式の良さが存分に発揮されています。ナポリの有名彫刻”ヴェールに包まれたキリスト像”を手掛けたジュゼッペ・サンマルティーノ(Giuseppe Sanmartino)の生徒にあたるヴィーバ兄弟が制作した天使像も必見です。
入り口後ろの絵画
中央祭壇の反対側、正面扉の上にある巨大な絵画もサン・パオロ・マッジョーレ聖堂の名物です。テーマは「ソロモン神殿への献身(La dedicazione al Tempio di Salomone)」。宗教にまつわる絵画ですが、その壮大なスケール感は、内容がわからなくともひたすら圧倒されます。サントロ・チリッロ(Santolo Cirillo)らによって1737年に制作。周りの絵画もサントロ・チリッロによるものが多く含まれます。
サン・パオロ・マッジョーレ聖堂 是非食べてほしい逸品
Cortecce
「コルテッチェ」はナポリ周辺のご当地パスタのひとつ。”樹皮”にあたるイタリア語に由来するパスタで、なるほどよく見ると、集まった様子は大きな一本の木のようにも見える…かも!?トマト系、クリーム系色々な味付けで食べられますが個人的には、ナッツやキノコなど、森で採れるものとあえるとなんとなく、樹皮に思いを馳せられるような気がしてお気に入り。是非見かけたら食べてみてください。
サン・パオロ・マッジョーレ聖堂ワンポイントアドバイス
「”サン・パオロ”とは」
イタリアの教会の名前によく登場する”サン・パオロ”。日本では「使徒パウロ」などと言われている人物で、新約聖書の著者の一人として有名です。元々はキリスト教に対して反対の立場を取っていたパオロ。あることがきっかけで回心し、キリスト教徒になりました。新約聖書の約半分は彼が書いたとされており、カトリック教徒以外の人でも知っているような名言・格言も彼が生み出したものがたくさんあります。
サン・パオロ・マッジョーレ聖堂観光での注意点
- 月曜から土曜は9時から18時迄開いています。
- 日曜は10時から12時半迄開いています。
- 入場無料です。
サン・パオロ・マッジョーレ聖堂の目の前を通るトリブナリ通りは日中でも雑多な感じがして、正直あまり治安は良くありません。出来るだけ荷物は少なめに。出来たら運動靴×パンツスタイルなどの華美でない格好でいらっしゃるのが無難です。
まとめ
サン・パオロ・マッジョーレ聖堂は周辺に広がる下町の景色とはかなり異なる、静謐な雰囲気が魅力です。ナポリの中心部は正直日中でもあまり治安が良くない為、街歩きも緊張することがしばしば…。そんな時、聖堂の中に入ると、幾分落ち着いた気持ちになれます。椅子に座って天井画を楽しむも良し。一つ一つの礼拝堂の違いを味わうも良し。是非ナポリの誇る、大きな聖堂をゆっくりとご堪能ください。
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