お城のような集いの場。ヴェネツィア、聖マルコ同信会館

お城のような集いの場。ヴェネツィア、聖マルコ同信会館|イタリア観光ガイド

聖マルコ同信会館に行ってきました!

ヴェネツィア特有の「同信会館」という建物。その中で、最大規模を誇る「聖マルコ同信会館」は有料で私たち観光客でも気軽に見学することが出来ます。ユニークな建物の内部をご紹介します。

聖マルコ同信会館とは?行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. ヴェネツィアの「同信会館」を見学出来る点。
  2. 名画を満喫出来る点。
  3. 広場とのコラボレーションが絶妙な点。

「聖マルコ同信会館(Scuola Grande di San Marco/スクオーラ・グランデ・ディ・サン・マルコ)」は、ヴェネツィアの有名観光スポット、リアルト橋から歩いて約10分のところにある歴史的建造物。「同信会館」とは、同信会(信徒会)というカトリック教徒たちが集う組合の集会所で、サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ広場に建つ会館は、贅の限りが尽くされた、大変見応えのある建物となっています。

聖マルコ同信会館 押さえておくべき魅力とは?

白亜の外観

聖マルコ同信会館があるのは、サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ広場。右隣にある「サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ聖堂」が広場の名前の由来です。「ルネサンスの宝石」などと称される、美しいファサード(正面口)。広場から見る姿も印象的ですが、​メンディカンティ運河(Rio dei Mendicanti)側からの姿も、またガラリと表情が異なるので見逃せません。

入口横のライオン

1807年、ナポレオンの支配下で病院として大改装された聖マルコ同信会館。現在でも、建物の大部分は病院として使われています。見学エリアへの入り口は、サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ広場に面した扉。扉の左右にあしらわれたヴェネツィアの守り神、聖マルコ(サン・マルコ)を象徴する翼の生えた「聖マルコのライオン(Leone di San Marco/レオーネ・ディ・サン・マルコ)」が目印です。

青×金の豪華な格天井

入口を抜けるとまずは大きな柱が左右に連なる、エントランスホールが私たちを出迎えてくれます。そのまままっすぐ進んで、階段で上階へ。上階の見学のメインとなる大広間(Salone)や貧しい人、組合員たちのための宿泊場所(Sala dell’albergo)は、ご覧の通り聖マルコのライオンがあしらわれた青×金の見事な格天井で彩られており、当時の栄華をしのばせます。

医療にまつわる展示品

大広間には現在、美しいヴェネツィア派の画家たちの絵画とともに、昔の医療器具、解剖道具、医学書などの貴重な展示品が飾られています。解剖書などは、人によっては苦手意識を感じるかも…。そのような方は、突き当たりにある礼拝堂の見学がおすすめです。ヤーコポ・サンソヴィーノ(Jacopo Sansovino)が手掛けた美しい祭壇。後ろには、教会のシンボルである聖マルコらが描かれた美しい祭壇画が飾られています。

こんなところにあの名画⁉

大広間から続くサラ・デッラルベルゴ(Sala dell’Albergo)には、なんだか見覚えのある名画が飾られています。これは現在、ミラノのブレラ絵画館で最も重要な所蔵品のひとつ「アレクサンドリアにおける聖マルコの説教」のレプリカ。ジョヴァンニ・ベッリーニによる超大作は、実は元々ここ、聖マルコ同信会館にあったため、現在も本物と見紛うほどのレプリカが飾られています。

聖マルコ同信会館 是非食べてほしい逸品

Rosa Salva

「ローザ・サルヴァ」は、1879年創業のヴェネツィアの老舗お菓子屋さん。アントニオ・ローザ(あだ名はサルヴァ)が立ち上げた店は、現在市内に何店舗か出店していて、最も近い店はここ、サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ広場の一角にあります。お土産を探すもよし。ジェノヴァの郷土菓子をつまむもよし。ぜひ休憩がてら立ち寄ってみてください。

聖マルコ同信会館 ワンポイントアドバイス

「お隣に建つサンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ聖堂」
聖マルコ同信会館の右横にはサンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ聖堂(Basilica dei Santi Giovanni e Paolo)という、由緒正しき聖堂が建っています。ここは、25名のドージェ(ヴェネツィアの国家元首)たちが眠る、サン・マルコ寺院に次ぐ重要な場所。入場料がかかりますが、せっかくここまで来たからには、中に入らないのは勿体ない!是非合わせて立ち寄ってみてください。

聖マルコ同信会館での注意点

聖マルコ同信会館での注意点
  1. 火曜から土曜、および第一日曜が開館日です。
  2. 開館時間は9時半から17時半迄です。
  3. 入場料は8ユーロです。

「聖マルコ同信会館」は、日本のガイドブックでは「サン・マルコ同信会館」「サン・マルコ大同信会館」「聖マルコ大信徒会館」「聖マルコ大信徒会」など、様々な呼び方をされています。念の為イタリア語名も控えておくと安心です。

まとめ

なお、サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ聖堂の入場料は2.5ユーロ。毎日7時半から18時半まで開いています。いずれも人気の観光スポットのため個人旅行の方は、イタリア人やツアー客らが訪れる前(朝早く)の訪問が吉。入場料が細かいので、事前にホテルのフロントや売店に寄って、小銭をつくっておくとスムーズに中に入ることが出来ます。

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