詩人が眠る。ナポリ、ヴェルジリアーノ・ア・ピエーディグロッタ公園
ヴェルジリアーノ・ア・ピエーディグロッタ公園に行ってきました!
ナポリ・メルジェリーナ駅から2~3分歩いた所にある「ヴェルジリアーノ・ア・ピエーディグロッタ公園」。著名な詩人たちが眠る公園のチェックポイントを5つ、厳選してご紹介します。
ヴェルジリアーノ・ア・ピエーディグロッタ公園とは?行くべき理由
- 駅から歩いてスグの好立地である点。
- 丘の上からナポリの絶景を楽しめる点。
- 偉人たちの霊廟を堪能できる点。
「ヴェルジリアーノ・ア・ピエーディグロッタ公園(Parco Vergiliano a Piedigrotta/パルコ・ヴェルジリアーノ・ア・ピエーディグロッタ)」は、ナポリ中央駅から西に5キロほど進んだ所にあるピエディグロッタ地区にある公園です。アップダウンが激しい為、公園というより「丘」のような場所なのですが、頑張って坂道を上がった先には、美しい眺望やモニュメントが待っています。
ヴェルジリアーノ・ア・ピエーディグロッタ公園 魅力とは?
坂道の続く園内
サリタ・デッラ・グロッタ20番地(Salita della Grotta, 20)の入り口を抜けると、早速目の前に立ちはだかる坂道。ずんずん足を進めると、次々と道沿いにモニュメントや景勝地が登場します。写真はウェルギリウスの頭のモニュメント(Testa di virgilio)。ウェルギリウスは紀元前に活躍した詩人で、この道の先に、彼の埋葬先が登場します。
Tomba di Leopardi
こちらはウェルギリウスの頭のモニュメントの先にある「ジャコモ・レオパルディの霊廟」。ジャコモ・レオパルディは18世紀に活躍した詩人で、人工の洞窟の中にオベリスクのような巨大な霊廟が鎮座しています。すぐ近くには彼の詩の一部を刻んだレリーフなども…。ジャコモ・レオパルディは亡くなった後、当初別の教会(後ほど詳しくご紹介します)に埋葬されていたのですが、その後この地へ安置されました。
Crypta Neapolitana
ここは公園のハイライトのひとつ「クリプタ・ネアポリターナ」です。ジャコモ・レオパルディの霊廟の右手に広がる長いトンネル(修復中の為、中に入ることは出来ません)のような場所で、紀元前1世紀頃につくられました。このトンネルを通ってピエディグロッタ地区からお隣のフオーリグロッタ地区(Fuorigrotta)へ行っていたのだそう。現在修復中の為、中は見られませんが、洞窟内は中世のフレスコ画などで彩られています。
Tomba di Virgilio
こちらが丘(公園)の頂上付近にある「ウェルギリウスの墓(トンバ・ディ・ヴィルジリオ)」です。ウェルギリウスは紀元前70年から紀元前19年頃に生きた詩人で、亡くなったのはブリンディジ(Brindisi)というアドリア海(ナポリ湾のあるティレニア海の反対側)に面した都市なのですが、そこから約400キロ、イタリアを東から西へ横断する形で亡骸が運び込まれ、ピエディグロッタに埋葬されました。
素晴らしきナポリ湾の眺望
ウェルギリウスの墓のある場所は丘の頂上付近。ということで、くるりと後ろを向くと見事な眺望が出迎えてくれます。真下には鉄道の線路。その先にナポリ市街地の街並みが続き、ナポリ湾の向こうのヴェスヴィオ山もはっきりと望むことが出来ます。ボコボコとした石の階段が続くので足元に気を付けながら、素晴らしい眺望に会いに行ってください。
ヴェルジリアーノ・ア・ピエーディグロッタ公園 是非食べてほしい逸品
Alici marinate
「アリチ・マリナーテ」は、カタクチワシのマリネ。通常のイワシよりも小さいカタクチイワシ(ヒシコイワシ,ヒコイワシ)は、イタリアで「アリチ」と言い、それをマリナーテ(マリネ)したお料理がアリチ・マリナーテです。絶妙な塩気と酸味が効いているので、街歩き後のランチやディナーで食べると疲れが一気に吹き飛びます!イタリアらしい一品ですので、是非食べてみてください。
ヴェルジリアーノ・ア・ピエーディグロッタ公園 ワンポイント
「ジャコモ・レオパルディがかつて眠っていた場所」
ジャコモ・レオパルディの墓は現在、ヴェルジリアーノ・ア・ピエーディグロッタ公園内にあります。が、元々は公園から歩いて20分ほど離れた所にあるサン・ヴィターレ・マルティーレ教会(Chiesa di San Vitale Martire)にありました。初期のカトリックの聖人、聖ヴィタリス(サン・ヴィターレ)に捧げられた教会。機会があれば、こちらにも是非立ち寄ってみてください。
ヴェルジリアーノ・ア・ピエーディグロッタ公園での注意点 3選
- 入場無料です。
- 月曜、および水曜から日曜の8時半から14時迄開いています。
- 火曜は閉園日です。
公園の中は、ほぼ石畳の坂道と石(岩)の階段で構成されています。特に階段は上りも下りも足元に注意が必要な為、出来ればスニーカーなど(サンダル以外)で行くようにしましょう。
まとめ
ヴェルジリアーノ・ア・ピエーディグロッタ公園は、現在でも年間2万人以上の人が足を運ぶナポリの人気スポット。特に頂上付近から見事な眺望が楽しめるとだけあって、歴史文化に興味が無くとも「絶景だけは見たい!」と足を運ぶ人も少なくありません。夏は日差しが強いのでちょっと大変ですが、絶景は何物にも代え難いものがあります。是非体力と相談しつつ、遊びに行ってみてください。
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