スケール感が凄い！ピエモンテ州ヴェルチェッリのサンタンドレア聖堂

サンタンドレア聖堂に行ってきました！

ピエモンテ州の州都、トリノから車で1時間ほど北東方面に進んだ所にある街「ヴェルチェッリ（Vercelli）」。駅の目と鼻の先に鎮座する「サンタンドレア聖堂」の魅力を5つ、厳選してご紹介します。

サンタンドレア聖堂とは？絶対行くべき理由ベスト３

ピエモンテ州の中都市ヴェルチェッリにある「サンタンドレア聖堂（Basilica di Sant’Andrea/バジリカ・ディ・サンタンドレア）」は、大きな外観と広々とした館内が迫力満点。ヴェルチェッリ駅から約200メートル（徒歩2～3分）の所にあるので、電車を使ってのイタリア旅行を予定されている方も、途中下車での立ち寄りスポットにオススメです。

サンタンドレア聖堂押さえておくべき魅力とは？

駅からスグの好立地

ヴェルチェッリ駅（Stazione di Vercelli/スタツィオーネ・ディ・ヴェルチェッリ）からスグの所にあるサンタンドレア聖堂。中都市ならでは⁉周りに大きな建物が少ない為、駅前から開放感たっぷり。ロータリーにあるアッティリオ・ガルトマン（Attilio Gartmann）が19世紀に制作した噴水を横目に、ガリレオ・フェラリス通り（Via Galileo Ferraris）を100メートルほど進むとすぐに聖堂の姿が見えてきます。

緑の石を使ったカッコいい外観

サンタンドレア聖堂のトレードマークはなんといってもこの、ユニークな色合いの外観。特に目を引くのはピエモンテ州プラルンゴ（Pralungo）から取り寄せた緑石×モンフェッラートの石灰岩×ヴァルソルダ（ロンバルディア州の都市）の蛇紋岩を織り交ぜた、独特な色合いの正面口（ファサードで、レンガ造りの2本の鐘楼とのコントラストが、興味をそそります。

ロンバルド・ロマネスク様式の傑作

サンタンドレア聖堂は、側面や裏手にまわると一気に違う表情を見せてくれる点も独特。こちらは正面右手の通りから見た外観の様子で、石造りのファサードとは打って変わって、レンガ基調の可愛らしい表情をしています。場所によって違う素材を使っているのは、建物全体の軽量化等を考慮してのこと。右手にまわると、正面からは見えなかった新たな鐘楼（高さ約65メートルで、市内で最も高い鐘楼です）も見ることが出来ます。

奥行きのある館内

ファサードも大変立派ですが、中に入ると奥行きや天井の高さに、改めて驚かされます。20世紀に入ってから修復されているため、全体としては新しい印象を受けますが、その起源は13世紀まで遡る大変古い聖堂。時の司教（カトリックにおける最上位聖職者）であったグアラ・ビッキエーリ（Guala Bicchieri）の指示によって1219年から1227年にかけて整えられました。

柱がたくさん設置された回廊

聖堂の正面左手に広がる回廊（Chiostro/キオストロ）も、サンタンドレア聖堂の大きな見どころ。現在私たちが見ることの出来る姿は、16世紀に再建されたものですが、デザイン自体はグアラ・ビッキエーリの時代の頃のものが踏襲されており、当時元々あった柱に新しく柱を追加して補強していった為、四方に柱がいっぱい設置されたユニークなつくりになっています。

サンタンドレア聖堂 近くまで行ったら是非食べてほしい逸品

Trattoria Paolino

「トラットリア・パオリーノ」は、サンタンドレア聖堂の目の前をはしるガリレオ・フェラリス通りを、500メートルほど駅と反対方向に歩いた所にあるレストラン。イタリアのグルメ本などにも引っ張りだこの人気店で、ピエモンテ州の郷土料理を一通り味わうことが出来ます。ローカル感満載のお店なので、イタリア語にあまり明るくない方は、気になるお料理の写真を画面メモしておくと、注文する際に便利かもしれません。

サンタンドレア聖堂ワンポイントアドバイス

「すぐ近くにあるMuseo Leone」
サンタンドレア聖堂から歩いて5分ほどの所（トラットリア・パオリーノに向かう途中にあります）にある「レオーネ博物館（ムゼオ・レオーネ）」は、サンタンドレア聖堂にちょっとしたゆかりのある施設。実は、サンタンドレア聖堂の回廊は1875年から1881年にかけてラピダリオ博物館（Museo Lapidario）として開放されていた時期があり、1924年の解体後、展示されていた品々がここ、レオーネ博物館に移設され、現在も展示されているのです。

サンタンドレア聖堂での注意点

サンタンドレア聖堂は、非常に大きな聖堂ですが、ドゥオーモ（街で最も重要な宗教施設）は別の場所（Duomo di Sant’Eusebio）となります。街の案内版などをチェックする際は念のためお気をつけください。

まとめ

ヴェルチェッリは日本ではなかなか紹介されることのない都市の一つですが、州都トリノと、お隣ロンバルディア州の州都ミラノのちょうど真ん中あたりに位置する都市で、それぞれから電車で1時間弱で行くことができます。トリノ・ミラノ間を電車で移動する予定の方は、途中下車での立ち寄りスポットにぴったり。長閑な中都市で、イタリアのローカルな魅力が詰まった場所ですので、是非チェックしてみてください。