教会の中で教会が見られる!?ローマ、サン・クリソゴーノ教会
サン・クリソゴーノ教会に行ってきました!
ローマの中心を流れるテヴェレ川周辺に広がる下町、トラステヴェレ地区。ここに立つ「サン・クリソゴーノ教会」に行ってまいりました!見どころを5つ厳選してご紹介します♪
サン・クリソゴーノ教会とは?絶対行くべき理由ベスト3
- 聖クリソゴヌスについての理解を深められる点。
- 人気の下町、トラステヴェレ地区を一緒に散策できる点。
- 地下に眠るかつての教会の姿を一緒に見学できる点。
「サン・クリソゴーノ教会(Basilica di San Crisogono/バジリカ・ディ・サン・クリソゴーノ)」は、ローマの下町、トラステヴェレ地区にある大きな教会。スロヴェニアとの国境付近にあるフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州出身の聖人、聖クリソゴヌスに捧げられた教会で、館内では地下6メートルの場所に眠るかつての教会の姿も一緒に見学することが出来ます。
サン・クリソゴーノ教会 押さえておくべき魅力とは?
鷲があしあわれた荘厳なファサード
シドニー・ソンニーノ広場(Piazza Sidney Sonnino)通り沿いに立つサン・クリソゴーノ教会。ここはイタリア北東部にあるフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州の都市、アクイレイアの聖人、聖クリソゴヌス(サン・クリソゴーノ)を祀る教会で、ファサード(正面口)には、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州のシンボル、ワシのモニュメントがあしらわれおり、良いアクセントになっています。
ファサード右手にそびえる大きな鐘楼
現在の教会の姿は、主に1626年にシピオーネ・カッファレッリ=ボルゲーゼ枢機卿 (Scipione Caffarelli-Borghese,ローマ教皇を叔父に持つ有力者であり、芸術愛好家でもありました)の指示で、バロック様式で整えられたもの。しかし、右手にそびえる高さ約45メートルの鐘楼は12世紀にロマネスク様式で整えられたもので、ファサードと鐘楼とを比較すると、鐘楼の方からは長い歴史が育んだオーラを感じます。
光り輝く格天井
館内の見どころのひとつが華やかな格天井。中央に、バロック時代を代表する画家、グエルチーノ(Guercino)が1622年に描いた教会のシンボル、聖クリソゴヌスの栄光に関する物語(La Gloria di san Crisogono)があしらわれた大変華やかなもので(※ちなみにこの絵はコピーで、オリジナルはロンドンのランカスター・ハウスにあります)、周りの装飾も息をのむ美しさです。
地面や主祭壇に残る中世の面影
天井画等は17世紀に入ってから整えられたものですが、足元や主祭壇(トップ画ご参照)は、12世紀当時の姿をとどめています。床にあしらわれたコズマーティ様式の装飾(コズマーティ家が考案した装飾技法のひとつで、大理石やガラスなどを使ったモザイクのようなもの)は、当時、ローマで流行したスタイル。主祭壇も1127年(鐘楼と同時期)に整えられた大変歴史のあるものです。
地下に眠る、元祖、サン・クリソゴーノ教会
実はもともと現在の教会よりも少しだけ左側、約6メートル下にあったサン・クリソゴーノ教会。館内通路を使って、かつての教会の姿を見学することも可能で(見学方法は後述)、教会が建設された4~5世紀当時の祭壇や聖具室(教会の道具をしまっておく神聖な部屋)などを見て回ることが出来ます(ちなみに写真は聖具室にある、2世紀の海の様子をモチーフにした大理石の石棺です)。
サン・クリソゴーノ教会 近くまで行ったら是非食べてほしい逸品
Biscottificio Innocenti
「ビスコッティフィーチョ・インノチェンティ」は、サン・クリソゴーノ教会から4~5分ほど東方面に歩いた所にあるお菓子屋さん。「インノチェンティ家のビスケットやさん」の店名の通り、インノチェンティファミリーが代々味を守り続ける老舗の焼き菓子店で、店内には100を超える種類豊富な焼き菓子が並んでいます。小さなお店なので、入る時ちょこっと緊張するかもしれませんが、店員さんがとってもフレンドリーなお店ですので、是非立ち寄ってみてください。
サン・クリソゴーノ教会 ワンポイントアドバイス
「アクイレイアという都市について」
聖クリソゴヌスの出身地である「アクイレイア(Aquileia)」は、ローマから600キロ以上北にある、スロヴェニアとの国境付近の都市。紀元前181年にローマの軍事的植民地として開発された場所で、かつては第二のローマとして栄華を誇っていました。世界遺産「アクイレイアの遺跡地域と総大司教座聖堂のバシリカ(1998年登録)」があることでも有名。ご興味のある方はぜひ、チェックしてみてください。
サン・クリソゴーノ教会での注意点
- 地下見学のみ有料(3ユーロ)です。
- 月曜から土曜は7時から11時半、16時から19時半迄開いています。
- 日曜祝日は8時から13時、16時から19時半迄開いています。
サン・クリソゴーノ教会は、地上階の見学は無料ですが、地下見学は館内で3ユーロ払う必要があります。ご興味のある方は、事前に小銭の準備をしておくと、スムーズに見学が出来て◎
まとめ
紀元前にアクイレイアがローマの植民地だったことにルーツを持つサン・クリソゴーノ教会。トラステヴェレ地区にある教会の中でもかなり大きなものの一つでかなり見ごたえがあります。特に絢爛豪華な格天井は晴れた日の昼間に見学するとキラキラ輝いてとってもキレイ!朝早くから開いていますので、是非チャンスがあれば日が出ているウチに見学に行ってみてください。
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