本物は此処に。ローマ、 サンタンドレア・デッレ・フラッテ教会

サンタンドレア・デッレ・フラッテ教会に行ってきました！

サンタンドレア・デッレ・フラッテ教会はローマの数ある教会の中でも「穴場」のひとつ。場所良し・見応え尚良しでありながら、観光客であまり混雑していない点が魅力です。

サンタンドレア・デッレ・フラッテ教会とは？行くべき理由ベスト３

サンタンドレア・デッレ・フラッテ教会（Basilica di Sant’Andrea delle Fratte/バシリカ・ディ・サンタンドレア・デッレ・フラッテ）はローマの中心部、スペイン広場の目と鼻の先にある教会です。外にも中にもローマきっての有名芸術家の傑作が飾られている見応え度200パーセントの教会。無料で中に入れるとならば、行かない選択肢はありません！

サンタンドレア・デッレ・フラッテ教会 押さえておくべき魅力とは？

ベルニーニの彫刻

教会の中で絶対に見逃せないものナンバーワンがイタリアが生んだ天才芸術家ベルニーニが手掛けた「天使の像」です。中央祭壇の手前でひと際強烈なオーラを放つ、2つの天使像は、何を隠そうバチカン市国へ続く名橋、サンタンジェロ橋に飾られている天使像の「本物」！サンタンジェロ橋にある方はレプリカなのです。劣化を防ぐべくこの地に運ばれた傑作を、まずはたっぷりと御覧ください。

聖母マリアの礼拝堂

館内左手奥には聖母マリアに捧げられた礼拝堂（Cappella della Madonna del Miracolo）があります。実はサンタンドレア・デッレ・フラッテ教会は、カトリック教徒にとっては「奇跡」が起こった、とても大切な場所。「マリー＝アルフォンス・ラティスボンヌの回心」という話の、まさに現場となった場所なのです（話の内容については下で詳しくご紹介しています）。

ボッロミーニのクーポラと鐘楼

ボッロミーニはベルニーニとほぼ時を同じくして生まれた、もう一人の天才。イタリアで、バロック時代を代表する有名人物といえばこの2人は必ず名前があがります。ボロッミーニが手掛けた傑作と言われているのが、教会のクーポラ（丸屋根）と鐘楼（写真）。写真だけではなかなか感動しにくいかもしれませんが、彫刻の細かさや、絶妙な曲線が生み出す美しさは、教会の中で異彩を放つ存在です。

館内全体の麗しさ

細部にスポットをあててご紹介してきましたが、サンタンドレア・デッレ・フラッテ教会は全体的に見ても美しい彫刻や絵画がたくさんあり、大変見応えがあります。写真はローマの名家、アコランボーニ家の礼拝堂。作者不明の十字架が飾られた礼拝堂なのですが、壁に絵画が飾られていることの多い礼拝堂が多い中、唯一木製の十字架が飾られていて、珍しい黒い大理石とのコントラストも印象的でした。

洗練された外観

最後は外観の様子をご紹介します。建物全体の設計を手掛けたのはボロッミーニ。ですが、正面口はすぐには完成せず、その後教皇ピウス7世の右腕、エルコレ・コンサルヴィの尽力があり、新しい資金提供があった後、160年以上経った、1826年に完成しました。正面中段にはそのことを示す碑文が。16世紀の雰囲気を踏襲した、シンプルながら味わいのある外観もお見逃しなく。

サンタンドレア・デッレ・フラッテ教会 是非食べてほしい逸品

Caldarroste

「焼き栗（カルダッローステ）」はイタリアの冬の定番。冬にイタリア旅行したことのある方の中には、街角で焼き栗を売る屋台を見たことがあるという方も、いるのではないでしょうか？看板にある「Caldarroste」の文字が目印。観光客でも買いやすいように看板に値段が書かれている所もあります。…が、やはり行列が出来ている店が狙い目！是非お試しください。

サンタンドレア・デッレ・フラッテ教会 ワンポイント

「マリー＝アルフォンス・ラティスボンヌの回心」
マリー＝アルフォンス・ラティスボンヌは、フランス生まれのユダヤ人。長く、カトリックに対しては反感の念を抱いている人物でした。しかし、ひょんなことから、1842年1月20日、聖母マリアを見ることになります。この「聖母の出現」の場がサンタンドレア・デッレ・フラッテ教会。ゆえに、教会では聖母マリアを祀っています。

サンタンドレア・デッレ・フラッテ教会観光での注意点

教会は7時30分から19時まで開いています。（日曜日は20時迄）。昼休みがある点やミサの時間には留意しましょう。ミサのスケジュールは公式ホームページや現地の張り紙などをご確認ください。

まとめ

サンタンドレア・デッレ・フラッテ教会はローマの休日のロケ地としても有名なスペイン広場からも歩いて5分以内で着きます。スペイン広場等の大大大観光地と比較すると、観光客もかなり少なくのんびり。ローマに来て、じっくり「教会」に向き合ってみたい方には、オススメの場所ですので是非足を運んでみてください。もちろんベルニーニ＆ボッローミニファンは絶対行くべし！です。