聖母の井戸に会いに…ローマ、サンタ・マリア・イン・ヴィア教会

サンタ・マリア・イン・ヴィア教会に行ってきました！

珍しい伝説を持つローマのサンタ・マリア・イン・ヴィア教会。素敵なエピソードを聞けば、普段カトリックとの関わりがほとんどない方でも、行きたくなること間違いありません！詳しくご紹介します★

サンタ・マリア・イン・ヴィア教会とは？絶対行くべき理由ベスト３

「サンタ・マリア・イン・ヴィア教会（Chiesa di Santa Maria in Via/キエーザ・ディ・サンタ・マリア・イン・ヴィア）」はローマの人気観光名所、トレヴィの泉から2-3分ほど歩いた所にある可愛らしい教会。聖母マリアを祀った教会で、昔この場所で起こった、不思議な井戸の話が有名です。他の観光地とセットで巡りやすい点も◎

サンタ・マリア・イン・ヴィア教会 押さえておくべき魅力とは？

可愛らしい「外観」

サンタ・マリア・イン・ヴィア教会の建設が始まったのは1577年。ですが、度重なる変更の末、現在私たちの見ることの出来るファサード（正面口）は、ローマ出身の著名な建築家、カルロ・ライナルディ（Carlo Rainaldi）によって1681年から再考され、完成に至りました。建物が密集している場所ならでは!?ちょっと細身で縦に長いファサードは、扉の上にあしらわれた可愛らしい模様がトレードマークです。

井戸の伝説にまつわる「天井画」

館内に入ったらまず、ご注目いただきたいのが天井画です。ジョヴァンニ・ドメニコ・ピアストリーニ（Giovanni Domenico Piastrini）の作品で、この教会を建設するきっかけになった、奇跡の井戸にまつわる物語（井戸の水が突然溢れ、水とともに聖母マリアの図像が出てきた）のハイライトが、壮大なスケールで描かれています。

井戸から出てきた「聖母像」

館内右手、一番手前にある「聖母の井戸の礼拝堂（Cappella della Madonna del Pozzo/カペッラ・デッラ・マドンナ・デル・ポッゾ）には、中央祭壇上に、奇跡の井戸の伝説に登場した”聖母のレリーフ”が飾られています。”マドンナ・デル・ポッゾ”は「聖母の井戸」の意味。館内でも特に多くの人で賑わっているエリアです。

「聖母の井戸の礼拝堂」

聖母の井戸の礼拝堂は、礼拝堂自体も見応えがあります。正面左手に飾られている絵は、聖母のレリーフが見つかった当時のピエトロ・カポッチ枢機卿（Cardinale pietro capocci）らの様子を描いたもの。右手には小さな洗面台のような場所があり、巡礼者たちは聖水を飲むことが出来るようになっています。洗面台の奥の扉に記された「Pozzo della b.vergine（祝福された聖母の井戸）」の文字にもご注目。

「中央祭壇」

中央祭壇は金色基調の豪華な雰囲気。十字架の先には、フェルディナンド・ラッジ（Ferdinando Raggi）が1763年に手がけた悲しみの聖母像が飾られています。少し不気味な彫像ですが、胸に多くの剣が刺さった聖母の苦しみを表す像は、イタリアではよく見られるテーマ。ニガテでなければ、両サイドを飾る1930年代製のパイプオルガンと一緒にご見学ください。

サンタ・マリア・イン・ヴィア教会 是非食べてほしい逸品

Fritt di Fiori di zucca

「フリッティ・ディ・フィオーリ・ディ・ズッカ」はズッキーニ（かぼちゃ）の花のフライのこと（イタリアではズッキーニの花もかぼちゃの花も同名で呼ばれています）。菜の花のフライのような感覚でサクサクつまむことが出来、素材の味がガツンと来る美味しい一品です。レストランではメニュー表の前半（前菜のページ）などに載っているハズ。是非注文してみてください。

サンタ・マリア・イン・ヴィア教会ワンポイントアドバイス

「Santa Maria in Via Lataにご注意」
ローマ市内には「サンタ・マリア・イン・ヴィア・ラータ教会（Chiesa di Santa Maria in Via Lata/キエーザ・ディ・サンタ・マリア・イン・ヴィア・ラータ）」という、サンタ・マリア・イン・ヴィア教会とそっくりな名前の教会があります。しかも両者間の距離はたったの約5～600メートル。見学の際は間違いないようご注意ください。

サンタ・マリア・イン・ヴィア教会観光での注意点

教会は開館時間が長めですが、午後に大きなお昼休みがある点ご留意ください。周辺にも教会がたくさんあるので、外観の写真などを手元に控えておくと安心です。

まとめ

奇跡の井戸があることで知られるサンタ・マリア・イン・ヴィア教会。（あくまで巡礼者たちの邪魔にならない限りで）コップの中についでもらった聖水をいただくことも出来ます。決して大きな教会ではありませんが、1256年に起こった奇跡がきっかけで、長い歴史を紡ぎ始めた本教会は、味わい深いものがあります。トレヴィの泉方面においでの際は、是非立ち寄ってみてください。