都会のオアシス。ローマ、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世広場

都会のオアシス。ローマ、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世広場|イタリア観光ガイド

ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世広場に行ってきました!

ローマの数ある広場の中でも、なにやらカッコイイ名前が耳に残る「ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世広場」。いったいどんな広場なの!?広場の魅力や必見モニュメントなどを詳しくご紹介します。

ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世広場とは?絶対行くべき理由

おすすめのポイント
  1. 古代ローマ時代の遺跡が見られる点。
  2. ローマ市内きっての敷地面積を誇る広場である点。
  3. 魔法の門、曰く付きの噴水…興味深いモニュメントが目白押しな点。

「ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世広場(Piazza Vittorio Emanuele II)」は、ローマ・テルミニ駅から徒歩10分ほどのところにある広場(すぐ目の前にも地下鉄駅アリ)。ローマ市内では最大の敷地面積を誇る広場で、場内では古代ローマの遺跡や、不思議な門、興味深い噴水など、ローマの様々な時代に制作された芸術品たちを楽しむことが出来ます。

ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世広場 押さえておくべき魅力とは?

広場をぐるりと囲むポルティコ

ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世広場の開発が進んだのは、19世紀終わり頃のこと。周辺をアーケード(伊:ポルティコ)付きの瀟洒な建物がぐるりと囲む広場一帯は、ローマがイタリアの首都となった1871年、ガエターノ・コック(Gaetano Koch)によって整備されました。初代イタリア王国の首都、ピエモンテ州トリノを彷彿とさせるアーケード街は、広場と一緒に是非目に焼き付けておきたい風景。駅から広場に向かう際、たっぷりとご覧ください。

街の中心部とは思えぬ、のどかな風景

広場の中に入ると、想像以上に緑が多く、のんびりとした空間に癒されます。約316メートル×約174メートルの広大な敷地。実は少し前まではざっくばらんな青空市場が並ぶ活気ある場所だったのですが、90年代より整備が進み、市場は現在、広場から徒歩5分ほどのところにある、ヌオーヴォ・メルカート・エスクイリーノ(Nuovo Mercato Esquilino)へ。2000年代に入ってから場内の建物も撤去され、さらに緑あふれる空間になりました。

Trofei di Mario

広場の中でひと際存在感を放つ巨大な建物が「ニンフェオ・ディ・アレッサンドロ(Ninfeo di Alessandro/アレッサンドロのニンフェオ)」です。以前飾られていたモニュメントの名に由来する「トロフェイ・ディ・マリオ(マリオのトロフィー)」の名でも有名。一体全体これは、何なのかというと…古代ローマ時代のニンフェオ(古代ローマ水道の終着点となる泉)。皇帝アレクサンデル・セウェルスにちなんでその名が付いています。

Porta Magica

ニンフェオのすぐ近くには、もうひとつユニークなモニュメントがあります。それが「ポルタ・アルケミカ(Porta Alchemica/錬金術の門)」。こちらも「ポルタ・マジカ(魔法の門)」という異名があり、そちらの方が有名。錬金術(普通の金属を貴金属に変える、マジカルな方法)についての暗号が書かれていることから”魔法の門”の名が付いており、近くのお屋敷に設置されいたものが移設され、1888年にこの地にやってきました。

Fontana

ローマの広場といえば…噴水(フォンターナ)は欠かせません。ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世広場の噴水は、マリオ・ルテッリ(Mario Rutelli)によって手がけられたもの。1911年にローマで開催された、国際美術展に合わせてつくられたのですが、制作途中に起こったすったもんだが原因で、タコやらイルカやらをあしらうことになった噴水は「Fritto misto(ミックスフライ)」という皮肉めいた評価を受けることに…。ちょっと不憫な愛すべき噴水も、お見逃しなく!

ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世広場 是非食べてほしい逸品

Pizza alla Bismarck

「ピッツァ・アッラ・ビスマルク」は”ビスマルクのピザ”という意味のイタリア語。これは歴史の時間に1度は耳にしたことがあるであろう、ビスマルク(オットー・フォン・ビスマルク)に由来するメニュー。大の卵好きの彼にちなんで、卵が乗ったピザを「ビスマルク」の名で提供するようになりました。写真はゆで卵ですが、目玉焼きバージョンも定番です。

ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世広場ワンポイントアドバイス

「似たような名前にご注意」
イタリアで最も有名な偉人の一人、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世。日本の各地に「○○銀座」という場所があるのと同じような感覚で、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世の名を冠した観光スポットは各地に点在しています。例えばローマではヴェネツィア広場にある「ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世記念堂」が有名。イタリア語でも「Vittoriano(ヴィットリアーノ)」と言うので名前にはどうぞ、ご注意ください。

ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世広場観光での注意点

ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世広場観光での注意点
  1. 同名の駅(Vittorio Emanuele)が最寄り駅です。
  2. ニコラ・カリパリの庭園とも呼ばれています。
  3. 広場は柵で囲まれているので出入り口を覚えておきましょう。

なお、広場は2005年に非業の死を遂げたニコラ・カリパリ (Nicola Calipari)への哀悼の意を込め、近年では「Giardini Nicola Calipari(ジャルディーニ・ニコラ・カリパリ)」と呼ばれることもあります。同じ場所ですのでご安心ください。

まとめ

ちなみに広場の名前の由来となった「ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世」は、イタリア王国の初代国王。1871年に首都がローマとなった時に、王様としてローマ入りをしたことから広場にも「ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世」の名が付きました。ごちゃごちゃと人や車が行き交うローマ市内で、緑豊かなヴィットーリオ・エマヌエーレ2世広場は一息つける、オアシス!是非立ち寄ってみてください。

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