大浴場を再利用！ローマ、サン・ベルナルド・アッレ・テルメ教会

サン・ベルナルド・アッレ・テルメ教会に行ってきました！

ローマの玄関口、ローマ・テルミニ駅からスグのところにある「サン・ベルナルド・アッレ・テルメ教会（サン・ベルナルド・アッレ・テルメ聖堂）」。ガイドブックには載っていない、教会の魅力をたっぷりとご紹介します★

サン・ベルナルド・アッレ・テルメ教会とは？行くべき理由ベスト３

「サン・ベルナルド・アッレ・テルメ教会（Chiesa di San Bernardo alle Terme/キエーザ・ディ・サン・ベルナルド・アッレ・テルメ）」の”テルメ”は…そう！「お風呂」のこと。実はこの教会、古代ローマ遺跡、ディオクレティアヌス浴場の一部を再利用してつくられているのです。ユニークな外観もさることながら、華やかな館内も一見の価値あり☆駅から徒歩10分圏内なのも魅力です。

サン・ベルナルド・アッレ・テルメ教会 押さえておくべき魅力とは？

ケーキのような「外観」

サン・ベルナルド・アッレ・テルメ教会の大きな特長のひとつがこのホールケーキのような見た目！イタリアでもちょっと珍しい形で、元々この地にあったディオクレティアヌス浴場の円筒形の建物を再利用した為、このようなスタイルになりました。近くで見るとホイップクリームのデコレーションのような繊細な模様がカワイイ！時間がない方も、是非このユニークな外観だけでも観に行ってみてください。

入り口上の「壁画」

サン・ベルナルド・アッレ・テルメ教会の扉の上には、はかなげな壁画が飾られています。絵の主人公は教会のシンボル、クレルヴォーのベルナルドゥス。十字架とともに手に持っているのは”聖ヴェロニカのヴェール”というもので、イエスさまの顔が浮かび上がったという伝説があることから、壁画の中のヴェールにも、イエスさまがしっかりと描かれています。

古くて新しい「丸天井」

館内はホールのように広々とした空間が広がっており、なんといっても大きなクーポラ（丸天井）が印象的です。まるで、現代アートを見ているかのようなお洒落なクーポラ(といっても、実際は1670年から1672年にかけて整えられたものです）。直径約22メートルの大変大きなもので、真ん中には聖霊の象徴である鳩の姿も見て取れます。下に並ぶ聖人の像たちも必見。

華やかな「祭壇周辺」

教会の中は、中央祭壇奥の小窓を除いて、窓がありません。しかしながら、全体的に華やかな印象を受けるのは、中央祭壇左右に並ぶ大きな絵画のおかげでしょう。向かって左手にある作品は、ジョヴァンニ・オダッツィ（Giovanni Odazzi）による、結婚をテーマにした宗教画（Sposalizio mistico di San Roberto con la Vergine）。色彩豊かで、心穏やかになる一枚です。

彫刻家が手掛けた「彫刻家の墓」

ジョヴァンニ・オダッツィの絵画と中央祭壇との間には、なにやら彫刻家のような不思議な彫像があります。これは、彫刻家のリナルド・リナルディ（Rinaldo Rinaldi）が1857年に制作した、8歳上の彫刻家、カルロ・フィネッリ（Carlo Finelli）のお墓。彫刻家が彫刻家を彫っている興味深い作品で、足元の台座部分にはリナルド自身の姿も刻まれています。

サン・ベルナルド・アッレ・テルメ教会 是非食べてほしい逸品

Puntarella

いかにも「イタリアーン！」な雰囲気満点のローマの葉物野菜「プンタレッラ」をご存知でしょうか。日本でも時々見かけることがありますが、かなりのレア食材。イタリアでは春を告げる野菜の一つで、サラダから炒め物まで、あらゆるレシピで頂きます。独特の香り（苦み）があるので、慣れないウチは火が通っているレシピが◎素材そのものを楽しみたい方はサラダがオススメです。

サン・ベルナルド・アッレ・テルメ教会ワンポイントアドバイス

「ディオクレティアヌス浴場とは」
サン・ベルナルド・アッレ・テルメ教会の建つ場所にかつてあったディオクレティアヌス浴場。ローマで最も大きな浴場だったと言われており、なんと306年に出来てから200年以上も人々に愛され続けていました。現在跡地にある建物の多くも、浴場の形を上手に再利用したものばかりだというのだから、驚き。是非、近くまで来た際は周辺の建物のユニークな形にもご注目ください。

サン・ベルナルド・アッレ・テルメ教会観光での注意点

サン・ベルナルド・アッレ・テルメ教会は毎日開いていますが、昼に大きな休み時間があります。陸路でローマにお越しの方は駅到着直後や帰宅前に観光するのがオススメです★

まとめ

サン・ベルナルド・アッレ・テルメ教会は、ローマ・テルミニ駅からさほど遠くない場所にあるのですが、驚くほど観光客が少なく、ゆっくりと見学出来る素敵な教会です。交通量が多いので、交通事故にはご注意を。また市内観光をたっぷりされる方は、是非、類似点が多いローマいちの観光地、パンテオン (Pantheon) との違いも味わってみてください。