キース・ヘリング好きなら絶対行くべき!ピサ「トゥットモンド」

キース・ヘリング好きなら絶対行くべき!ピサ「トゥットモンド」| イタリア観光ガイド

トゥットモンドに行ってきました!

ピサの斜塔があることで名高い、トスカーナ地方の都市ピサ(Pisa)。ここには、なんとあの、80年代のアメリカンカルチャーを代表するアーティスト、キース・ヘリングの遺作があるのです。その正体とは…。このあと詳しくご紹介します!

トゥットモンドとは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. キース・ヘリングの遺作である点。
  2. 駅から近く、観光しやすい点。
  3. 24時間365日いつでも鑑賞できる点。

イタリア中部、トスカーナ州の都市「ピサ(Pisa)」。フィレンツェから電車で約1時間のところにあるピサには、アメリカン・ポップアートの傑作が飾られているのです。それは、キース・ヘリング(Keith Haring)の「トゥットモンド(Tuttomondo)」。教会の壁に描かれたウォールアートで、24時間365日いつでも無料で鑑賞することができますよ!ピサ駅からも徒歩約5分の距離。これは行かずには帰れません!

トゥットモンド 押さえておくべき魅力とは?

キース・ヘリングの遺作である点。

トゥットモンドを最初に見た時になんといってもびっくりするのはその大きさ!なんと約180平方メートル(高さ約10メートル×横約18メートル)もあるとても大きな作品なんです。とにかく大きな壁画なのですが、なんとたった4日で描き上げたというのだから、さらに驚き!キース・ヘリングが生前作品の制作にあたっている様子は、ドキュメンタリームービーや写真などで残されていますので、興味のある方は事前にチェックしておくと、より作品への愛が増すことと思います。

キース・ヘリングのサイン。

壁画の右下に目をやると、キース・ヘリングのサインが見つかります。「89」は、トゥットモンドが制作された年。前年にエイズと診断されてから、1990年2月に息を引き取るまで、「動く」ことを止めなかったキース・ヘリング。この作品は、下絵を描いたのち、最後のペインティングを地元の職人さんや学生さんたちに助けられながら協力して行っており、「89」の数字は、ピサで暮らす人たちにとっても、大切な年号となっています。

作品名を記したプレート

キース・ヘリングのサインの隣には、作品に関する案内版が掲げられています。”TUTTOMONDO”は「全世界」といった意味のイタリア語。正式タイトルもイタリア語で付けられている点に、愛を感じます。しかも、そもそもキース・ヘリングはあまり作品にタイトルを付けることがないのだそう!ということで、貴重なタイトル「アリ」の作品。是非案内版も忘れずにチェックしていってください。

絵の中にある「ピサ」

さて、アメリカン・カルチャーの象徴のような鮮やかな色彩がまぶしいトゥットモンドですが、随所に「ピサ」との繋がりが見て取れます。その一つが、壁画中央付近のオレンジの十字マーク。これは「Croce pisana(クローチェ・ピサーナ/ピサの十字架)」と言う、ピサのシンボルマークを表現したもので、デフォルメされているものの、十字の先にある12個の丸の部分まで上手に再現されています。

Chiesa di Sant’Antonio abate

トゥットモンドが描かれている場所は、何を隠そう教会の壁!「サンタントニオ・アバーテ教会(キエーザ・ディ・サンタントニオ・アバーテ)」の牧師館(牧師さんのお住まい)の壁に描かれているのです。サンタントニオ(聖アントニオ)アバーテ(修道院長)に捧げられた教会は、中に入ることも出来ます。時間がある方は、是非壁画の裏側へもまわって、教会も見学してみてください。

トゥットモンド 近くまで行ったら是非食べてほしい逸品

Keith Art Shop Cafè

「キース・アート・ショップ・カフェ」はトゥットモンドの目の前にあるカフェレストラン。まさに作品をじっくり眺めるためにつくられたような憩いの場です。中は一般的なカフェなのですが、その分気軽に立ち寄れる雰囲気が魅力です。晴れた日はトゥットモンドの鮮やかなペイントが、お店の外壁や窓、ガラスのコップに反射してとっても綺麗!インスタ映えもばっちりです。

トゥットモンド ワンポイントアドバイス

「絵の中にいる私たち」
30人の登場人物からなるトゥットモンド。その中には「平和」「生命」「自然」といった、メッセージを強く訴えるキャラクターから、ユーモラスなキャラクターまでさまざまなものが存在します。私たち観光客にとって、一番身近なのが、下段の真ん中あたりにいる黄色のキャラクター。これはピサの斜塔へ向かう前にここへ立ち寄った、私たち観光客を表しているのだそうです。

トゥットモンド観光での注意点 押さえておくべき事項3選

トゥットモンドでの注意点
  1. 出来れば明るいウチに観光を済ませましょう。
  2. 人がいない写真は午前中(朝)が狙い目です。
  3. ピサはイタリア人は「ピーサ」「ピーザ」と発音します。

トゥットモンドは24時間鑑賞可能ですが、出来れば比較的治安の良い、明るいウチに観光を済ませましょう。人が写り込まない写真を撮りたい方は午前中(朝)が狙い目です。またピサはイタリア人たちは「ピーサ」や「ピーザ」といった風に発音します。耳が慣れるまでは食べ物のピザ等と混同しないよう、ご注意ください!(笑)

まとめ

トゥットモンドは、駅からピサの斜塔へ行く通り道にあります。写真で見ると、かなり奇抜な印象を受けますが、実際に目の前で見ると、周りの中世ヨーロッパの建物にうまく溶け込むよう、少しだけ優しい色使いがされていたり、絶妙に工夫されていて見応えがあります。キース・ヘリングがピサの人たちとつくり上げた傑作。是非足を運んでみてください。

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