ルネサンスの都で古代文明に触れる。フィレンツェ国立考古学博物館

ルネサンスの都で古代文明に触れる。フィレンツェ国立考古学博物館|イタリア観光ガイド

フィレンツェ国立考古学博物館に行ってきました!

フィレンツェの街中、アカデミア美術館のすぐ傍にある「フィレンツェ国立考古学博物館」。団体ツアーなどでも立ち寄ることの多い人気スポットの必見コレクションをご紹介します。

フィレンツェ国立考古学博物館とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. トスカーナの誇る貴重な古代コレクションが見られる点。
  2. 街中にありアクセス抜群の観光スポットである点。
  3. 元宮殿を利用した美しい博物館である点。

「フィレンツェ国立考古学博物館(Museo Archeologico Nazionale di Firenze/ムゼオ・アルケオロージコ・ナツィオナーレ・ディ・フィレンツェ)」は、フィレンツェの中心部、アカデミア美術館(ミケランジェロのダビデ像で有名な美術館)から徒歩2~3分のところにある古代文明にまつわる歴史ある博物館です。

フィレンツェ国立考古学博物館 押さえておくべき魅力とは?

元宮殿を利用した優雅な建物

アカデミア美術館の目と鼻の先にある「フィレンツェ国立考古学博物館」。建物は17世紀に建てられたクロチェッタ宮殿(Palazzo della Crocetta)を利用しているため、なんとも優雅な雰囲気です。館内は1階が中庭や企画展、2階はエトルリア、古代エジプト文明にまつわる展示。3階がエトルリア、古代ギリシャ、その他考古学にまつわる貴重な作品たちを中心にラインナップされています。

館内のアイドルChimera di Arezzo

博物館のロゴマークでもおなじみ!館内で最も多くの人を集めているのが「アレッツォのキメラ(キメラ・ディ・アレッツォ)」です。紀元前5世紀頃につくられたキメラ(神話に登場する怪物)のブロンズ像。1553年にフィレンツェの南東約80キロのところにある”アレッツォ”という街で発見され、フィレンツェの貴族らによって代々、大切に保管されてきました。

Ritratto da Al Fayum

眼の輝きが印象的なこちらの絵画は、4世紀頃に制作された「ファイユームの肖像画(リトラット・ダ・アル・ファユーム)」と言います。”ファイユーム”はエジプトの都市のひとつで、ここで発見された肖像画たち(約600枚も発見されました!)は保存状態も良く、紀元前の人々の姿を知る上で大変貴重なものとされています(なお、現在は肖像画は額の中に収められていますが、本来はミイラの上にペタっと貼って、ミイラたちを識別するために使われていました)。

ずらりと並んだお墓のコレクション

館内にある古代コレクションは基本的にはフィレンツェやフィレンツェのあるトスカーナ州にて発見されたものが中心となっています。こちらはエトルリア人(紀元前10世紀頃からフィレンツェのあるトスカーナ地方を中心に定住していた民族)たちの骨壺や石棺。上に横たわる人物や、周りのレリーフなどから当時の高貴な人々の服装や生活の様子を知ることが出来る貴重な一品です。

古代エジプト時代の戦車

館内で特に充実しているのが”Museo Egizio(ムゼオ・エジット/エジプト博物館)”の名を冠した、古代エジプト文明にまつわる展示エリアです。イタリアは、トリノ(ピエモンテ州)に世界第2位の収蔵数を誇る”エジプト博物館”がありますが、こちらはそれに次ぐ充実度なのだそう!古代エジプト時代に使われた戦車(写真)などは、特に保存状態の良いものとして知られています。

フィレンツェ国立考古学博物館 是非食べてほしい逸品

Trattoria Da Garibardi

「トラットリア・ダ・ガリバルディ」は、博物館から徒歩10分ほどのところにあるレストラン。HP(伊・英)から予約が取れたり英語のメニューがあったり、なにかと観光客にとっても使い勝手が良いお店で、フィレンツェ名物のビステッカ(Tボーンステーキ)から、ピザやパスタといった定番メニューまであらゆるイタリアンをひとところで堪能することが出来ます。

フィレンツェ国立考古学博物館 ワンポイントアドバイス

「古代史にまつわるイタリア語」
フィレンツェ考古学博物館で館内の説明書きなどを見る際に覚えておくと便利な、古代の時代区分にまつわるイタリア語をいくつかご紹介します。
「Antico Egitto(アンティコ・エジット/古代エジプト)」「Antica grecia(アンティカ・グレーチャ/古代ギリシャ)」「Etruria(エトルリア)」「Impero romano(インペーロ・ロマーノ/ローマ帝国)」

フィレンツェ国立考古学博物館での注意点 押さえておくべき事項3選

フィレンツェ国立考古学博物館での注意点
  1. 木曜の14時から19時、金・土、第一日曜日の8時半から14時迄開いています。
  2. 入場料は8ユーロです。
  3. チケット売り場は閉館45分前に閉まります。

10月から3月の第一日曜日は入館無料。また、購入してから5日以内のウフィッツィ美術館のチケットを持っている方は、フィレンツェ国立考古学博物館へ無料で入ることが出来ます。

まとめ

なお、フィレンツェ国立考古学博物館は、現地では「MAF(マフ)」の略称で親しまれています。ルネサンス芸術にちょっと飽きてしまった方、宗教画などにあまり興味がない方は、気分転換に考古学に触れてみるのもアリ!(ミイラ等、ちょっと不気味なものもありますが)日本では味わえないようなダイナミックな展示の数々に心惹かれること請け合いです。

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