世界遺産とセットで巡りたい!ピエモンテ州ヴァラッロ絵画館

世界遺産とセットで巡りたい!ピエモンテ州ヴァラッロ絵画館|イタリア観光ガイド

ヴァラッロ絵画館に行ってきました!

北イタリアピエモンテ州の北東に位置する街、ヴァラッロ。世界遺産「ヴァラッロのサクロ・モンテ」があることで知られる街の中心部にある「ヴァラッロ絵画館」に行ってまいりました!

ヴァラッロ絵画館とは?絶対行くべき理由

おすすめのポイント
  1. ヴァラッロの宝物が一堂に会している点。
  2. 悪天時でも楽しめる点。
  3. 地元の有名芸術家たちの作品に触れられる点。

「ヴァラッロ絵画館(Pinacoteca di Varallo/ピナコテカ・ディ・ヴァラッロ)」は人口7,000人強の小さな集落、ヴァラッロの街中にある絵画館。「Palazzo dei Musei(パラッツォ・デイ・ムゼイ)」を構成する複合施設の1つで、カルデリーニ博物館(Museo Calderini)も併設されており、多岐にわたる展示品を楽しむことが出来ます。

ヴァラッロ絵画館 押さえておくべき魅力とは?

館内の人気者、2つのダビデ

館内で最も知られる絵画がタンツィオ・ダ・ヴァラッロ(Tanzio da Varallo)の描いた、2枚のダビデの絵「ゴリアテの首を持つダビデ (Davide con la testa di Golia)」です。こちらはそのウチの1枚で、1625年に描かれたもの。金髪の若々しいダビデの姿が印象的な一枚です(※ちなみにダビデは聖書に登場する統治者。巨人ゴリアテをやっつけた英雄として知られています)。

もう一枚のダビデ

こちらは、タンツィオ・ダ・ヴァラッロが描いたもう一枚のダビデの姿。前項でご紹介したダビデの絵の10年ほど前に描かれたもので、時代はちょうど、偉大なる画家、カラヴァッジオが同テーマの作品を世に放ち、一世を風靡したことを受け、多くの有名画家たちが同テーマの作品を制作していた頃でした。ヴァラッロ絵画館では同時期にタンツィオ・ダ・ヴァラッロが手掛けた「パドヴァのアントニオ(Sant’antonio da padova,トップ画ご参照)」も鑑賞することが出来ます。

地元の画家たちの豪華競演

こちらは19世紀に地元ヴァラッロで活躍した画家兼彫刻家のピア・セレスティーノ・ジラルディ(Pier Celestino Gilardi)の描いた1枚。タンツィオ・ダ・ヴァラッロの作品がおどろおどろしいテーマなこともあって、こちらはなんだか見ていて心が洗われます。このようにヴァラッロ絵画館ではイタリアを代表する「超」有名画家の作品はないのですが、地元の名手たちの傑作をたくさん愛でることが出来る点が魅力です。

町内から集められた宝物たち

館内には、ヴァラッロの教会や礼拝堂にあった宝物たちが一部移設され、大切に保管・展示されています。こちらはヴァラッロのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会(Chiesa di Santa Maria delle Grazie di Varallo)からやってきた「マルコ・スカロニノの多翼祭壇画(Polittico di Marco Scarognino)」。1485年から86年に描かれた大変歴史ある1枚で、入り口付近に展示されています。

臨場感たっぷりの彫像

最後は、ダビデの絵と同じくらい館内で人気のある作品「Compianto su Cristo Morto(死せるキリストに対する嘆き)」です。これは元々、世界遺産「ヴァラッロのサクロ・モンテ」の敷地内に設置されていたもの。15世紀から16世紀頃に造られた木製の彫刻で、8体の等身大の彫像が目の前で今にも動き出しそうなほど、臨場感たっぷりにつくられています。

ヴァラッロ絵画館 是非食べてほしい逸品

Pollo Ripieno al forno

「ポッロ・リピエノ・アル・フォルノ」は詰め物入りの丸鶏のローストチキンのこと。丸鶏のローストチキン…というと、なんとなくアメリカの家庭料理を想像しがちですが、イタリアでもお祝いの席などで登場することが多い人気メニューです(スーパーなどで完成品を買うことも出来ます)。ヴァラッロ周辺では名産の栗を詰めて焼くレシピが定番。機会があれば是非食べてみてください。

ヴァラッロ絵画館 ワンポイントアドバイス

「ストリートアートでも楽しめる”ダビデ”」
タンツィオ・ダ・ヴァラッロの描いたダビデは、ヴァラッロ市内のストリートアートでも楽しむことが出来ます。場所はヴァラッロ絵画館から徒歩5分ほどの所にあるガリバルディ広場(Piazza Garibaldi/ピアッツァ・ガリバルディ)の建物の外壁。ストリートアーティストのアンドレア・ラヴォ・マットーニ(Andrea Ravo Mattoni)が手掛けた大作ですので、お時間のある方は是非観に行ってみてください。

ヴァラッロ絵画館 での注意点

ヴァラッロ絵画館での注意点
  1. 火曜から日曜の10時半から12時半、14時半から18時迄開いています。
  2. 最終入場時刻は17時です。
  3. 入場料は10ユーロです。

ヴァラッロ絵画館とカルデリーニ博物館(ムゼオ・カルデリーニ)、2つセットで「Palazzo dei Musei(博物館の宮殿)」と呼ばれています。チケットは1枚買えばいずれにも入ることが出来ます。

まとめ

世界遺産「ヴァラッロのサクロ・モンテ」が有名なヴァラッロですが、荒天時や冬の寒さ厳しい日は室内にある観光スポットも意外と重宝します。併設されているカルデリーニ博物館では化石や標本、考古資料…といった、全くジャンルの異なる展示品に出会うことが出来ますよ!施設も新しく過ごしやすい場所。是非ヴァラッロにお越しの際は、足を運んでみてください。

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。