月曜日のお楽しみ。フィレンツェ、バディア・フィオレンティーナ教会
バディア・フィオレンティーナ教会に行ってきました!
フィレンツェの街の中心部にある「バディア・フィオレンティーナ教会」。毎週月曜午後、わずかな時間しか開いていないかなりレアな教会ですが、機会があれば是非足を運んでほしい場所のひとつです。
バディア・フィオレンティーナ教会とは?絶対行くべき理由ベスト3
- 街の中心部にあり、徒歩でアクセスしやすい点。
- イタリアを代表する芸術家たちの作品が多数所蔵されている点。
- 入り口からは想像できないほどの、開放的な空間が広がっている点。
「バディア・フィオレンティーナ教会(Chiesa di Badia Fiorentina/キエーザ・ディ・バディア・フィオレンティーナ)」はフィレンツェの街の中心部にある教会。細道につくられた入口からは想像できないような、広い空間の中にイタリアを代表する芸術家たちの傑作が多数飾られています。一般公開日は限定的ですが、チャンスがあれば何度でも行って欲しい穴場。
バディア・フィオレンティーナ教会 押さえておくべき魅力とは?
可愛らしい入口
バディア・フィオレンティーナ教会の入口は、プロコンソロ通り(Via del Proconsolo)沿いにあります。このあたりは同じような色の建物が密集しているので、初めて来た方は少々道に迷いやすいエリアかも…。入口の上に飾られた、聖母マリアとイエスさま、天使たちの4人が並んだ陶器のレリーフを道しるべにしてみてください。アンドレア・デッラ・ロッビア(Andrea della Robbia)の作品で、なんだか、持って帰ってしまいたくなるような可愛らしさです。
話題のイエスさまの彫像
入り口を抜けるとまずは回廊(中庭)があり、その奥に本堂(教会本体)があります。中に入る前に、多くの人が足を止めて見つめているのが…こちらの彫刻!カナダ人の現代アーティスト、ティモシー・シュマルツ(Timothy Schmalz)による、ホームレスになったイエスさまを表現した斬新な作品で、メッセージ性の強さゆえ、設置されて以来、かなりの話題を呼んでいます。
フィリッピーノ・リッピの名画
こちらは教会の中で最も重要な芸術作品の一つ「聖バーナードへの聖母の出現(Apparizione della Vergine a san Bernardo)」です。15世紀を代表的する芸術家、フィリッピーノ・リッピが1485年から1487年にかけて手掛けた作品。中央通路左手に飾られており、シンプルな塗り壁の中で、圧倒的な存在感を放っています。
ミーノ・ダ・フィエーゾレの手がけた墓碑
館内では、彫刻家ミーノ・ダ・フィエーゾレ(Mino da Fiesole)の彫刻作品たちも見逃せません。こちらはディエティサルヴィ・ネローニ(Dietisalvi Neroni)という政治家の礼拝堂に飾るために制作が進められた墓碑。残念ながらディエティサルヴィ・ネローニがフィレンツェから追放されてしまったため、バディア・フィオレンティーナ教会に飾られることとなりました。
深い歴史を持つ鐘楼
回廊から空を見上げると、そびえたつ鐘楼。バディア・フィオレンティーナ教会の入口からは見えないのですが、街のいたるところから見ることの出来る、高さ約70メートルの大変大きなものです。整えられたのは1310年から1330年にかけて。バディア・フィオレンティーナ教会の回廊を訪ねた際は、六角形の均整の取れた美しい鐘楼を、ぜひ特等席からご覧ください。
バディア・フィオレンティーナ教会 是非食べてほしい逸品
Acquacotta
「アクアコッタ」とは、フィレンツェのあるトスカーナ州でよく食べられているミネストローネのこと。一般的なトマトベースのミネストローネスープに、固くなったパンや卵を落としていただくのが定番で、とにかく栄養満点!胃が疲れている時などにもパクパク食べられます。元々は古くなった食材の救済レシピだそう。現地で食べてみて気に入った方は是非、日本でもつくってみてください。
バディア・フィオレンティーナ教会ワンポイントアドバイス
「5つのバディア」
バディアとは「修道院」のこと(別名:アバツィア)。フィレンツェには5つの重要なバディアがあり、バディア・フィオレンティーナはそのうちの1つ。残りは「Badia Fiesolana(バディア・フィエソラーナ)」「Badia a Settimo(バディア・ア・セッティモ)」「Abbazia di San Miniato(アバツィア・ディ・サン・ミニアート)」「バディア・ア・リポリ(Badia a Ripoli)」どれも美しいので、機会があればネットなどでご覧になってみてください。
バディア・フィオレンティーナ教会観光での注意点
- 見学可能な時間は月曜の15時から18時迄となっております。
- 入場料は3ユーロです。
- 1つのチケットで教会と付属施設(回廊等)全て見学することが出来ます。
見学日が限られていることで有名なバディア・フィオレンティーナ教会。しかしながら、決められた曜日に行けば必ず入れるので、ある意味気楽かもしれません。ごった返すことはないので、チケットは当日購入で問題ありません。
まとめ
なお、フィレンツェ滞在中、ウフィツィ美術館に行く予定の方は、館内で、もともとバディア・フィオレンティーナ教会に飾られる予定だった「バディア多翼祭壇画(Polittico di Badia)」という美しい絵が見られます。ドゥオーモ横の「ジョットの鐘楼」を手掛けたことでおなじみの、ジョット・ディ・ボンドーネ(Giotto di Bondone)の傑作。是非チェックしてみてください。
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