おウチの中は美術館!ミラノ、ボスキ・ディ・ステファノ財団
ボスキ・ディ・ステファノ財団に行ってきました!
「ボスキ・ディ・ステファノ財団(ボスキ・ディ・ステファノ財団美術館)」は、ミラノ中心部、地下鉄M1線Lima(リーマ)駅からスグのところにある美術館。一風変わったその場所を、詳しくご紹介します。
ボスキ・ディ・ステファノ財団とは?絶対行くべき理由ベスト3
- 家の中にあるユニークな美術館である点。
- 貴重な近現代アートの数々を観賞出来る点。
- 入場無料である点。
「ボスキ・ディ・ステファノ財団(Casa Museo Boschi Di Stefano/カーザ・ムゼオ・ボスキ・ディ・ステファノ)」はミラノ中心部にある美術館。”カーザ”とはイタリア語で”家”のこと。そう!この美術館、あるイタリア人ご夫婦のお家の一部を、まるっと美術館として開放しているのです。友人などがいない限り、なかなかイタリアの個人宅にお邪魔するのは難しいもの…。それが、この美術館では叶えることが出来ちゃいます。
ボスキ・ディ・ステファノ財団 押さえておくべき魅力とは?
看板のない、隠れ家的美術館
こちらがボスキ・ディ・ステファノ財団の外観。個人的に、何度もこの前を通ったことがあったのですが、友人に教えてもらうまでこの中に美術館があるなどとは夢にも思いませんでした…。建物を整えたのは、ミラノ出身の建築家ピエロ・ポルタルッピ(Piero Portaluppi)。バルトロメオ・ジュリアーノ通り(Via Bartolomeo Giuliano)沿いの道路上に案内表示があり、守衛さんがいらっしゃるのでまずはそこを目指しましょう!
アットホームすぎる空間
建物の中に入ると、まるで家主の留守中にお邪魔してしまったかのような、生活感の感じられる不思議な空間が広がっています。一般公開されている部屋の中は、当時家主が使っていた、椅子やテーブルなども一部そのまま展示されているのが興味深いところ。日本の家とは趣が異なる為、あまり参考にはならないかもしれませんが、一緒に行ったイタリア人などは、絵画の飾り方などを参考にしていました。
夫婦の集めた芸術品の数々
ところで「ボスキ・ディ・ステファノ」とはいったい何なのか。それはこの家のオーナーに由来します。ピエロ・ポルタルッピに依頼し、お父さまが建てたこの家で新婚生活をスタートさせた、マリエダ・ディ・ステファノ(Marieda Di Stefano)と旦那さまのアントニオ・ボスキ(Antonio Boschi)。財団の名前は二人に由来し、二人が存命中より収集していた芸術品の数々が後に寄贈され、現在の美術館開設に至りました。
所狭しと並ぶ芸術作品
室内にある芸術品は一般的な美術館のように案内板などがありません。ゆえに、近現代美術に普段あまり触れる機会のない方には、少し退屈に感じるかもしれませんが、それでも多くの人が足を止めている場所は必見です。写真はジョルジョ・デ・キリコ(Giorgio de Chirico)の1928年の作品。日本にもファンが多いイタリアを代表する画家のひとりです。
建物自体も至極の芸術作品
展示品にあまり親しみが持てない方も、ピエロ・ポルタルッピが手掛けた建物そのものも立派な芸術作品。充分見ごたえがあります。ステンドグラスのような窓。この時代に流行した、アール・デコ様式の階段や手すり。夫妻の趣味であった楽器や、仕事道具。浴室(写真)なども見てまわることが出来、お宅訪問のような感覚で美術館を巡ることも出来ます。
ボスキ・ディ・ステファノ財団 是非食べてほしい逸品
Pizzeria Piccola Ischia
「ピッツェリア・ピッコラ・イスキア」はボスキ・ディ・ステファノ財団からあるいて2-3分のところにあるピザ屋さん。ミラノ料理…ではないのですが、さすがはイタリア経済の首都、ミラノ!ナポリピザのお味も抜群です。店内はユーモラスな内装も特徴的で、それらを見ているだけで、なんとなく南イタリアに旅行した気分に…。テーマパークにいるような面白空間で、最高のピザを楽しみましょう。
ボスキ・ディ・ステファノ財団ワンポイントアドバイス
「ホームページを上手に活用!」
ボスキ・ディ・ステファノ財団の公式ホームページにはお部屋の間取りと、飾られている主要作品のタイトル、作者などが掲載されています。イタリア語と英語版のみとなりますが、現地でビビっと来た作品があれば、是非ご帰宅後、ゆっくりホームページと照らし合わせてみてはいかがでしょうか?もちろん、来訪前にお時間がある方は、気になる展示品と、飾られている部屋を確認しておく為にも使えます。
ボスキ・ディ・ステファノ財団観光での注意点
- 10時から18時迄開いています。
- 月曜休み。
- 入場無料です。
ボスキ・ディ・ステファノ財団のある建物は大きな看板などがありません。道路上の案内表示や門に掲げられたプレートなどが道しるべ。オフシーズンの平日などは入口が閑散としていてわかりにくいので、事前に地図アプリなどで確認しておきましょう。
まとめ
ボスキ・ディ・ステファノ財団は、ご夫妻が暮らしていた当時の雰囲気を尊重している為、一般的な美術館のように案内表示が十分に設置されていません。逆に言うと、感覚的に「この絵好き!」「この内装素敵!」といったように、展示品と向き合えるのが良いトコロ。是非ご自身の感性と向き合いながら、イタリアの誇る近現代美術の傑作たちをお楽しみください。
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