ミラノ記念墓地ってどんなところ？巡り方マニュアル

2021.03.22ロンバルディア州

ミラノ記念墓地に行ってきました！

ミラノ記念墓地は東京でいう青山霊園や雑司ヶ谷霊園のようなところ。観光客も多く訪れる都心の巨大霊園で、有名人たちも多数この地に眠っています。歴史や芸術がお好きな方はぜひ。

ミラノ記念墓地とは？絶対行くべき理由ベスト３

おすすめのポイント

ミラノ市内中心部で、好アクセスである点。
日本と異なる葬送儀礼、埋葬儀礼についての知識を深められる点。
いつもと異なるミラノの一面を知ることが出来る点。

「ミラノ記念墓地（Cimitero Monumentale di Milano/チミテロ・モヌメンターレ・ディ・ミラノ）」はミラノ市内中心部にある霊園。すぐ目の前まで地下鉄が走っているので、気軽に立ち寄りやすいスポットの1つです。「霊園」といっても観光地化されている為、関係者以外もいっぱい！いつもと違ったミラノの一面を見たい方、日本と異なるカトリック圏の埋葬儀礼について知りたい方にはもってこいのスポットです。

ミラノ記念墓地押さえておくべき魅力とは？

Edicola Antonio Bernocchi

ミラノ墓地の正面入り口付近に鎮座するファメディオ（Famedio/教会風の大きな建屋。アレッサンドロ・マンゾーニらが眠っています）。そこからひたすらまっすぐ進むと敷地内の中央に、高い塔（Edicola/礼拝堂）が見えてきます。螺旋階段のようなループの中に飾られた彫刻たちはイエスさまの受難にまつわる一連のストーリーを表現したもの。地元ミラノ出身の実業家、アントニオ・ベルノッキ（Antonio Bernocchi）に捧げられたもので、墓地の中心的存在です。

躍動感あふれる女性の像

こちらは入口付近にある躍動感あふれる女性たちが印象的なモニュメント。エンツォ・ビフォリ（Enzo Bifoli）が手掛けたモルガーニ家の墓（Tomba Morgagni）で、元は1919年に発生した飛行機墜落事故で亡くなったトゥッロ・モルガーニ（Tullo Morgagni）に捧げられたもの。その後再構成され、マンリオ・モルガーニ（Manlio Morgagni/戦時中、ムッソリーニの支持者として力を付けていた人物）など、モルガーニ一族が眠るお墓となりました。

Edicola CAMPARI

敷地内、向かって左手にある、なにやら壮大な作品。ミラノ出身の芸術家、ジャンニーノ・カスティリョーニ（Giannino Castiglioni）が手掛けた礼拝堂（Edicola/エディコラ）で、”最後の晩餐”がテーマとなっています。オーナーはミラノ発、世界的に有名なイタリアの有名リキュール「CAMPARI(カンパリ)」一族。日本でも人気のお酒ですので、カンパリファンの方は、是非立ち寄ってみてください。

最後のキスをテーマにした墓所

こちらはヴォロンテ・ヴェッツォーリ（Volontè Vezzoli）のモニュメント。1885年に亡くなったジュゼッペ・ヴォロンテ（Giuseppe Volonté）らに捧げられた礼拝堂で”Ultimo bacio（最後のキス）”がテーマになっています。手がけたのは、ローマのヴィットーリオ・エマヌエーレ2世記念堂前にある噴水の作者としても有名なエミリオ・クアドレッリ（Emilio Quadrelli）。周辺は”愛”をテーマにしたモニュメントがたくさん！カップルにもオススメです。

アーティスティックな墓所

こちらはコルナー家の礼拝堂（Edicola Körner）。彫刻家のアドルフォ・ヴィルト（Adolfo Wildt）と建築家のジュリオ・ウリッセ・アラタ（Giulio Ulisse Arata）という20世紀初めに活躍した2人の貴重なコラボレーション作品で、埋葬されている人はもちろん、同じくらい作品自体にも定評があります。墓所や礼拝堂の作者はHPに掲載されているので、建築や彫刻に興味がある方は事前にHPをチェックしておくと、さらに理解を深められることと思います。

ミラノ記念墓地是非食べてほしい逸品

Raspadüra

「ラスパドゥーラ」はミラノから約40キロほど離れた、ロンバルディア州のロディという地区でつくられるチーズです。まるで日本の鰹節のよう!?大きな円柱型のチーズを専用のナイフでがりがり削って、パスタやリゾットにかけて食べるのが一般的で、そのパフォーマンスも込みで食欲をそそります。ミラノ市内でも食べられるお店はたくさんありますので、チーズ好きの方は是非チェックしてみてください。

ミラノ記念墓地ワンポイントアドバイス

「コンサートや社会科見学も！」
ミラノ記念墓地は、日本でいうお寺や古墳のような側面もあります。春や秋は社会科見学でやってくる小学生たちもたくさん！また、野外コンサートなどが開催されることもあり、タイミングが合えば無料でイベントを楽しむことも出来ます。「お墓」と聞くとなんだかゾっとしてしまうかもしれませんが、あまり気構えず、学生時代の社会科見学気分で足を運んでみてください。

ミラノ記念墓地観光での注意点

火曜から日曜の8時から18時迄開いています。
所要時間は1～1時間半はみておきましょう。
夏は帽子などを着用し、直射日光に備えましょう。

敷地内には高い建物や木陰がほとんどありません。夏場は帽子などを着用し、直射日光に備えましょう。夏は17時頃でも正午と同じかそれ以上に気温が高い日がしばしばあります。

まとめ

ミラノ記念墓地はユーモラスなモニュメント、愛に溢れたモニュメントもあれば、悲壮感に満ちた悲しげなモニュメントもあり、人によって好みが大きく分かれる観光スポットかと思います。本記事などをご覧になって、もし興味が沸いた方は是非！敷地内はとても広く、1つ1つをじっくり鑑賞していくと片側半分で1時間ほどかかる（全体で3時間ほど）大きな場所ですので、ゆっくり時間をとってお越しください。