モーツァルトも訪れた、ミラノ、サンタントニオ・アバーテ教会
サンタントニオ・アバーテ教会に行ってきました!
サンタントニオ・アバーテ教会はミラノ中心部にある教会。通り沿いから見た外観は、一見教会と気付かぬほどシンプルで飾り気がないのですが、一歩館内に足を踏み入れると「凄い!」と連発してしまうほど。美しい絵画の世界が私たちを迎え入れてくれます。
サンタントニオ・アバーテ教会とは?絶対行くべき理由ベスト3
- ミラノ中心部で好アクセスである点。
- 壁、天井にびっしりと飾られた名画を楽しめる点。
- ミラノのカトリック文化の一端に触れられる点。
「サンタントニオ・アバーテ教会(Chiesa di Sant’Antonio Abate/キエーザ・ディ・サンタントニオ・アバーテ)」はドゥオーモから歩いて10分弱のところにある教会。繁華街沿いに建つ外観からは想像もつかないほど、館内は美しいフレスコ画で溢れており、特に天井画は圧巻の美しさを誇ります。ミラノの持つ豊かなカトリック文化の一端に触れることが出来る点も特長。
サンタントニオ・アバーテ教会 押さえておくべき魅力とは?
彫像がトレードマークの外観
サンタントニオ・アバーテ教会は、外から見ると、どこにあるのかちょっとわからないほどシンプル!サンタントニオ通り(Via Sant’Antonio)を進みながら、まずは横一列に4体の彫像が並ぶクリーム色の建物を目指しましょう。写真は外観の一番左側にある聖ガエターノの彫像。ここから上を見上げると三角形の教会らしい屋根と、かまぼこ型の窓が目に入ります。
モーツァルトゆかりのパイプオルガン
中央にある扉から中に入って、くるりと後ろを振り向くと、美しいパイプオルガンが備えられています。現在のものは、2006年に修復されている為、比較的新しいパイプオルガンのように見えますが、元々は18世紀に設置されたもの。なんと1773年には、モーツァルトが此の地を訪れ、音楽を奏でたという、非常に歴史深い場所でもあります(このことがきっかけで、モーツァルト生誕250年の2006年にパイプオルガンは修復され、記念のコンサートが開かれました)。
教会らしさを引き立てる、鐘楼と回廊
サンタントニオ・アバーテ教会の左手(北側)には2階建ての美しい回廊が広がっています。16世紀に整えられたもので、1階と2階でそれぞれ異なる様式で整えられている点が興味深い!四角い空の先には、教会に付属する鐘楼の姿も。こちらは元は15世紀に整えられたものですが、その後ルカ・ベルトラーミ(Luca Beltrami/ミラノのスフォルツェスコ城の修復も担当した人物)によって20世紀の初めに再度整えられました。
教会の名物、天井画
お待ちかね!サンタントニオ・アバーテ教会の最大の見どころといったら、なんといっても天井画です。1631年にジョヴァンニ・バッティスタ・カルローネ(Giovanni Battista Carlone)が兄弟合作で手掛けた大作。聖書の十字架にまつわる一連のストーリーが描かれており、細かい内容はわからなくとも、臨場感あふれるシーンの連続に、ただただ感動するばかりです。
側面にも連なる絵画たち
館内は天井だけでなく、壁伝いに並ぶ礼拝堂にも、名画がたくさん飾られています。ジュリオ・チェザーレ・プロカッチーニ(Gulio Cesare Procaccini)や、ジョヴァンニ・バティスタ・クレスピ(Giovanni Battista Crespi)といった画家は、海外の有名美術館にも飾られているほどの有名画家。時間が許す限り、是非通路の両サイドに連なる礼拝堂にも立ち寄ってみてください。
サンタントニオ・アバーテ教会 是非食べてほしい逸品
California Bakery
「カリフォルニア・ベーカリー」はアメリカのドラマに登場しそうなカフェ・レストラン。イタリアっぽさはないのですが…逆にそれが、地元の若者たちからは支持されています。カフェの中には一日中、オシャレなミラノっ子がいっぱい!パンケーキやグラノーラなどのアメリカンなメニューが、朝8時から頂けるので、気になる方は是非チェックしてみてください。お店の世界観がとにかく可愛いくて◎
サンタントニオ・アバーテ教会ワンポイントアドバイス
「動物と火の守り神、サンタントニオ・アバーテ」
聖アントニオ修道院長(”サンタントニオ・アバーテ” アバーテが”修道院長”の意)は、動物と火の守護聖人としても知られており、お祝いの日(命日にあたる1月17日)には、特別なイベントや食事を行う都市もあります。聖アントニオ修道院長を祀る教会は、イタリアじゅうにたくさん!代表的なものでは、ナポリ、ローマ、フレンツェなど…。もし1月17日にゆかりの地に滞在予定の方は、イベント有無をチェックしてみてください。
サンタントニオ・アバーテ教会観光での注意点
- 3月から10月(夏期間)は月曜から土曜は10時から18時迄開いています。
- 11月から2月(冬期間)は10時から14時迄開いています。
- 入場無料です。
なお、回廊は現在大学の施設や会議室として使われています。教会左手の扉から中に入ることは出来ますが、マナーを守って、手短に見学を済ませるようにしましょう。どちらも入場無料です。
まとめ
美しいフレスコ画、モーツァルトゆかりの場所。見どころのサンタントニオ・アバーテ教会。モーツァルトが35歳で亡くなったことを考えると、祖国からイタリアまでやってきたこと、それもミラノのサンタントニオ・アバーテ教会にやってきたということは、イタリア音楽史にとっても、とても貴重な出来事です。是非絵画ファンの方だけでなく、音楽がお好きな方も教会へ足を運んでみてください。
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