新しいけれど、実はとっても古いんです!クレモナ考古学博物館
クレモナ考古学博物館に行ってきました!
有名なバイオリン製作者を数多く世に放った都市として知られるロンバルディア州、クレモナ。街の中心部にある「クレモナ考古学博物館」は、地元人気も高く、満足度の高い博物館の1つなんです。
クレモナ考古学博物館とは?絶対行くべき理由
- 街中にある好アクセスの観光スポットである点。
- クレモナの古代の歴史に触れられる点。
- かつての教会の遺跡をセットで楽しめる点。
「クレモナ考古学博物館(Museo Archeologico San Lorenzo/ムゼオ・アルケオロージコ サン・ロレンツォ)」は、ミラノを州都に持つ北イタリアのロンバルディア州クレモナの中心に位置する考古学(アルケオロージコ)にまつわる博物館(ムゼオ)。”サン・ロレンツォ”の名は、かつてこの地にあったサン・ロレンツォ教会(Chiesa di san Lorenzo)に由来します。
クレモナ考古学博物館 押さえておくべき魅力とは?
元教会の跡地に建てられた博物館
クレモナ考古学博物館が建てられたのは、サン・ロレンツォ教会の跡地。12世紀~13世紀頃に起源を持つといわれる、大変歴史ある教会で、18世紀にそのお役目を終えた教会を上手く活用して、2009年、現在の博物館が完成しました。教会の一部は現在でも見ることができますよ!教会は元々ベネディクト会(カトリックの修道会の1つ)に属しており、建設にはミラノのドゥオーモなどを手掛けたジョヴァンニ・アントニオ・アマデーオ(Giovanni Antonio Amadeo)らも参加しました。
かつての教会の遺跡たち
こちらは館内で見られる最初の教会(サン・ロレンツォ教会の前身となる建物で、986年頃建てられたもの)の遺跡。館内の突き当たりにどーん!と広がっており、館内全体の現代的な雰囲気も相まって、かなりのインパクトがあります。一見がれきのよう(失礼!)に見えるのですが、よくよく目を凝らすと壁沿いを中心に、教会らしい一面も垣間見えます。
Cappella Meli
こちらはかつてのサン・ロレンツォ教会内にあった「メリ家の礼拝堂(カペッラ・メリ)」の聖母子のフレスコ画(作:1484年)。礼拝堂は15世紀の改修時に整えられた場所ゆえ、突き当たりに広がる古代教会の姿と比較すると、なんだかかなり現代的に感じられます。90年代に行われた発掘作業で新たな発見が多数あったサン・ロレンツォ教会。986年に建てられた古代教会のさらに下に眠る古代教会や、古代墓地(紀元前のもの)も同時に観ることが出来ます。
館内の床に広がるモザイク画
博物館は「プライベート」「パブリック」「ネクロポリス(”巨大墓地”の意)」の3つのエリアに分かれています。その中で多くを占めるのが、かつての貴族らの所有物が展示されている「プライベート」エリア。特に床一面に広がるモザイク画が印象的で、1950年代にクレモナ中心部にあるカドリーニ通りにて発見された紀元前~紀元後1世紀頃の貴族の館の床にあったもの等を移設し、展示しています。
中央に鎮座する、巨大モニュメント
最後は古代教会遺跡と並んで人気の、館内中央を飾る巨大モニュメントをご紹介します。これは、街の中心部にあるマルコーニ広場(Piazza Marconi)で発見されたドムス(古代ローマ時代の上流階級向けの住居)の庭にあったニンファエウム(泉の神ニンフを祀る神殿)の遺跡。決して良い状態…とは言えないものの、中央に置かれたディアーナ(ローマ神話に登場する女神)の像やモザイクの破片に壮大なロマンを感じます。
クレモナ考古学博物館 是非食べてほしい逸品
Radiatori
「ラディアトーリ」はいわゆる”ラジエーター”のイタリア語。日本ではめったに見なくなってしまいましたが、イタリアではまだまだ定番の「ラジエーター式ヒーター」と同じ名前、形なので、数多あるパスタの中でも覚えやすくユニークなものの1つです。フォークで食べやすく、冷めても美味しいのでランチボックスに入れてお昼に食べているイタリア人も多い一品。スーパーでも売っているので是非チェックしてみてください。
クレモナ考古学博物館 ワンポイントアドバイス
「ミュージアムパスについて」
市内では、クレモナ市立博物館(Museo Civico Ala Ponzone/入場料7ユーロ)とバイオリン博物館(Museo del Violino/入場料12ユーロ)とのセット券(14ユーロ)や、クレモナ市立博物館(Museo Civico Ala Ponzone)とのセット券(8ユーロ)も発売されています。全て市内を代表する観光スポットなのでご興味がある方は是非購入をご検討ください。
クレモナ考古学博物館 での注意点
- 火曜から金曜の9時から13時、土日祝の10時から17時迄開いています。
- 最終入場時刻は17時です。
- 入場料は3ユーロです。
月曜(イースターマンデー除く)、元旦、12月25日、12月26日はお休みです。先述の通り、市内の代表的な博物館とのセット券も販売されていますので気になる方はチェックしてみてください。
まとめ
ちなみにクレモナ考古学博物館はクレモナ駅から徒歩約20分。少し遠いですが、道中、クレモナ市立博物館や、ジョヴァンニ・アントニオ・アマデーオの作品が見られるクレモナ大聖堂(Duomo di cremona)のすぐ傍も通るので、それらを巡った後に来館されるのも良いでしょう。決して大きな博物館ではないものの比較的空いているので、のんびり観光地を巡りたい方にはもってこいの場所!是非遊びに行ってみてください。
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