ピエモンテ州クーネオ、山の中の世界遺産チェルトーザ・カソット城

ピエモンテ州クーネオ、山の中の世界遺産チェルトーザ・カソット城|イタリア観光ガイド

チェルトーザ・カソット城に行ってきました!

北イタリア、ピエモンテ州の南に位置するクーネオ地区(Cuneo)。ここにそびえる山の中には知る人ぞ知る世界遺産「チェルトーザ・カソット城」があります。いったいどのようなお城なのか?!その魅力をご紹介します!

チェルトーザ・カソット城とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. イタリア世界遺産の1つを巡れる点。
  2. サヴォイア家の名城を見学できる点。
  3. アルプスの絶景とのコラボを楽しめる点。

「チェルトーザ・カソット城(Castello Certosa Reale di Casotto /カステッロ・チェルトーザ・レアーレ・ディ・カソット)」は、ピエモンテ州のクーネオ地区(Cuneo)にそびえる山の斜面に立つお城。イタリア世界遺産の1つで、11世紀にカルトジオ会の修道院(チェルトーザ)として建てられたものが、長い歴史の中で様々な文化を紡ぎ、現在に至ります。

チェルトーザ・カソット城 押さえておくべき魅力とは?

アルプスに潜むお城

クーネオ地区、ガレッシオ(Garessio)という集落にそびえる山、ブリク・ミンディーノ(Bric Mindino/1,879メートル)。山の斜面、標高1,090メートル地点にチェルトーザ・カソット城は建てられました。道沿いに設置されている周辺のお城を紹介するマップ(写真)でもわかる通り、周辺はとにかく山だらけ!春~秋は南アルプスの美味しい空気と絶景を身体いっぱいに浴びながら、お城へと向かうことが出来ます。

優雅に佇む夏の離宮

チェルトーザ・カソット城は元々聖ブルノーネ(San Brunone)に捧げられたチェルトーザ(カルトジオ会の修道院)があった場所。その後、サヴォイア王家の夏の離宮の1つとなり、現在のような優雅な姿に整えられました。現在私たちが見ることの出来る外観は18世紀に整えられたもの。トリノ出身の売れっ子建築家、ベルナルド・アントニオ・ヴィットーネ(Bernardo Antonio Vittone)によって設計されたものです。

天井画の美しい、王室礼拝堂

チェルトーザ・カソット城は近年修復作業を終え、入場料を払えば、誰でも中を見学することが出来るようになりました。こちらは、礼拝堂の様子。元々カルトジオ会の修道院だった建物は、1837年、カルトジオ会の手を離れ、サヴォイア王家の住居となったことで、この場所も王家の礼拝堂に。天井はジュゼッペ・ペローニ(Giuseppe Peroni)の描いた天使と聖母で華やかに彩られています。

Sala della musica

こちらは「音楽室(サラ・デッラ・ムジカ)」の様子。アンティークのピアノやホルンなどの楽器類も見モノなのですが、写真左手に見える絵画「フィエロの貴婦人(Dama in fiero/ダーマ・イン・フィエロ)」も注目ポイントのひとつ。17世紀に、アンソニー・ヴァン・ダイク(伊:Antoon van Dyck)により描かれたもので、元々はアリエ公爵城にあったもの。月夜の夜になると絵から貴婦人が出て来て、お城の中をさまようという言い伝えがあります。

てっぺんへと続く、らせん階段

こちらは鐘楼の中に設置された「らせん階段(Scala a chiocciola/スカーラ・ア・キオッチョラ)」。日本語で「カタツムリ(キオッチョラ)」の「階段(スカーラ)」の名を冠しているだけあって、上から覗き込むと、たしかにカタツムリのよう!上まであがると、お城の屋根やアルプスの山並み、かつての修道院時代の建物の遺構を堪能することが出来ます。

チェルトーザ・カソット城 是非食べてほしい逸品

Risotto alle castagne

「リゾット・アッレ・カスターニェ」は栗(カスターニェ)のリゾットのこと。チェルトーザ・カソット城のあるピエモンテ州クーネオ地区はイタリアの中でも栗の産地として知られる場所で、美味しいカスターニェグルメをたらふく味わうことが出来ます。イタリアでは大きな栗をマローネ(Marrone)、小さな栗をカスターニェと呼び分けており、カスターニェはどちらかというとパスタ、リゾットなどの具として重宝されています。

チェルトーザ・カソット城 ワンポイントアドバイス

「”カソット”とは」
チェルトーザ・カソット城の”カソット”とは周辺に広がる「カソット渓谷(Val Casotto,もしくはValcasotto)」を指す言葉。チェルトーザ・カソット城自体も「Reggia di Valcasotto(レッジア・ディ・ヴァルカソット,カソット渓谷の王宮)」などと呼ばれることもあります。頭の片隅に入れておくと、地図や案内標識を見た際に役立つかもしれません。

チェルトーザ・カソット城での注意点

チェルトーザ・カソット城での注意点
  1. 入場料は8ユーロです。
  2. 水曜から金曜の14時半から17時迄開いています。
  3. 土日は10時から17時迄開いています。

チェルトーザ・カソット城は山の中にあるお城です。道中くねくねとした山道が続くので、乗り物酔いなどをする可能性がある方は、事前に酔い止めを飲んでおく等、対策を取っておきましょう。

まとめ

ちなみにトリノから車で向かう場合、所要時間約1時間半。周辺はバスや電車などの公共交通機関がない為、ご注意ください。ガレッシオの街中からは20キロ弱ですが、ガレッシオ自体も小さな集落なので、食事やちょっとしたショッピングなどを充実させたい方は、車で40分ほど走った所にある街、モンドヴィ(Mondovi)を上手に活用しましょう。

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