世界最古の税関。ヴェネツィア、プンタ・デラ・ドガーナ

世界最古の税関。ヴェネツィア、プンタ・デラ・ドガーナ|イタリア観光ガイド

プンタ・デラ・ドガーナに行ってきました!

ヴェネツィア本島を魚の形に見立てた時、尻ビレの辺りにある巨大建造物「プンタ・デラ・ドガーナ(プンタ・デッラ・ドガーナ)」。それって一体ナニ⁉建物の歴史や館内の魅力に迫ります。

プンタ・デラ・ドガーナとは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. 世界最古の税関跡を見学できる点。
  2. ニつの大運河を独り占めできる点。
  3. イタリアで安藤忠雄氏の建築美に触れられる点。

「プンタ・デラ・ドガーナ(Punta della Dogana)」は、ヴェネツィア本島の南方面。絵葉書などでもおなじみの観光スポット「サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂」のすぐ横にある巨大建造物です。その正体は世界最古の税関(ドガーナ)跡。現在は美術館として一般公開されており、私たち観光客でも中に入ることが出来ちゃいます♪

プンタ・デラ・ドガーナ 押さえておくべき魅力とは?

船上から望む税関(ドガーナ)の全貌

プンタ・デラ・ドガーナはヴェネツィアを流れるニつの大運河、カナル・グランデ(大運河)とジュデッカ運河のちょうど交差するあたりにあります。この地の利を生かして、1682年から1980年代まで、ヴェネツィアの税関(なんと世界最古の税関でもあります!)として活躍。ほぼ時を同じくして、すぐお隣に「サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂(1687年建設)」も建てられた為、周辺は長きにわたり多くの人々で賑わいを見せていました。

てっぺんにあるユニークな球体モニュメント

目の前まで来ると、プンタ・デラ・ドガーナのシンボルである”球体のモニュメント”を、よりはっきりと捉えることが出来ます。彫刻家、ベルナルド・ファルコニ(Bernardo Falconi)によって制作された、幸運をモチーフとした作品。風が吹くと天空を担う巨大神、アトラスに支えられた金色の球体の上にあるブロンズ像(Occasio,オッカシオという名前がついています)が、風見鶏のように回る仕組みになっています。

島の先端(プンタ)からの絶景

館内に入る前にもう一つチェックしておきたいポイントが、プンタ・デラ・ドガーナの「プンタ(先端)」からの絶景です。きれいな三角形をした島の先端には、可愛らしい街灯が設置されていて、ちょっとしたフォトスポットに。目の前を流れるニつの大運河や、その先のサン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂の雄大な姿を独り占めできるのは、贅沢そのものです!

17世紀×21世紀建築の名コラボ

プンタ・デラ・ドガーナは税関としてのお役目を終えた後、フランス人実業家フランソワ・ピノーの手に渡って、2008年より美術館への大がかりなリニューアル工事がスタートしました。工事を担当したのはあの、安藤忠雄氏。館内は元の建物の素材や空気感を大切に残しつつ、絶妙に現代的なエッセンスが取り入れられていて、とてもカッコイイ空間となっております。

ヴェネツィアの絶景×現代アートの名コラボ

2009年6月よりフランソワ・ピノーのコレクションなどを中心とした現代アートを楽しめる美術館としてオープンした、プンタ・デラ・ドガーナ。2階建ての美術館では、今日、彫刻、グラフィックアート、写真などを中心に旬なアーティストたちによる現代アートの数々を楽しむことが出来ます(だいたい1年交代で展示内容が入れ替わります!)。毎回、館内の雰囲気に合わせて配置の仕方にもこだわっている点が◎

プンタ・デラ・ドガーナ 現地で是非味わってほしい逸品

Valpolicella

ヴァルポリチェッラ」は、ヴェネツィアのあるヴェネト州のご当地ワイン。ヴェネツィアから西へ西へとひたすら進んだ所、ガルダ湖の少し手前にある同名の集落が生産地で、白ワインもありますが、赤ワインが有名です。ヴェネツィアは白ワインとの相性が良いと言われる魚料理の名物が多いですが、ヴァルポリチェッラの場合は、赤ワイン(一般的にお肉料理との相性が良いと言われています)との相性も◎是非お酒が飲める方はチェックしてみてください。

プンタ・デラ・ドガーナ ワンポイントアドバイス

「安藤忠雄氏が手掛けたもうひとつの作品:グラッシ館」
プンタ・デラ・ドガーナの対岸にある元貴族の館を改装してつくった美術館「グラッシ館(パラッツォ・グラッシ/Palazzo Grassi)」も、フランソワ・ピノーと安藤忠雄氏がタッグを組んだ話題の観光スポット。プンタ・デラ・ドガーナよりもヨーロピアンムード満点の美術館なので、「ヨーロッパ旅行ならではの写真が撮りたい!」という方はグラッシ館がオススメ。

プンタ・デラ・ドガーナでの注意点

プンタ・デラ・ドガーナでの注意点
  1. 最寄りの船着き場は「Salute(サルーテ)」です。
  2. 水曜から月曜の、10時から19時迄開いています。
  3. チケットはグラッシ館との共通券のみの販売です。

入場料は15ユーロ。1枚のチケットでグラッシ館の中にも入ることが出来ます。駅に近いグラッシ館の方が若干混んでいることが多いですが、入場制限がかかるほどではないので、お好みに合わせて巡る順番をご検討ください。

まとめ

プンタ・デラ・ドガーナは、遠い異国の地で安藤忠雄氏の建築に触れられる貴重な観光スポット。さらに世界最古の税関という、非常に歴史的価値のある場所でもあります。展示内容は現代アートが中心の為、好き嫌いがあるかもしれませんが、建物自体や周辺の景色はヴェネツィアらしさ満点で、誰もが感動すること間違いなし!是非、足を運んでみてください。

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。