開放感があって見やすい!ヴェネツィア、フランケッティ美術館
フランケッティ美術館に行ってきました!
ヴェネツィア本島の北東方面にある元、貴族の邸宅カ・ドーロ(黄金の館)。現在中は「フランケッティ美術館」として一般公開されており、フランケッティ男爵の貴重なコレクションに触れることが出来ます。
フランケッティ美術館とは?絶対行くべき理由ベスト3
- ヴェネツィア有数の貴族の邸宅を同時に見学できる点。
- ジョルジョ・フランケッティの美術品への「愛」を感じられる場所である点。
- 開放感があり、回りやすい美術館である点。
「フランケッティ美術館(Galleria Giorgio Franchetti/ガレリア・ジョルジョ・フランケッティ)」は、ヴェネツィア本島の北東方面、カンナレージョ地区にある邸宅美術館です。”フランケッティ”とは、お屋敷の最後のオーナーであった収集家、ジョルジョ・フランケッティ(Giorgio Franchetti)のコト。館内では彼の生前愛した美術品の数々を、たっぷりと楽しむことが出来ます。
フランケッティ美術館押さえておくべき魅力とは?
レースのような美しい外観
こちらはフランケッティ美術館が入っているカ・ドーロの外観。イタリア語で”黄金の館”を意味するカ・ドーロは、もともとこの建物の外壁が金色に輝いていたことからその名が付きました。今日では白亜の建物と化してしまいましたが、絢爛豪華な佇まいは健在。水上バスからでも十分楽しめる巨大建造物ですので、時間がない方も是非外観を写真に収めておいてください。
Cappella del Mantegna
館内で最も有名な場所が「マンテーニャの礼拝堂(カペッラ・デル・マンテーニャ)」です。イタリアきっての有名画家、アンドレア・マンテーニャ(Andrea Mantegna)が1490年~1505年頃(亡くなる一年前!)に描いた「聖セバスティアヌス」が飾られていることからその名が付いた場所で、ジョルジョ・フランケッティがこの絵を飾るためだけに整えた、肝いりの場所でもあります。
Flagellazione
こちらは有名画家、ルカ・シニョレッリ(Luca Signorelli)の描いた「鞭打ち(フラジェッラツィオーネ)」。ちょうど、アンドレア・マンテーニャが聖セバスティアヌスと描いたのと同時期にあたる、1505年に描かれた作品で(先ほどと同様、ちょっと恐ろしい構図ではありますが)男性の肉体美が細やか、かつ正確に描かれていて、ルカ・シニョレッリらしい一枚となっております。
Madonna col Bambino
こちらはフランチェスコ・ボッティチーニ(Francesco Botticini)の描いた「聖母子像(マドンナ・コル・バンビーノ,1475)」です。館内には聖母子をモチーフとした絵画、彫刻作品がたくさんあるのですが、その中でひときわオーラのある一枚。1490年頃描かれたもので、額縁も美しく、縁の下にはイエスさまの磔(はりつけ)の様子も描かれています。
Doppio Ritratto
こちらは15~16世紀に活躍したヴェネツィア出身の彫刻家、トゥッリオ・ロンバルド(Tullio Lombardo)が若いカップルを描いた「二つの肖像(ドッピオ・リトラット)」。オーストリアで最も有名な「美術史美術館」が所蔵する「バッコ・エ・アリアンナ(Bacco e Arianna)」と非常によく似た構図で制作された傑作で、館内に数ある彫刻作品の中でも特に観るべき逸品です。
フランケッティ美術館 近くまで来たら是非食べてほしい逸品
Cà D’Oro alla Vedova
「カ・ドーロ・アッラ・ヴェドヴァ」は、フランケッティ美術館から運河と反対方面に1分ほど歩いた所にある人気のレストラン。「ポルペッテ(イタリア版肉団子のようなメニュー)」が名物で、店内にはヴェネト州のワインとともにポルペッテを食べながら談笑している人がたっくさん!居酒屋さんのようなにぎやかな雰囲気なので、注文するのに少々てこずるかもしれませんが、ローカルな雰囲気を楽しみたい方にはもってこいのお店です。
フランケッティ美術館 ワンポイントアドバイス
「世界に3つある!聖セバスティアヌス」
アンドレア・マンテーニャの描いた「聖セバスティアヌス」は世界に3つあり、いずれもわざわざ見に行くほどの価値がある傑作です。フランケッティ美術館以外の2つは「ルーブル美術館(フランス・パリ)」「美術史美術館(オーストリア・ウィーン)」にて所蔵。いずれの博物館も世界的に有名なスポットですので、是非足を運んだ際は”聖セバスティアヌス”のチェックをお忘れなく!
フランケッティ美術館での注意点
- 水曜~土曜の9時から13時半迄開いています。
- チケットは6ユーロです。
- チケット売り場は閉館時刻30分前に閉まります。
美術館の開館日時は今後変更(拡大)となる可能性アリ。休館日は元旦、クリスマス、メーデーです。最寄りの船着き場「Ca’ D’Oro(カ・ドーロ)」で、建物のほぼ目の前に船着き場があります。
まとめ
ちなみにフランケッティ美術館への入口は、建物正面右手の「カ・ドーロ通り(Calle Ca’ d’Oro)」沿いにあります(入口の雰囲気はトップ画ご参照)。ジョルジョ・フランケッティが自身のコレクションを最高の形で魅せるべく、貴族の邸宅を購入し、大改造を行った肝いりの場所。広々とした空間で、優雅に美術品と向き合うことが出来ますので、是非時間があれば立ち寄ってみてください!
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