素晴らしき天井画!ヴェネツィア、サンタルヴィーゼ教会
サンタルヴィーゼ教会に行ってきました!
ヴェネツィアの陸の玄関口、ヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅から北東方面へ約1キロのところにある「サンタルヴィーゼ教会」。運河沿いの開けた広場に佇む素敵な教会の見どころをご紹介します。
サンタルヴィーゼ教会とは?絶対行くべき理由ベスト3
- 運河沿いの長閑な風景を楽しめる点。
- ド迫力スケールの天井画を堪能できる点。
- ヴェネツィアの生んだ巨匠、ティエポロの名画を鑑賞できる点。
「サンタルヴィーゼ教会(Chiesa di Sant’Alvise /キエーザ・ディ・サンタルヴィーゼ)」は、ヴェネツィア本島の北、駅から約1キロの所にある教会です。周辺はサンタルヴィーゼ広場の長閑な風景が広がっていて、建物が密集しているヴェネツィア本島の中でも、ホッと一息つける場所。そこから一歩中に足を踏み入れると、華やかなフレスコ画の数々が、私たちを大歓迎してくれます。
サンタルヴィーゼ教会 押さえておくべき魅力とは?
目の前に広がる大きな広場
サンタルヴィーゼ橋を渡った所に広がる「サンタルヴィーゼ広場(Campo Sant’Alvise/カンポ・サンタルヴィーゼ)」。ここは、ドージェ(ヴェネツィアにおける最高権力者の名称)アントニオ・ヴェニエール(Antonio Venier)の指示で1338年に整えられた場所で、教会および隣接するカノッサ修道女会の施設(Suore Canossiane)が広場のシンボルです。
聖人がポイント!教会のファサード
こちらが、広場に鎮座するサンタルヴィーゼ教会のファサード(正面口)。”サンタルヴィーゼ”は、カトリックの聖人、トゥールーズの聖ルイ(San Ludovico di Tolosa)を指すヴェネツィア語で、アントニオ・ヴェニエールが夢の中でトゥールーズの聖ルイに教会の建設を進められたことがきっかけで、サンタルヴィーゼ教会は建てられました。入り口扉上にあしらわれたトゥールーズの聖ルイの姿は必見です。
ダイナミックすぎる天井画
質素な外観とは裏腹に、館内はとっても華やかなのがサンタルヴィーゼ教会の最大の見どころ。中でも、ピエロ・アントニオ・トッリ(Piero Antonio Torri)とピエトロ・リッチ(Pietro Ricchi)が1674年に描いた天井画が有名です。テーマは天国のエルサレム(Gerusalemme celeste)。約600平方メートル(テニスコート約3面分!)ものダイナミックな絵画は、これを見るためだけに、わざわざ教会を訪れる価値があります。
ティエポロの描いた3枚の名画
中央祭壇方面で注目すべきは、パイプオルガンの右手にある3枚の絵画。いずれもイタリアを代表する画家、ジャンバッティスタ・ティエポロ(Giambattista Tiepolo)の作品で、パイプオルガンのすぐ右の絵は「カルヴァリオの丘(Salita al Calvario)」、彫刻を挟んですぐ隣には「キリストの荊冠(Incoronazione di spine)」「キリストの鞭打ち(Flagellazione)」が飾られています。
館内を彩る彫刻たち
館内では見事な彫刻類も見逃せません。ティエポロの絵からさらに視線を右手に送ると、最後の晩餐(写真左)の隣に、3体の美しい彫刻が飾られています。真ん中にいるのが教会のシンボル、トゥールーズの司教聖ルイ像。彼は生前トゥールーズ(フランス)の司教(Vescovo/ヴェスコヴォ)だったことから、司教聖ルイ(伊:San Ludovico Vescovo/サン・ルドヴィコ・ヴェスコヴォ)と呼ばれることもあります。
サンタルヴィーゼ教会 是非食べてほしい逸品
Polenta bianca
「ポレンタ・ビアンカ」は、ヴェネツィア周辺で食べられている白(ビアンカ)のポレンタ(トウモロコシの粉を水でのばしてつくる、オートミールのような食べ物)のこと。この地方独特の白いトウモロコシを使って作るため、本来ならば黄色いポレンタですが、まるでマッシュポテトのように真っ白!魚介類を頼むと付け合わせで出てくることが多いので、是非ご賞味ください(柔らかいものから、写真のように固めのタイプまで様々なものがあります)。
サンタルヴィーゼ教会ワンポイントアドバイス
「”ルイ”という名前」
トゥールーズ(フランスの都市)出身の聖ルイ。”ルイ(Louis)”という名前はフランス語での読み方で、イタリアでは”ルドヴィコ(Ludovico)”や”ロドヴィコ(Lodovico)”になります(ちなみに英語では”ルイジ/Luigi”)。さらに昔、ヴェネツィアで使われていた言葉(いわゆるヴェネツィア語)では「アルヴィーゼ(Alvise)」となりますので、豆知識として頭の片隅に入れておくと旅行中役立つ場面があるかもしれません。
サンタルヴィーゼ教会での注意点
- 月曜から土曜の10時半から13時半、14時半から17時迄開いています。
- チケット売り場は閉館15分前に閉まります。
- 入場料は3ユーロです。
日曜、元旦、復活祭、8月15日、クリスマスはお休みです。教会までは駅から約1.1キロ。水上バスですぐ近くまで向かうことも出来ますが、時間帯や水上バスの乗る場所によっては、歩いたほうが時短になる場合もあります。
まとめ
本文にてご紹介しきれませんでしたが、サンタルヴィーゼ教会の中央祭壇上に飾られているニコロ・モスカテッリ(Nicolò Moscatelli)が1760年に制作した見事なパイプオルガンも必見。周りの絵画や彫刻たちに負けない圧倒的なオーラを放っています。外観がびっくりするほどシンプルなため、中に入った途端誰もがびっくりしてしまう、サンタルヴィーゼ教会。是非、びっくり箱の中身を確かめに足を運んでみてください。
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