あの歌の故郷。ナポリ、サンタ・マリア・ディ・ピエディグロッタ教会

あの歌の故郷。ナポリ、サンタ・マリア・ディ・ピエディグロッタ教会|イタリア観光ガイド

サンタ・マリア・ディ・ピエディグロッタ教会に行ってきました!

ナポリ中央駅から西へ5キロほど離れた所にある「サンタ・マリア・ディ・ピエディグロッタ教会」。日本でも有名なナポリ民謡「オー・ソレ・ミオ」にもゆかりのある教会の魅力をご紹介します。

サンタ・マリア・ディ・ピエディグロッタ教会とは?絶対行くべき理由

おすすめのポイント
  1. 駅から徒歩約2分の好立地である点。
  2. ナポリ民謡「オー・ソレ・ミオ」ゆかりの場所である点。
  3. ピエディグロッタ地区を一緒に満喫できる点。

「サンタ・マリア・ディ・ピエディグロッタ教会(Chiesa di Santa Maria di Piedigrotta/キエーザ・デイ・サンタ・マリア・ディ・ピエディグロッタ)」は、ナポリ中央駅から西に5キロほど進んだ所にあるピエディグロッタ地区にある教会。聖母マリア(サンタ・マリア)に捧げられた場所で、かつてはイタリアで名高い歌謡祭(ピエディグロッタ祭り)の会場としても知られていました。

サンタ・マリア・ディ・ピエディグロッタ教会 魅力とは?

太陽がよく似合う外観

1353年に起源を持つ、歴史あるサンタ・マリア・ディ・ピエディグロッタ教会。至福の聖母(聖母マリアの誕生)に捧げられた教会で、屋根の辺りに設置された三角形のレリーフ(ティンパヌム)に彼女の姿が刻まれています。現在のファサード(正面口)は1506年に整えられたもの。参拝者の増加に伴い、元の位置から180度旋回し、ピエディグロッタ広場(Piazza Piedigrotta)へとファサードが移動しました。

Parco Vergiliano a Piedigrotta

こちらは教会の背中側に広がる「ヴェルジリアーノ・ア・ピエーディグロッタ公園(パルコ・ヴェルジリアーノ・ア・ピエーディグロッタ)」。元々はこちら側に教会のファサードがありました。広大な公園は年間2万人以上が足を運ぶ人気スポット。写真は詩人、ジャコモ・レオパルディ(Giacomo Leopardi)碑で園内の丘の上に設置されています。

木製の聖母が佇む中央祭壇

長い廊下の左右に礼拝堂が連なるメインフロア。突き当たりには、1330年頃つくられたと言われる木彫りの聖母像が飾られています。周りを取り囲む大理石のお堂(タベルナコロ)は1802年、ピエールパオロ・ファリネッリ(PierPaolo Farinelli)によって追加されたもの。ふもとには木製の聖歌隊席が広がっており、こちらも見ごたえがあります。

彩り豊かな天井画

館内メインフロアでは、天井を彩る美しいフレスコ画も見逃せません。これらは主にナポリ出身の画家、ガエタノ・ギガンテ(Gaetano Gigante)によって19世紀初めに制作されたもの。中央付近に設置された大きなクーポラ(ドーム屋根)は、エウジェニオ・チステルナ(Eugenio Cisterna)によるもので、1902年に制作されました。

Cappella Filangieri

最後は祭壇右手にある名門貴族、フィランジェリ家の礼拝堂(カペッラ・フィランジェリ)をご紹介。写真はカルロ・フィランジェリ(Carlo Filangieri)の霊廟で、下には父親のガエターノ・フィランジェリ(Gaetano Filangieri)のモニュメントもあります。ナポリ市内にはフィランジェリ家にゆかりの地がたくさん!中心部にはフィランジェリ市民博物館(Museo Civico Filangieri)などの観光スポットもありますので気になる方はチェックしてみてください。

サンタ・マリア・ディ・ピエディグロッタ教会 是非食べてほしい逸品

Scauratielli

「スカウラティエッリ」は、ナポリのあるカンパニア州で特にホリデーシーズンに食べられるお菓子。具体的にはチレント(Cilento)というナポリから100キロほど南東に進んだ所にある街が発祥と言われています。柑橘系のエッセンスを忍ばせた生地を油で揚げてカラースプレーをまぶした、小さい揚げドーナツ、チュロスのような存在。筆記体のaやlのような独特のフォルムがチャームポイントです。

サンタ・マリア・ディ・ピエディグロッタ教会 ワンポイント

「9月8日はお祭りの日」
サンタ・マリア・ディ・ピエディグロッタ教会では毎年聖母マリアの誕生日(9月8日)に「ピエディグロッタ祭り」が盛大に執り行われます。元々は地元の神様を祀る催しだったものが、聖母マリアを崇めるものへと変化し、19世紀以降は歌謡祭へと変化していきました(現在は歌謡祭は行われていません)。お祭りを通じて生まれた名曲も数知れず。日本でもよく知られている「オ・ソレ・ミオ (‘O sole mio)」もピエディグロッタ祭りの歌謡祭の中で華々しいデビューを飾りました。

サンタ・マリア・ディ・ピエディグロッタ教会での注意点 3選

サンタ・マリア・ディ・ピエディグロッタ教会での注意点
  1. 入場無料です。
  2. 毎日7時から12時、17時から20時迄開いています。
  3. 最寄り駅の名前にご注意ください。

サンタ・マリア・ディ・ピエディグロッタ教会は「ナポリ・メルジェリーナ駅(Napoli Mergellina)」が最寄り駅となります。ナポリ中央駅からだと直線で5キロほど離れているのでご注意ください。

まとめ

サンタ・マリア・ディ・ピエディグロッタ教会は1980年代前半迄は、毎年イタリアじゅうで放送される歌謡祭(平たく言うと紅白歌合戦のような存在)のメイン会場として誰もが知っている場所でした。歌謡祭が無くなってからは話題に上がることもめっきり少なくなってしまいましたが、それでもその美しい姿は健在です。是非ナポリ・メルジェリーナ駅近くにお越しの際は、立ち寄ってみてください。

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