コロッセオよりさらに古いんです!ローマ、マルケッルス劇場
マルケッルス劇場に行ってきました!
ローマのテヴェレ川近くにあるコロッセオそっくりの不思議な建物の正体は…「マルケッルス劇場(マルケルス劇場)」!果たしていつ、誰が建てたものなのか⁉歴史や見どころに迫ります。
マルケッルス劇場とは?絶対行くべき理由
- 紀元前の遺跡を目の前で見られる点。
- 周辺にもたくさんの遺跡がゴロゴロしている点。
- 24時間365日見学可能な点。
「マルッケルス劇場(Teatro di Marcello/テアトロ・ディ・マルチェッロ)」は、初代ローマ皇帝アウグストゥスの指示で整えられた古代ローマ人たちの憩いの場。今日、劇場内に入ることはできないものの、すぐ近くまで行くことが出来るので、目の前で壮大な歴史ロマンに触れることが出来ます。周辺にも名だたる遺跡がたくさん!セットで見学すればさらにローマについての理解が深まることでしょう。
マルケッルス劇場押さえておくべき魅力とは?
コロッセオのような外観
マルッケルス劇場を初めて見た方の多くは「コロッセオにそっくり!」なんて思うのではないでしょうか。大正解!実はコロッセオは、このマルッケルス劇場を参考につくられたものなんです。…ということで、マルッケルス劇場が出来たのはコロッセオが出来た西暦80年よりも、100年近く前!なんと、紀元前17年に整えられたと言われています。
周辺にもゴロゴロしている古代ローマ時代の遺跡群
若くして亡くなった甥っ子のマルクス・クラウディウス・マルケッルス(Marco Claudio Marcello)に捧げるべく、ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスによって整えらえたマルケッルス劇場。周辺一帯は「カンプス・マルティウス(Campo Marzio)」という街が広がっていて、当時、区域内にはマルケッルス劇場の他にも大きな劇場や神殿などがいくつも建っていました(写真はマルケッルス劇場のすぐ横にある「アポロ・ソシアヌスの神殿跡」)。
とにかく大きな建物の魅力
マルケッルス劇場は、直径約129.8メートル×高さ約32.6メートル(当時)の超ビッグスケール。3階建ての半月型の建物で、15,000人から20,000人の人たちが中に入ることが出来ました。集会などに用いられることもありましたが、この時代ならではの催しが「ルディ・スカエニチ(Ludi scaenici)」という歌や踊りなどで神様を称える宗教劇。紀元前の人々がしっかりと台本を作って劇を行っていただなんて、考えただけで壮大なロマンを感じます。
劇場前にある2つの神殿跡地
こちらはマルケッルス劇場の前を走る大通り「マルケッルス劇場通り(Via del Teatro di Marcello)」から撮影した一枚。写真右手にはアポロ・ソシアヌスの神殿(先述)、その隣には(ほぼ瓦礫と化してしまいましたが…)「ベッローナ神殿(Tempio di Bellona)」があります。マルケッルス劇場以外は、保存状態の良いものばかりではないので、事前にインターネットなどで復元画像などをチェックしておくと、全体を把握する手助けになることでしょう。
劇場の上階にある窓の秘密
劇場として整えられたマルケッルス劇場ですが、中世に入ってからはそのお役目を終え、バルダッサーレ・ペルッツィ(Baldassarre Peruzzi)ら有名建築家が改装した上で、ピエールオーニ家やオルシーニ家といった、ローマを代表する貴族たちの要塞等に使用されていました。現在でも劇場の上部は住宅として使用可能。実際、現在も、数家族がここで暮らしを送っています。
マルケッルス劇場近くまで行ったら是非食べてほしい逸品
Gelato alla ricotta
「ジェラート・アッラ・リコッタ」は”リコッタチーズ”を使ったジェラート。具体的には「リコッタ・ロマーナ(Ricotta romana)」というローマに古くから伝わる羊のミルクを使って作ったリコッタチーズが使われているジェラートで、牛乳よりもだいぶさっぱりしているので、他のフレーバーと組み合わせて食べた時も、絶妙なバランスの良さを感じることが出来ます。
マルケッルス劇場 ワンポイントアドバイス
「カンプス・マルティウスにあったた劇場たち」
マルッケルス劇場のあるカンプス・マルティウス(マルティウスの街)には当時、他にもたくさんの劇場が建っていました。ポンペイウス劇場(紀元前55年頃建設)、バルボ劇場(紀元前13年頃建設)が現在発掘されているもの。他にもタウルス円形闘技場(紀元前29年頃建設)といったものもありいずれもローマっ子たちの憩いの場として親しまれていました。
マルケッルス劇場での注意点
- 劇場の中へ入ることはできません。
- 通りは交通量が多いのでご注意。
- (外観のみ見学可能な為)24時間365日見学可能です。
マルッケルス劇場の中には入ることはできません。最も見やすい場所は「マルケッルス劇場通り(ヴィア・デル・テアトロ・ディ・マルチェッロ)」。大通りなので車の往来にはご注意ください。
まとめ
マルッケルス劇場はカンプス・マルティウスにある遺跡の中でもかなり保存状態が良いもののひとつ。現在中に入ることはできませんが、修復状況次第では今後中に入ったり、新たな出土品との出会いがあったり、さらにパワーアップした姿に出会える日がくることでしょう。コロッセオと同日に見学すると、感動も倍増。是非、足を運んでみてください。
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