フィレンツェ、サンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ教会
サンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ教会に行ってきました!
イタリアを代表する偉人ダンテ。彼のゆかりの地の一つが「サンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ教会」です。いったいどのようなゆかりがあるのか!?詳しくご紹介します。
サンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ教会とは?絶対行くべき理由
- ダンテゆかりの地のひとつを訪れることが出来る点。
- 観光地ど真ん中の好アクセスである点。
- 気軽に見学出来るコンパクトな教会である点。
「サンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ教会(Chiesa di Santa Margherita dei Cerchi/キエーザ・ディ・サンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ)」は、「ダンテの教会(Chiesa di Dante/キエーザ・ディ・ダンテ)」の異名を持つ場所。ダンテの生家の近くにある点や、ダンテがここで挙式した(諸説あり)点などからいつの間にか「ダンテゆかりの地」として、多くの観光客を魅力するようになりました。
サンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ教会 魅力とは?
フィレンツェ中心部の好アクセス
サンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ教会があるのは、フィレンツェの街のど真ん中!ちょうど、ドゥオーモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ聖堂)とシニョーリア広場の間あたりに建っています。少々厄介な点は、正面口らしい正面口がないトコロ。サンタ・マルゲリータ通り(Via Santa Margherita)沿いに入口がある(案内板が出ている)ので、そちらを頼りに向かいましょう。
ベアトリーチェゆかりの場所
さて、入口を抜けて中に入ろうとすると、扉上の案内版に「ベアトリーチェ・ポルティナーリ(Beatrice Portinari)が埋葬された場所」と書かれた貼り紙があります。この「ベアトリーチェ」という人物は、ダンテが幼少期に出会ってから亡くなるまで恋し続けた女性。ベアトリーチェは結婚している為、旦那さまのご実家のお墓に埋葬されているハズ…。おそらくここには眠っていないのですが、墓碑(写真)には多くのダンテファンたちが足を運びます。
ダンテとベアトリーチェの絵画
館内では、ダンテやベアトリーチェの姿を絵を通じて知るコトが出来ます。入口入ってすぐ右手に飾られている2人の対面のシーンを表した絵画。マリオ・デリア(Mario D’Elia)が1991年に描いた作品で、2人の後ろには今、私たちが入ってきた教会の入口もしっかりと描かれています。2人の本当の姿や、実際にこのような場面があったかどうかは謎に包まれていますが、ダンテという人物に思いを馳せるのに、役に立つことには間違いありません。
中世に整えられた、中央祭壇
さて、ダンテの誕生年は1265年。ということで、サンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ教会自体の歴史はさらに古く、なんと1032年に整えられたものになります。ベアトリーチェのご実家や、ダンテの奥様のご実家(いずれも名家です)の方々が眠る由緒正しき教会。祭壇には教会のシンボルでもある聖マルガリタ(Margherita di Antiochia)の絵も飾られています(写真はロレンツォ・ディ・ビッチ「玉座の聖母」)。
ダンテの石
逸話の多いサンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ教会ですが、屋外にももう1つ、ダンテゆかりのスポットがあります。それが「ダンテの石(Sasso di Dante/サッソ・ディ・ダンテ)」同名のレストランの入口横に置かれた石で、ダンテがここから目の前にあるドゥオーモの建設風景を眺めながらとか。24時間365日見学可能なスポットですので、気になる方は立ち寄ってみてください。
サンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ教会 きょうの逸品
Pan del pescatore
「パン・デル・ペスカトーレ」はフィレンツェのあるトスカーナ州のご当地パン。「ペスカトーレ」は”漁師”という意味のイタリア語で、漁師さんが長い航海に出る際に持たされたことからこの名が付いたのだとか。干しブドウや松の実、アーモンドなどが入った円盤型のビスコッティのような食べ物。日持ちするのでお土産にも最適です。
サンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ教会ワンポイント
「サンタ・クローチェ聖堂」
ダンテが生涯恋い焦がれ続けた女性、ベアトリーチェ。恋愛結婚が主流でなかった時代背景等もあり、2人共、その後別のパートナーと結婚します。ベアトリーチェのお父様や乳母などは、サンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ教会に眠っているのですが、彼女自身はおそらく嫁ぎ先の一族が眠るサンタ・クローチェ聖堂に眠っているという説が有力。聖堂の前には大きなダンテ像があり、それを見るたびに数奇な運命を感じます。
サンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ教会での注意点
- 毎日8時から12時半、17時から19時迄開いています。
- 入場無料です。
- 入口の場所がわかりにくいのでご注意ください。
サンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ教会の入口があるのは、サンタ・マルゲリータ通り(ヴィア・サンタ・マルゲリータ)です。細道なので、地図でしっかり確認してから向かってください。
まとめ
ダンテが生涯愛し続けたベアトリーチェ。サンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ教会には現在、ダンテの奥様や奥様の一族が眠っている点、2人が挙式した場所である点(諸説あり)などを考えると、素直にダンテを応援できない気持ちもあるのですが…それでもダンテが作中で描く恋の描写を読むたびに「ベアトリーチェがいたからこそ生まれた傑作(ダンテよ、ベアトリーチェに恋してくれてありがとう)」と思わずにはいられません。ダンテに少しでもご興味のある方は、是非足を運んでみてください。
この記事へのコメントはありません。