トレド通りと一緒に。ナポリ、サン・ニコラ・アッラ・カリタ教会
サン・ニコラ・アッラ・カリタ教会に行ってきました!
ナポリ中心部にあるトレド通り沿いに立つ「サン・ニコラ・アッラ・カリタ教会」。実は、クリスマスにも大変深いゆかりのある美しくて可愛らしい教会の内部を、たっぷりご紹介いたします。
サン・ニコラ・アッラ・カリタ教会とは?絶対行くべき理由
- 大通り(トレド通り)沿いの教会である点。
- クリスマスと深いつながりのある教会である点。
- パオロ・デ・マティスの名画を堪能できる点。
「サン・ニコラ・アッラ・カリタ教会(Chiesa di San Nicola alla Carità/キエーザ・ディ・サン・ニコラ・アッラ・カリタ)」は、ナポリ市内を走るトレド通り(Via Toredo/ヴィア・トレド)沿いにある教会。大通りに面しているのでわかりやすく、中にはナポリを代表する画家のひとり、パオロ・デ・マティスを始めとする有名画家たちの名画が、たくさん飾られています。
サン・ニコラ・アッラ・カリタ教会 魅力とは?
2層構造の外観
ナポリ有数の賑わいを誇る大通り、トレド通りの建物群の中にぎゅっと押し込まれたように佇むサン・ニコラ・アッラ・カリタ教会。ファサード(正面口)は目の前でじっくり見ると、真ん中を境に、上と下でちょっとだけ雰囲気が異なっていることに気付きます。下がフランチェスコ・ソリメーナ(Francesco Solimena)の作品で、上がサルヴァトーレ・ガンドルフォ(Salvatore Gandolfo)の作品。是非、微妙な違い感じ取ってみてください。
館内を照らすクーポラ
館内に入ると露わになる美しいクーポラ(ドーム屋根)。フランチェスコ・デ・ムーラ(Francesco De Mura)が1734年に手掛けた楽園にまつわるフレスコ画が、館内を明るく照らします。建物自体は1682年に一旦の完成を迎えたサン・ニコラ・アッラ・カリタ教会。しかし内部装飾の多くは翌世紀に入ってから整えられたものとなります。
中央祭壇の巨大絵画
館内で最も多くの人を集めるのは、何と言っても中央祭壇に飾られた巨大絵画。ナポリにて、多くの傑作を残した画家のパオロ・デ・マティス(Paolo De Matteis)の大作で、一人暮らしの部屋の広さほど(約17平方メートル)の大きさのキャンバスに、聖人ニコラオス(サン・ニコラ)にまつわる物語(Morte di san Nicola)が描かれています。
聖ニコラオスの像
こちらは教会のシンボル、聖人ニコラオスの像。ミラのニコラオスや、ミラの聖ニコラオスとも呼ばれる聖人で、ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、あの「サンタクロース」のモデルとなった人物としても有名です。イタリアのホリデーシーズンのイベントやイラストなどに登場するサンタクロースも、時々写真のような独特の帽子をかぶっていることもしばしば。ホリデーシーズンにナポリにお越しの方は、是非チェックしてみてください。
クリスマスのお楽しみ、プレゼーペ
もう一つ、ホリデーシーズンに教会に来た方にとって嬉しいサプライズなのが「プレゼーペ(Presepe)」です。プレゼーペとは、一般に、イエスさま誕生のシーンをジオラマ化したもの。しかし、サン・ニコラ・アッラ・カリタ教会のプレゼーペは、最後の晩餐のシーンやマリアさまご懐妊のシーンなどもジオラマ化されていて、とにかくスケールが大きい!しかも、電動で動くので、どれだけ眺めていても見飽きることがありません。
サン・ニコラ・アッラ・カリタ教会 是非食べてほしい逸品
Casa Infante
「カーサ・インファンテ」はナポリの人気ジェラート店のひとつ。市内だけで約10店舗もある一大勢力で、いずれも繁華街にあるので、旅行中誰もが一度はお店の前を通ることと思います。定番はジェラートですが、ケーキやチョコレートなどもあります。最も教会から近いお店は、なんと教会横の「Via Toredo(トレド通り)店」。甘党でない方も、世界観がかわいらしいお店ですので、外観だけでもチェックしてみてください。
サン・ニコラ・アッラ・カリタ教会 ワンポイント
「カリタとは」
教会の名前の中にある「カリタ(Carità)」という言葉。お店やブランド名などでなんとなく耳にしたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?カリタは「愛」や「慈善」などを表す言葉。カトリックの世界では、「カリタ」と「信仰」「希望」の3つを大切な美徳としており、英語の「ケア(Care)」や「チャリティー(Charity)」も「Carita」と同じルーツを持つ言葉です。
サン・ニコラ・アッラ・カリタ教会での注意点 3選
- 平日のミサは7時20分、10時、19時半(冬季は19時)からです。
- 休日のミサは10時、11時半、19時半、(冬季は19時)からです。
- 入場無料です。
教会はミサの始まる少し前に扉が開きます。(終了後少し経ってから見学するのがスマートですが)もし見学中、ミサをやっていたら、マナーを守って見学しましょう。館内は入場無料です。
まとめ
サン・ニコラ・アッラ・カリタ教会は、トレド通りの街並みに溶け込むようにして立っています。意識しないで歩いていると、うっかり見過ごしてしまうかも…。是非、見学にいらっしゃる際は、外観の様子を今一度確認してからお越しください。11月下旬から1月中旬頃まで設置されるプレゼーペは、毎年ナポリ人気トップ5に選ばれるほどの、教会きっての名物。クリスマスにナポリ旅行をされる方は、是非お楽しみください。
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