公園の中に潜む美しい世界。ローマ、ピエトロ・カノニカ博物館
ピエトロ・カノニカ博物館に行ってきました!
ローマのボルゲーゼ公園(Villa Borghese)の中にある「ピエトロ・カノニカ博物館(ピエトロ・カノニカ美術館)」。なんと無料で美しい美術品を鑑賞できる、素敵なスポットなんです。
ピエトロ・カノニカ博物館とは?絶対行くべき理由ベスト3
- 彫刻家ピエトロ・カノニカの作品を堪能できる点。
- ボルゲーゼ公園をセットで巡れる点。
- 無料で美術鑑賞が出来る点。
「ピエトロ・カノニカ博物館(Museo Pietro Canonica/ムゼオ・ピエトロ・カノニカ)」は、ローマ中心部にあるボルゲーゼ公園内につくられた博物館。ボルゲーゼ公園にある博物館といえば「ボルゲーゼ美術館」が有名ですが、こちらは完全予約制。それに比べて、ピエトロ・カノニカ博物館は観光客でごった返すことも少なく、いつでも気軽に何度でも立ち寄れる点が魅力です。
ピエトロ・カノニカ博物館 押さえておくべき魅力とは?
道しるべとなる巨大劇場
ピエトロ・カノニカ博物館はローマで4番目に大きいボルゲーゼ庭園の一角にあります。それゆえ、現地まで行くのもちょっとした冒険気分。すぐ近くにあるロンドンのグローブ座(現 シェイクスピアズ・グローブ)を真似てつくった「グローブ・シアター(Globe Theatre)」は道しるべとしてオススメ。季節の良い頃はショーが行われており、中から音楽や歌声が聞こえてくることもあります。
入口前のモニュメント
博物館はピエトロ・カノニカ広場(Pietro Canonica)に面しています。入口前にある銅像は、ピエトロ・カノニカから寄贈されたもの。奥にいる動物は、第一次世界大戦で大きな功績を残した名誉あるラバの像。手前は、後に追加された高山軍の像で、ともに戦争中、アルプスで雪や火と戦いながら必死にイタリアの勝利に向けて貢献したことを称え、この地に設置されました。
L’Abisso
入口を抜けると大きなフロアの真ん中に鎮座している男女の彫刻。「底よりもさらに深い場所」を意味する「アビッソ」と名付けられた彫刻は、1909年にピエトロ・カノニカによって制作されました。彼の代表作の1つで、現在イタリア銀行の本部として使用されている、コッホ宮(Palazzo Koch)のホールにも同じものが飾られています。
ピエトロ・カノニカの仕事部屋
博物館の2階はピエトロ・カノニカが暮らしていた当時の様子が綺麗に保存されています。こちらは「仕事部屋(Studio/ストゥーディオ)」。壁には彼の自画像やデッサンが飾られていて、テーブルには実際に使用していた作業道具がずらり。なんだか、今にでもピエトロ・カノニカが帰ってきそうな臨場感溢れるつくりが、わくわくさせられます。中央には彼の遺作もあるので、必見。
ピエトロ・カノニカの音楽部屋
彫刻家であったと同時に、オペラ作曲家でもあったピエトロ・カノニカ。館内には音楽室(Sala della musica)もあり、センスよくまとめられた優雅な世界を垣間見ることが出来ます。トリノで生まれ、そこで音楽を学んだピエトロ・カノニカ。家具や絵画はトリノ時代からの愛用品で、中央には19世紀のエラール社製のグランドピアノが置かれています。
ピエトロ・カノニカ博物館 近くまで行ったら是非食べてほしい逸品
Lombetto
「ロンベット(写真左)」は、豚ロースの生ハム。イタリアでも定番食材の豚ロースですが、北部、中部、南部によって食べ方がだいぶ異なります。ローマ(中部イタリア)では、塩漬けして生ハムとして頂くスタイルが定番。ピザやパニーニの具として使ったり、パスタなどに入れていただくこともあります(もちろんそのまま食べても絶品です)。クセがなく、食べやすいので、是非チェックしてみてください。
ピエトロ・カノニカ博物館 ワンポイントアドバイス
「イタリア国内外に作品が展示されているピエトロ・カノニカ」
ピエトロ・カノニカの作品はイタリア国内はもちろん、イギリス、ロシア、トルコ、はたまたアルゼンチンやコロンビアにも飾られています。彼の生まれ故郷であるトリノ(ピエモンテ州)にご旅行予定の方は、街一番の広場「カステッロ広場(Piazza Castello)」の前に美しい騎馬像があるのでお見逃しなく。誰もが記念写真を撮る超有名スポットです。
ピエトロ・カノニカ博物館での注意点 押さえておくべき事項3選
- 夏季(6月から9月)は13時から19時迄開いています。
- 冬季(10月から5月)は10時から16時迄開いています。
- 入口は閉館時刻30分前に閉まります。
月曜、元旦、メーデーとクリスマスは休館。また、12月24日と12月31日は10時から14時迄の開館となります。ボルゲーゼ公園はとにかく広大なので、博物館の住所や、近くにある目印を控えておくと安心です。
まとめ
なお、地下鉄を利用してご来館予定の方は「フラミニオ駅(Flaminio)」から徒歩約15分「バルベリーニ駅(Barberini)」から徒歩約20分となります。博物館は、一年を通じてごった返すことはほぼありませんが、閉館時刻が夏と冬で大きく異なるので、注意しながら時間に余裕をもって出かけるようにしましょう。何かと観光スポットの入場料がかさんでしまうローマ。旅行の記念に、気軽に美術鑑賞したい方は是非立ち寄ってみてください。
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