彫刻ファン必見!ヴェネツィア、国立考古学博物館
国立考古学博物館に行ってきました!
イタリアの主要都市には必ずと言っていいほどある考古学にまつわる博物館。ヴェネツィアの考古学博物館はなんと、あの世界的に有名なサン・マルコ広場の一角にあるのです。
国立考古学博物館とは?絶対行くべき理由ベスト3
- サン・マルコ広場と一緒に見学できる点。
- イタリアの持つ豊かな文明に触れられる点。
- ヴェネツィアの瀟洒な邸宅の中にお邪魔出来る点。
「国立考古学博物館(Museo Archeologico Nazionale di Venezia/ムゼオ・アルケオロージコ・ナツィオナーレ・ディ・ヴェネツィア)」はヴェネツィアに来た方の99.9パーセントが足を運ぶであろう世界的観光地、サン・マルコ広場を囲むお屋敷の一角にある博物館。主に紀元前5世紀から4世紀にかけての考古学にまつわるアイテムが展示されていて、特に彫刻関連のコレクションには、目を見張るものがあります。
国立考古学博物館 押さえておくべき魅力とは?
16世紀から存在する、歴史ある博物館
国立考古学博物館があるのは、かつてナポレオンが”世界一美しい広場”と称した、サン・マルコ広場を囲む建物の一角(正面左手)。ヴェネツィアを代表する貴族、グリマーニ家が16世紀に一族のコレクションを整理し、公開しはじめたのが博物館の成り立ちで、展示品はギリシャ時代や古代ローマ時代の彫刻、レリーフ、陶器、宝飾品など多岐にわたります。
Galata
展示フロアは全20室。その中で最も人気があるのが”Sala VIII(8番目の部屋)”です。特に中央に鎮座する3体のガラティア(現在のトルコのあたりにあったガラティア王国)の兵士にまつわる作品は有名。写真は「落下するガラティアの兵士(Galata in atto di cadere/ガラタ・イン・アット・ディ・カデーレ)」で、オリジナルは紀元前2世紀頃の作品をもとに2世紀頃に作成された、大変長い歴史を持つものです。
Leda e il cigno
こちらは、ガラティア人たちの横に佇む、高さ約75㎝の「レダと白鳥(レダ・エ・イル・チーニョ)」の彫刻。ギリシャ神話の有名なワンシーンを切り取ったもので、こちらも紀元前1世紀頃の作品をもとに2世紀頃に複製されました。全能の神ゼウスが白鳥に変身し、レダの元へ舞い降り誘惑する様がとってもリアル。ガラティア人の作品群に比べるととても小さな彫刻ですが、圧倒的な美のオーラを放っています。
Ara Grimani
こちらの官能的なレリーフは”Sala VI(6番目の部屋)”に展示されている「アラ・グリマーニ(グリマーニの祭壇)」と呼ばれているもの(実際に祭壇として使われていたかどうかについては、諸説あり)。紀元前1世紀頃の作品で、四角形をした大理石の四辺それぞれに、サテュロス(ギリシャ神話に登場する半人半獣)とマイナス(ギリシャ神話に登場する女性)にまつわるストーリーが、見事な浮き彫り彫刻で展開されています。
Afrodite Sosandra
こちらのコワモテな彫像は、美の女神アフロディーテです。紀元前5世紀頃につくられたオリジナルをもとに、2世紀頃複製されたもの。アフロディーテといえば”ヴィーナスの誕生(ボッティチェッリ)”の絵画で、貝の上に立つ官能的な姿が有名ですが、”ソランドラのアフロディーテ(アフロディーテ・ソランドラ)”は、頭にベールをかぶって威厳ある雰囲気が特徴です。
国立考古学博物館 是非食べてほしい逸品
Pasticceria Rizzardini
「パスティッチェリア・リッザルディーニ」は、ヴェネツィア本島の中心部にある”サン・ポーロ地区”の老舗のお菓子屋さん。なんと1742年創業!ヴェネツィアの中では最も古いお菓子屋さんのひとつで、鄙びた雰囲気の可愛らしいお店の中には、ヴェネツィアの郷土菓子がガラスケースにずらりと並んでいます。1個単位で購入可能。スコーンやマフィン類は、朝ごはん替わりにも最適です。
国立考古学博物館ワンポイントアドバイス
「博物館は4施設共通チケットのみ販売されています」
国立考古学博物館は、ドゥカーレ宮殿(Palazzo Ducale)コッレール博物館(Museo Correr)、国立マルチャーナ図書館(Biblioteca Marciana)との共通チケットでのみ入館することが出来ます。ドゥカーレ宮殿を除いて、建物は独立していない為、どれか一つを見学したい方も、他2施設を見る(通過する)必要アリ。時間管理にお気をつけください。
国立考古学博物館での注意点
- 毎日11時から17時迄開いています。
- 最終入場可能時刻は16時です。
- 1枚のチケットで、上述の3施設(但し図書館は広間のみ)にも入場可能。
感染症対策などの観点から、国立考古学博物館では、現在出入口の場所を制限したり、見て回る順番を厳しく定めている可能性があります。現地の案内板やパネルなどに従ってご見学ください。
まとめ
ちなみに国立考古学博物館は4施設合わせて「サン・マルコ広場博物館(Musei di Piazza San Marco/ムゼイ・ディ・ピアッツァ・サン・マルコ)」とも呼ばれているので、こちらも頭の片隅に入れておくと安心です。他都市の考古学博物館に比べて彫刻関係の展示が多いのがヴェネツィア国立考古学博物館の特徴。ミイラや標本などがニガテ…という方にも楽しんでいただける場所かと思いますので、是非行ってみてください!
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