太古のショッピングモールに唖然。ローマ、 トラヤヌスの市場
トラヤヌスの市場に行ってきました!
ローマにある古代遺跡の中でも特に見ごたえのある「トラヤヌスの市場」。中は「フォーリ・インペリアーリ博物館」という博物館になっていて、誰でも自由に見学することが出来ます。
トラヤヌスの市場とは?絶対行くべき理由ベスト3
- 古代ローマの日常生活を垣間見られる点。
- スケールが大きく、圧巻の見ごたえである点。
- 博物館が併設されていて、ローマについてさらに理解を深められる点。
「トラヤヌスの市場(Mercati di Traiano/メルカーティ・ディ・トライアーノ」は、ローマ中心部にある巨大遺跡。古代ローマの人々にとっての台所的存在で、建設後、多少の修復作業はあったものの、ほとんどがつくられた2世紀当初の姿をとどめている点も、興味深いです。今日も、いまだ発掘&修復作業中。作業が終わった所から順に「フォーリ・インペリアーリ博物館(Museo dei Fori Imperiali/ムゼオ・デイ・フォーリ・インペリアーリ)」として一般公開されています。
トラヤヌスの市場 押さえておくべき魅力とは?
古代ローマ時代の巨大建造物
トラヤヌスの市場が出来たのは2世紀頃。ローマにある7つの丘のひとつ、クイリナーレの丘を切り開くという一大工事の末、トラヤヌスのフォルム(公共広場)の一施設として、完成しました。工事を担当したのは、ダマスカスのアポロドーロス(Apollodoro di damasco)。「トラヤヌス」の名前は、建設を指示した時のローマ皇帝トラヤヌスから来ています。
半円形の巨大な市場
トラヤヌスの市場が出来た2世紀頃のローマの人口はなんと100万人を超えていた(日本の仙台市くらい)といわれています。彼らの胃袋を満たすため、当時トラヤヌスの市場ではありとあらゆるものが売られていました。半円形になっている部分はいわゆる「市場」にあたる部分。上階は香辛料やワイン、オリーブオイルなどを売るスペース。より涼しい下階では野菜や果物、花などが売られていました。
市場で使用されていたアイテムの遺跡
トラヤヌスの市場は現在修復が完了したところを中心に「フォーリ・インペリアーリ博物館」として一般公開されています。中には遺跡から発掘された品々の展示も。こちらは市場で売るワインやオリーブオイルなどを輸送、貯蔵しておくための「アンフォラ(Anfora)」という壺。館内には、19世紀以降に発見された250を超えるアンフォラが展示されており、内容や所有者を区別するために、それぞれが違ったフォルムをしている点が印象的です。
芸術関連の古代遺跡
博物館では市場関連アイテム以外の出土品も多数展示されています。写真はローマ皇帝の頭像などが展示されているエリア。ひと際大きくて、ぎょろっとした目がが特徴的なローマ皇帝コンスタンティヌス1世の頭像などは、ローマ市内の他の場所(カピトリーノ美術館等)でもよく見かけるモチーフなので、どれだかわかりやすいかもしれません。感覚的に楽しめるジオラマなども必見。
遺跡から見るローマ市内の様子
トラヤヌスの市場は上階から外に出て、素晴らしい眺望を楽しむこともできます。手前に広がる2世紀の建物。遠くには紀元前につくられたフォロ・ロマーノや、20世紀に完成したヴィットーリオ・エマヌエーレ2世記念堂を望むことも出来、1つの写真の中に2000年以上の時代がぎゅっと濃縮されたローマでしか撮れないとっておきの一枚を撮影することが出来ます。
トラヤヌスの記念柱 近くまで行ったら是非食べてほしい逸品
Torta di mele
「トルタ・ディ・メーレ」はリンゴのケーキのこと。リンゴの乗せ方にお国柄が垣間見られる一品で、イタリア版はパウンドケーキ生地の中にスライスしたリンゴを混ぜ込み、上にもリンゴのスライスを花びらのように乗せて焼きます。イタリアで「リンゴのケーキ」を注文して、アップルパイやタルトタタンのようなものが出てくるケースは極めて稀。是非、ローマにて、イタリア版のリンゴのケーキを味わってみてください。
トラヤヌスの市場 ワンポイントアドバイス
「フォーリ・インペリアーリとは」
博物館の名前にもなっている「フォーリ・インペリアーリ」とは「皇帝たちのフォルム(公共広場)」という意味のイタリア語。人口増などで、元々あった「フォロ・ロマーノ」が手狭になったため、新しく出来た広場の総称で、ローマ皇帝カエサル、アウグストゥス、ウェスパシアヌス、ネルウァ、トラヤヌスの作ったフォルムがこれに該当します。
トラヤヌスの市場観光での注意点 押さえておくべき事項3選
- 毎日9時半から19時半迄開いています。
- 入場料は15ユーロです。
- チケット売り場は閉館1時間前に閉まります。
12月24日と12月31日は9時半から14時迄。また、元旦とメーデー、クリスマスはお休みとなります。常設展示の他特別展が開催されていることも。内容が気になる方はご旅行前にHPをご確認ください。
まとめ
なお、トラヤヌスの市場の入り口は「11月4日通り(Via IV Novembre/ヴィア・クアットロ・ノヴェンブレ)」にあります。少々わかりにくいので、個人で向かう方はご注意ください。周辺は遺跡がごろごろしていますが、それぞれ入場ゲートや入場券が別のことが多いです。煩わしい方は、便利な割引チケット(ローマ・パス)などを買って巡るのも手。素敵な古代ローマ時代へのタイムスリップをお楽しみください。
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