アグネスに捧ぐ。ローマ、サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会
サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会に行ってきました!
「サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会(サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ聖堂)」は、かつてのローマの外(フォーリ)にあった教会。…といっても、現在では電車で簡単にアクセスできますので、その見どころをご紹介します♪
サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会とは?絶対行くべき理由
- 聖アグネスについての理解を深められる点
- ビザンティン美術を堪能できる点。
- 広大な敷地を誇る複合施設である点。
「サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会(Basilica di Sant’Agnese fuori le mura/バジリカ・ディ・サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ)」は、聖アグネスに捧げられた歴史ある教会。サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会以外に「コスタンツァ聖堂(Basilica costantiniana,旧教会)」「サンタ・コスタンツァ霊廟(Mausoleo di Santa Costanza)」から成る複合施設で、いずれも無料で見学可能です。
サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会 魅力とは?
いたってシンプル?!な外観
ゴージャスな名前とは裏腹⁉サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会の外観は、驚くほどシンプルです。じっくり見ると3層に分かれており、上部はレンガ、下は石膏で覆われているのが特徴。一番新しい下段は、中央左右の出入り口とともに、17世紀にアレッサンドロ・オッタヴィアーノ・デ・メディチ(Alessandro Ottaviano de’ Medici)によって整えられました。
絢爛豪華な館内
サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会は、中に一歩足を踏み入れると絢爛豪華な世界が出迎えてくれます。元々は、聖アグネス(サンタニェーゼ)のために341年に建てられた教会が起源。ローマ皇帝コンスタンティヌス1世の娘、コンスタンティーナ(コスタンツァ)によって建設されたのですが、その後7世紀前半にローマ教皇ホノリウス1世によって聖アグネスのお墓の上に再建されました。
旧教会に当たるコスタンツァ聖堂
コンスタンティーナが建てた元々の教会、いわゆるコスタンツァ聖堂(バジリカ・コスタンティニアーナ)も、遺跡として今でも一部健在しています。場所はサンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会の北西側。パッと見、当時の姿形を想像することは出来ませんが、スケールの大きさだけは痛感出来る巨大な遺跡で、かつてはすぐお隣に控えるサンタ・コスタンツァ霊廟と繋がっていました。
館内上部に広がる通路
メインフロアは天井が高く、立派な円柱が何本も連なっています。よく見ると2階建てになっているのは、昔、2階が女性用の通路として使われていた為。マトロネオ(Matroneo)と呼ばれる場所で、ビザンティン様式(現在のトルコの辺りで生まれたスタイル)の教会で多くみられるスタイルです。その上に広がる木製の格天井も必見。聖アグネスの姿も確認することが出来ます。
祭壇上のモザイク画
マトロネオと並んで、ビザンティン様式のエッセンスを存分に感じられる箇所が、中央祭壇上部にあしらわれたモザイク画です。中央にいるのが聖アグネスで、足元にある赤色は…火!これは彼女が最期、火刑にされたことに由来するもので、聖人を表す顔まわりの丸い輪や、金色がふんだんに用いられたビザンティン皇族風の衣装と合わせて見逃がせません。
サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会 是非食べてほしい逸品
Insalata di melone
「インサラータ・ディ・メローネ」は”メロンのサラダ”という意味のイタリア語。イタリアのメロン(メローネ)は、オレンジのものが多め。加え、日本のメロンと比べて甘みが少なく、歯ごたえがあるので、デザート以外のシーンで登場することが多いです。日本でも定番の「生ハムメロン」もよく見かけますが、フレッシュチーズと合わせた料理も定番。見かけたらチャレンジしてみてください。
サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会ワンポイントアドバイス
「セットでチェック!サンタニェーゼ・イン・アゴーネ教会」
聖アグネスの遺骸は二か所に安置されており、ひとつはサンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会。もう一つはローマ中心部のナヴォーナ広場にある「サンタニェーゼ・イン・アゴーネ教会」です。アゴーネ教会の方には聖アグネスの頭蓋骨の遺骸が安置されています。アクセスしやすい場所にあるので、ナヴォーナ広場にお越しの際は、立ち寄ってみてください。
サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会での注意点
- 毎日9時から19時迄開いています。
- 最寄り駅はSant’Agnese – Annibalianoです。
- 入場無料です。
最寄り駅は「サンタニェーゼ・アニバリアーノ駅」。ここから徒歩約5分でアクセスできます。入口は敷地内数か所にありますが、帰りのことも考え、行きに入った場所を覚えておくと安心です。
まとめ
ちなみにサンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会への主な出入り口は「Via Nomentana 349」と「Via di S. Agnese 3」の2つ。サンタニェーゼ通り(Via di S. Agnese)沿いの出入り口の方が教会にスグにアクセスできますが、ノメンターナ通り(Via Nomentana)沿いの出入り口の方が荘厳で、見ごたえがあります。前後のご旅程や体力などと相談しながら選び分けてみてください。
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