地下遺跡巡りが気軽に楽しめる!ローマ、クリプタ・バルビ
クリプタ・バルビに行ってきました!
「クリプタ・バルビ」はローマ市内4カ所に点在する「ローマ国立博物館」の1つ。主に同名の地下遺跡(バルビの地下遺跡)や、その周辺から出土した宝物を中心に鑑賞することが出来ます。
クリプタ・バルビとは?絶対行くべき理由ベスト3
- 紀元前の遺跡を目の前で楽しめる点。
- 古代から現代に至るまでの、一つの街並みの変遷を体感できる点。
- 古代ローマ人たちの技術力の高さを肌で感じることができる点。
「クリプタ・バルビ(Crypta Balbi)」は、ローマ国立博物館(Museo Nazionale Romano/ムゼオ・ナツィオナーレ・ロマーノ)を構成する4施設のうちの1つ。現在博物館の建っている場所にから発掘された「バルビの地下遺跡」や、周辺からの出土品が中心に展示されています。一般的な博物館のイメージに比べると、遺跡巡りをする感覚に近いかも…。普通の博物館とは、一線を画すユニークな姿をお見逃しなく!
クリプタ・バルビ押さえておくべき魅力とは?
古代遺跡の上につくられた博物館
博物館があるのは「ボッテーゲ・オスクレ通り(Via delle Botteghe Oscure)」。道路標識(写真)に刻まれている文字より、ボッテーゲ・オスクレ通りは、その昔、劇場(TEATRO)とバルビの地下遺跡(CRYPTA DI BALBO)に面していたことがわかります。劇場やバルビの地下遺跡は長い時を経てローマの地下深くに埋もれてしまっていましたが、博物館の中に入ると専用ゾーンから、それらを間近に見ることができます!
間近で楽しめる古代遺跡たち
博物館の中に入ると、長い月日を経て、ローマの地下深くに埋もれてしまっていた重要な紀元前の遺跡の数々を、間近に見ることが出来ます(要予約,詳細は後ほど)。主に「バルボ劇場(Teatro di Balbo/テアトロ・ディ・バルボ)」という、紀元前13年に整えられた劇場を囲む柱廊(廊下)や、そのお隣にあったバルビの地下遺跡の上あたりに、建設された博物館。館内ではガラスの通路越しにそれらを楽しむことができます。
イタリアらしい、センス抜群の展示風景
こちらはバルボ劇場の周りを囲んでいた柱廊(廊下)の遺跡をつなぎ合わせて復元したもの(ちなみに”バルボ”の名は当時、劇場の建設を指示した、初代ローマ皇帝アウグストゥスの親友、ルキウス・コルネリウス・バルブスに由来します)。劇場の直径は約95メートル(収容人数は約7700人)。柱の一部を見ただけで、スケールの大きさに、往時の様子がしのばれます。
遺跡に描かれたチャーミングな風景
紀元前には大きな劇場などが建っていた博物館周辺ですが、中世になると廃墟と化し、新しく「サンタ・マリア・ドミネ・ローゼ教会(Chiesa di Santa Maria Domine Rose)」等が建てられました。館内では教会時代の遺跡や出土品(写真)も見学可能。現在博物館の南側にあるサンタ・カテリーナ・デイ・フナーリ教会(Chiesa di Santa Caterina dei Funari)からの出土品なども同時に見ることが出来ます。
地層のように重なり合う遺跡群
こちらは現在のボッテーゲ・オスクレ通り周辺の様子を図で表したものです(左手、奥の白の建物が博物館の入口)。現代と違って、建物を建てる時に必要になる材料(コンクリートやレンガなど)を捻出するのがとても大変だった時代。新しい建物を建てる時は、昔の建物の材料を使用してつくる等の工夫がなされていた為、地面を掘り下げていくと、前の時代の建物の足跡を辿ることが出来ることが、図から読み取れます。
クリプタ・バルビ 近くまで行ったら是非食べてほしい逸品
Torta di ricotta e visciole
「トルタ・ディ・リコッタ・エ・ヴィショレ」は、リコッタチーズとサワーチェリー(ヴィショレ)が入ったケーキ(トルタ)。クリプタ・バルビ周辺に広がるゲットー地区 (旧ユダヤ人街)でよく見られる独特のデザートで、クリプタ・バルビ周辺にあるお菓子屋さんやパンやさんで買うことが出来ます。イタリア料理ではありませんが、この地域ならではのお料理なので、是非チェックしてみてください。
クリプタ・バルビ ワンポイントアドバイス
「博物館の北側にあるもの」
本文中で博物館の南側にあるサンタ・カテリーナ・デイ・フナーリ教会についてご紹介しましたが、北側には「ポルティクス・ミヌチア(Porticus Minucia/ミヌチアの柱廊)」という別の観光スポットがあります。一部はボッテーゲ・オスクレ通りに面しているので、館内で地下遺跡や出土品を見学可能。こちらもどうぞお見逃しなく。
クリプタ・バルビでの注意点
- 入場料は10ユーロです。
- 火曜から金曜は14時から19時45分、土日は10時半から19時45分迄開いています。
- 一部エリアは自由見学不可です。
毎週月曜日と、元旦、クリスマスはお休み。営業時間については今後変更になる(拡大される)可能性があるので、ご旅行予定の際は、HPや現地ホテル、観光案内所などで最新情報をご確認の上、お出かけください。
まとめ
なお、博物館の地下に広がる遺跡群は、自由に見て回ることが出来ません(係の方の同行が必須で、ツアー形式での見学となります)。所要時間は約30分。1時間に1回程度出発し、費用は無料(但しイタリア語のみでの案内)ですので、参加したい方は入館後、チケット売り場にて予約を取っておきましょう!考古学に興味がある方には大興奮間違いなしのスポット。是非チェックしてみてください!
この記事へのコメントはありません。