異国情緒アリ！ローマ、サンタントニオ・デイ・ポルトゲージ教会

サンタントニオ・デイ・ポルトゲージ教会に行ってきました！

ローマのナヴォーナ広場から歩いて5分ほどのところにある「サンタントニオ・デイ・ポルトゲージ教会」。ユニークな文化を持つ教会の歴史や見どころを厳選してご紹介します。

サンタントニオ・デイ・ポルトゲージ教会とは？絶対行くべき理由

「サンタントニオ・デイ・ポルトゲージ教会（Chiesa di Sant’Antonio dei Portoghesi/キエーザ・ディ・サンタントニオ・デイ・ポルトゲージ）」は、ローマの中心部、ナヴォーナ広場周辺にある教会です。長きにわたり、ローマに住むポルトガル人たちの国立教会として機能しており、外観、館内ともに一般的なイタリアの教会とはやや趣の異なる風景に出会えます。

サンタントニオ・デイ・ポルトゲージ教会 押さえておくべき魅力とは？

教会のあるカンポ・マルツィオ地区

カンポ・マルツィオ地区にあることから「サンタントニオ・イン・カンポ・マルツィオ教会（Chiesa di Sant’Antonio in Campo Marzio）」とも呼ばれているサンタントニオ・デイ・ポルトゲージ教会。ここは古代ローマ時代「カンプス・マルティウス」と呼ばれるローマの中心地だった場所で、その規模は現在の皇居ほどあったと言われています。当時の風景に思いを馳せながら目的地を目指しましょう！

デコラティブな外観

装飾が目を引く外観は、マルティーノ・ロンギ・イル・ジョヴァネ（Martino Longhi il Giovane）によって1638年につくられたもの。特筆すべきは上部にあしらわれた紋章で、ポルトガル王国（現 ポルトガル共和国）のものが設置されています。教会の名前にも含まれている”ポルトガル”という言葉。これは元々教会がポルトガルからやってきた巡礼者たちを受け入れていたことに由来します。

存在感を放つ、クーポラ

こちらは教会の内外で存在感を放つクーポラ（丸屋根）。カルロ・ライナルディ（Carlo Rainaldi）が1674年から1676年にかけて作ったもので、その後約200年の時を経て、1873年にフランチェスコ・ヴェスピニャーニ（Francesco Vespignani）が内部の装飾を手掛けました。この先にあるアプス（中央祭壇上の半月状の場所）の装飾（クリストフォロ・ショアー作）も必見。

教会のハイライト、中央祭壇

中央祭壇には美しい3枚の絵が飾られています。中央の祭壇画はジャチント・カランドゥルッチ（Giacinto Calandrucci）の1642年の作品。聖母マリアが教会のシンボルであり、ポルトガルの守護聖人でもあるパドヴァの聖アントニオ（Sant’Antonio di Padova/サンタントニオ・ディ・パドヴァ）にイエスさまを手渡す印象的なシーンが描かれています。

中央左右を彩る芸術作品たち

最後は中央祭壇周辺の様子をご紹介！こちらは向かって右手の礼拝堂の中にある、ポルトガル人のアレッサンドロ・デ・ソウザ・ホルステイン（Alessandro de Souza Holstein）伯爵の霊廟です。手掛けたのは、イタリアを代表する彫刻家、アントニオ・カノーヴァ（Antonio Canova）。悲しみに暮れる女性の姿がなんとも印象的です。

サンタントニオ・デイ・ポルトゲージ教会 是非食べてほしい逸品

Salvatore Di Matteo Le Gourmet

「サルヴァトーレ・ディ・マッテオ・レ・グルメ」は教会から10分ほど歩いた所にあるレストラン。ナポリの人気ピザやさん「ディ・マッテオ」の系列店で、ローマにいながらにして美味しいナポリピザを食べることが出来ます。旅行時、ナポリに行くチャンスのない方にはうってつけ！個人的にはデザートも種類豊富で美味しいので、是非チャレンジしてほしいです。

サンタントニオ・デイ・ポルトゲージ教会ワンポイントアドバイス

「向かい側にある”猿の塔”」
教会のすぐ向かいには”猿の塔（Torre della Scimmia/トッレ・デッラ・シンミア）”と呼ばれるユニークな名前の塔があります（塔の様子については、本文一番上の写真をご参照下さい）。その名の通り猿がいたことに由来するもの。当時、塔、および隣接するお屋敷のオーナーであったフランジパーネ家（Famiglia Frangipane）が猿を飼っていたことからその名がつきました。

サンタントニオ・デイ・ポルトゲージ教会での注意点

サンタントニオ・デイ・ポルトゲージ教会は、日中長いお昼休みがありますので、ご注意ください。また別名（Chiesa di Sant’Antonio in Campo Marzio/サンタントニオ・イン・カンポ・マルツィオ）もどこかに控えておくと◎

まとめ

サンタントニオ・デイ・ポルトゲージ教会は、現地のガイドブックでもなかなか紹介されることのない穴場の教会。ですが、特に内部の華やかさ、美しさは、目を見張るものがあります。あちこちで飛び交うポルトガル語やポルトガル語の表記も異国情緒があってオツなもの。ローマ中心部の、わかりやすい場所にありますので、もしチャンスがあれば立ち寄ってみてください。