ラプンツェルの塔みたい！ジェノヴァ、スピアナータ・カステレット

2021.06.03リグーリア州

スピアナータ・カステッレットに行ってきました！

ジェノヴァの山の手にあるキノコのような形をした不思議な塔「スピアナータ・カステッレット」。その正体は一体何なのか!?ノーブルな場所に建つ美しい塔の秘密に迫ります。

スピアナータ・カステッレットとは？

おすすめのポイント

ジェノヴァの絶景を独り占め出来る点。
20世紀初期のモダンレトロな世界を楽しめる点。
道中の景色、乗り物もユニークで楽しめる点。

「スピアナータ・カステッレット（Spianata Castelletto）」は、ジェノヴァの山の手、カステレット地区にある不思議な塔。「カステレット地区の平地」という意味のイタリア語に由来する建物の中は、美しいステンドグラスで飾られており、屋外から望む絶景とはまた違った、ユニークな景色が楽しめる点がポイントです。

スピアナータ・カステッレット魅力とは？

Ascensore di Castelletto

スピアナータ・カステッレットの正体はエレベーター！中には「カステレットのエレベーター（アッシェンソーレ・ディ・カステレット）」が設置されており、このエレベーターの終着点が展望スペースになっております。街の人も日常的に利用するものなので、バスなどと同じ乗車券（1.2ユーロ）で利用可能。早朝から深夜まで運行しているときたら、これは乗るっきゃありません。

ポルテッロ広場

エレベーターの乗り場があるポルテッロ広場（Piazza del Portello）も、時間があれば少し散策してみてください。広場自体は憩いの場…というより、大きな交差点のような場所なのですが、目線を上に向けると、ジュゼッペ・ガリバルディのガレリア（Galleria Giuseppe Garibaldi）、その上にはロメッリーノ宮の塔（Torre di palazzo Lomellino）など、珍しい光景が広がっています。

駅から始まる感動体験

エレベーターがつくられたのは1906年のこと。当時木製だったエレベーターは近代化の中で一度、普通のエレベーターへとモデルチェンジしてしまったのですが、近年、街の人たちの声を受けて、再び木製のレトロな姿へと生まれ変わりました。詩人ジョルジョ・カプローニ（Giorgio Caproni）が、その美しさや乗った時の驚き、新鮮さを歌に読んだほど。是非、麓から始まる感動体験を満喫してください。

Salita alla Spianata di Castelletto

カステレットのエレベーターはジェノヴァならではの体験が出来る一方で、80メートルの高低差を一気にあがってしまうので、道中景色を楽しめないのが玉にキズ。「途中の景色も楽しみたい！」という方は、少し大変ですが、白の宮殿横からはじまるスピアナタ・ディ・カステッレットの階段（サリタ・アッラ・スピアナータ・ディ・カステッレット）がおすすめで、約10分ほどでスピアナータ・カステッレットまで行くことが出来ます。

頂上に広がる展望台

エレベーターの終着点である、スピアナータ・カステッレット。乗り場駅やエレベーター同様、中はとてもレトロで可愛らしいことで知られています。チャームポイントは窓を飾るステンドグラス。鮮やかなガラス越しに見るジェノヴァの風景は、外から見る世界とは、またひと味もふた味も違う良さがあります。外に広がる展望台とセットでお楽しみください。

スピアナータ・カステッレット是非食べてほしい逸品

Zena

「ゼナ」はお酒を浸したスポンジ生地にクリームを乗せて何層かに積み重ねたケーキ。「サクリパンティーナ（Sacripantina）」というのが、正式名称なのですが、ジェノヴァの方言で「ジェノヴァ」を意味する「ゼナ」の愛称でも親しまれています。ホールケーキタイプは生地の上に「Zena」とデコレーションされているので、カフェやレストラン、お菓子屋さんでもすぐに見つけられるハズ！是非チェックしてみて下さい。

スピアナータ・カステッレットワンポイント

「ユニークな交通手段」

日本の三陸海岸のように、海と山がすぐ隣同士の複雑な地形をしたジェノヴァ。平地が少ないこの土地では、急斜面をのぼるための交通手段が数多く開発されてきました。代表的ものが、ケーブルカー（Funicolare/フニコラーレ）。また、今回ご紹介したエレベーターも色々な種類のものがありますので、乗り物好きな方はぜひ全制覇してみてください。

スピアナータ・カステッレットでの注意点

スピアナータ・カステレットでの注意点

エレベーターは予約不要です。
一回1.2ユーロです。
なるべく明るいうちに観光を済ませましょう。

エレベーターの駅は「Ascensore Castelletto Levante – Portello」です。ポルテッロ広場から看板が見えるので、そこから上へあがりましょう。

まとめ

スピアナータ・カステレットは100年を超える長い歴史を持つ場所。しかしながら、今見ても全く古さを感じせません。日本では「カステレット展望台」などという名前で、紹介されることもあります。周辺含め山の手ならではの、優雅な癒やしの風景が広がっていますので、是非ツアー行程に組み込まれていなければ、個人で足を運ぶ計画を立ててみてください。