ギリシャを感じる。ヴェネツィア聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂

ギリシャを感じる。ヴェネツィア聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂|イタリア観光ガイド

聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂に行ってきました!

ヴェネツィアの観光の中心部、サン・マルコ広場から600メートルほど東に進んだ所にある「聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂」。ギリシャ(グレーチ)にゆかりのある大聖堂の見どころをご紹介します。

聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. ギリシャにまつわるユニークな教会である点。
  2. サン・マルコ広場から徒歩で行けるアクセス抜群の観光スポットである点。
  3. 小運河ののどかな景色を一緒に楽しめる点。

「聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂(Chiesa di San Giorgio dei Greci/キエーザ・ディ・サン・ジョルジオ・デイ・グレーチ)」は、ヴェネツィア最大の観光スポット、サン・マルコ広場から歩いて10分弱のところにある教会。目の前には小運河が流れていて、のどかな雰囲気満点。”イタリアにあるギリシャゆかりの教会”というユニークな場所でもあります。

聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂 押さえておくべき魅力とは?

小運河沿いののどかな景色

グレーチ小運河(Rio dei Greci)のほとりに立つ「聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂」。ファサード(正面口)はご覧のように運河に面しているため、多くの観光客は近くの橋を渡って一度、大聖堂の裏手にまわり、そこからファサードを目指すことになります。大聖堂の奥には鐘楼、手前にはサン・ニコロ・デイ・グレーチ信徒会(Scuola di San Nicolò dei Greci,現在は博物館)も設けられています。

運河の光を受けて輝く外観

ヴェネツィアにいたギリシャ人たちの為に建設された聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂。現在私たちが見ることの出来る建物は、1536年に建築家サンテ・ロンバルド(Sante Lombardo)の手によって建設がスタート。”マニエリスム(後期ルネサンス)”という建築様式で工事が進められ、1571年にドーム屋根の完成を以て外観が整いました。

ちょこっと傾いてる⁉危うげな鐘楼

聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂は、鐘楼(Campanile/カンパニーレ)もちょっとした名物。というのも、ご覧の通り「傾いた」鐘楼だからです。1587年1603年にかけてベルナルド・オンガリン(Bernardo Ongarin)の手によって制作された鐘楼。建設途中で地盤沈下が発生し、完成した時にはすでに傾いてしまっていたそうです。

絢爛豪華な中央祭壇①

館内に入ると煌びやかな中央祭壇に目が釘付けになります。銀箔で覆われた十字架の周りを囲むアーチ状の装飾(イコノスタシス,後ほど詳しくご紹介します)やその奥のドーム部分にあしらわれているモザイク画たちは17世紀初めごろに制作されたもの。ふもとには旧約聖書に登場するメルキゼデクとアブラハムをあしらった門(ベッラ・ポルタ/美しい門)が設けられています。

絢爛豪華な中央祭壇②

イコノスタシスや、祭壇の上の小さなくぼみ(後陣)にあしらわれたギリシャの聖人たちを描いたフレスコ画は、クレタ島出身(ギリシャ)の、ミハイル・ダマスケノス(Michele Damasceno)によるもの。当時クレタ島はヴェネツィアの重要な植民地のひとつ。腕を買われたミハイル・ダマスケノスはイタリアへ呼ばれ、1574年から1582年にかけて、聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂の館内装飾の多くを手掛けました。

聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂 是非食べてほしい逸品

Blu 61

「ブル・セッサントゥーノ」は、ヴェネツィアのあるヴェネト州伝統のチーズ。アントニオ・カルペネード(Antonio Carpenedo)氏が、奥様であるジュゼッピーナさんと結婚した年(1961年)を添えて結婚50周年の記念の年に考案したなんともロマンチックなチーズです。鮮やかな赤色はラボーゾ・パッシートというワインに漬け込んでつくるため。上にもドライフルーツのベリーが散りばめられていて、見た目も味もとっても華やかな一品です。

聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂 ワンポイントアドバイス

「イコノスタシスとは」
「イコノスタシス(伊:Iconostasi/イコノスタシ)」は、ギリシャの教会(正教会と東方諸教会の聖堂)でよくみられるイコン(聖画像)がたくさん描かれた壁のコト。聖職者と参拝者との場を隔てる仕切りのような役割を担っており、奥側(聖職者のみ立ち入れる場所)には教会にとっての重要な宝物などが置かれています。

聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂での注意点

聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂での注意点
  1. 月曜から土曜は9時から12時半、14時半から16時半迄開いています。
  2. 火曜はお休みです。
  3. 日曜は9時から13時のみ開いています。

ミサの最中は見学不可。入場料は無料です。入口の場所がわかりにくい点(教会の背中側をはしるCalle dei Greci,グレーチ通りから入っていくスタイルである点)、ご注意ください。

まとめ

聖ジョルジオ・デイ・グレーチ大聖堂はナポリにあるサンティ・ピエトロ・エ・パオロ・デイ・グレーチ教会(Chiesa dei Santi Pietro e Paolo dei Greci)と並ぶ、イタリアにおけるギリシャにまつわる重要な教会です。かつてのヴェネツィアとギリシャとの関係性についても知ることが出来る場所。徒歩でも観光しやすいエリアにありますので、是非訪ねてみてください!

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