ここはまるで美術館!ヴェネツィア、カルミニ大信徒会

ここはまるで美術館!ヴェネツィア、カルミニ大信徒会|イタリア観光ガイド

カルミニ大信徒会に行ってきました!

ヴェネツィア本島にあるドルソドゥーロ地区。ここに立つサンタ・マリア・デイ・カルミニ教会の付属施設「カルミニ大信徒会(カルミニ同信会館)」は、美しい絵画の世界が楽しめる人気スポット!見どころをご紹介します。

カルミニ大信徒会とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. 教会と大信徒会をセットで見学できる点。
  2. ヴェネツィア独特の「大信徒会」という文化に触れることが出来る点。
  3. 美術館顔負けの名画がラインナップされている点。

「カルミニ大信徒会(Scuola Grande dei Carmin/スクオーラ・グランデ・デイ・カルミニ)」はヴェネツィアの陸の玄関口、ヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅から約1キロのところにある建物。「大信徒会」というヴェネツィアならではの組織のための集会所で、館内ではヴェネツィアやカルメル会(カトリックの修道会の1つ)の栄華にたっぷりと触れることが出来ます。

カルミニ大信徒会 押さえておくべき魅力とは?

ローカルな地区にたつ「外観」

カルミニ大信徒会は平たく言うと、カルメル会の組合協会(や、その集会所)のコト。同じくカルメル会の所有する、サンタ・マリア・デイ・カルミニ教会は、通りをはさんですぐお隣に立っています。カルミニ大信徒会への入り口は、教会に面していない方(Calle de la Scuola側)にあるので入館時、ご注意を。丸みを帯びた教会とは対照的な、美しい柱と彫刻の織り成す四角形の佇まいが印象的です。

礼拝堂のカルミネの聖母

集会場とはいえど、館内にはもちろん、立派な礼拝堂があります。礼拝堂はカルメル会のシンボルである「カルミネの聖母」にささげられたもの。祭壇に飾られたカルミネの聖母の絵は、ヴェネツィアで活躍した、ジュゼッペ・ディアマンティーニ(Giuseppe Diamantini)の弟子、サント・ピアッティ(Santo Piatti)の代表作のひとつとして知られています。

優雅な大階段

礼拝堂を見学後、上階へ行くための階段も絢爛豪華なことで有名です。階ごとに作者が異なるため、少しずつ趣が異なる点が魅力。特に上に行くほどどんどん装飾は洗練されたものになっていきます。写真は一番上の階へと続く階段。天井のメダリオン(丸)の中には、カルミネの聖母の祭壇画の作者、サント・ピアッティが描いたカトリックの美徳の教えにまつわる3枚のフレスコ画が並んでいます。

大広間を彩る、ティエポロの名画

こちらは、先ほどご紹介した階段を上がった先に広がる「メインフロア(Sala capitolare)」。本会議や選挙などを行う最も重要な場所であるがゆえに、贅の限りが尽くされています。最も有名なのが、天井に広がる18世紀を代表する巨匠ジャンバッティスタ・ティエポロ(Giambattista Tiepolo)が手掛けたフレスコ画。これを見るためだけに、わざわざ7ユーロ払ってここへ立ち寄る人も少なくありません。

各部屋に連なる名画たち

館内は美術館ではないため、絵の一つ一つに案内プレートはありません。それゆえ、どうしても多くの人が足を止める、ティエポロの作品ばかりに目が行ってしまうのですが、他にも貴重な絵画がたくさん飾られています。こちらはメインフロアの側面に描かれたグレゴリオ・ラッザリーニ(Gregorio Lazzarini)の作品。この隣の部屋にもパドヴァーニ等ヴェネツィアで活躍した画家たちの名画が並びます。

カルミニ大信徒会 是非食べてほしい逸品

Cestini

イタリア語で「かご」の意味を持つ「チェスティーニ」。小さめのタルトのことを指し、お食事の際のフィンガーフードとしても、デザートとしてもよく登場する定番メニューです。ヴェネツィア以外の都市でも食べることが出来ますが、ヴェネツィア版はイカ墨やタコなどの魚介が乗っていることが多いので、見た目も華やか!ワインとの相性も抜群なので、ぜひ旅の思い出に召し上がってみてください。

カルミニ大信徒会ワンポイントアドバイス

「大信徒会(Scuola Grande)」
ヴェネツィア特有の宗教組合である「信徒会(同信会)」。簡単に言うと、皆で集まって祈りをささげたり、慈善事業を行ったり、お互い助け合ったりするサークルのような組織ですが、それの大規模バージョンが「大信徒会(大同信会)」です。カルミニ大信徒会以外にも、ヴェネツィア本島にはサン・ロッコ大信徒会、聖マルコ同信会館など有名なものがいくつかあります。興味のある方は是非足を運んでみてください。

カルミニ大信徒会観光での注意点

カルミニ大信徒会での注意点
  1. 入場料(7ユーロ)が、かかります。
  2. サンタ・マリア・デイ・カルミニ教会とは別の建屋になります。
  3. 土日の11時から17時迄開いています。

カルミニ大信徒会は、入場料が中途半端(7ユーロ)なので、事前にコインや紙幣を調整しておきましょう。現在は土日のみの開館ですが、もともと毎日開館していた為、今後変更となる可能性は大いにあります。

まとめ

なお、サンタ・マリア・デイ・カルミニ教会への入場料は5ユーロ。開館時間は夏季(4月から10月)は、11時から17時迄、冬季(11月から3月)は、11時から16時迄となっています。2つ合わせて訪れるとちょっとお高くなってしまいますが、どちらも美術館顔負けの名画がそろい踏みですので、行って損はありません。特にヴェネツィア派の芸術家に興味がある方は是非足を運んでみてください。

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