ナポリでルネッサーンス!サンタンナ・デイ・ロンバルディ教会
サンタンナ・デイ・ロンバルディ教会に行ってきました!
ナポリ中心部にある「サンタンナ・デイ・ロンバルディ教会」。南イタリアにいながらにして、北イタリアのフィレンツェで花開いたルネサンス文化のエッセンスをたっぷりと感じることの出来る、不思議な場所なんです。
サンタンナ・デイ・ロンバルディ教会とは?絶対行くべき理由
- 市街地にある好アクセスの教会である点。
- ルネサンス文化の息吹を感じることが出来る点。
- 武骨な外観と華やかな館内とのギャップを楽しめる点。
「サンタンナ・デイ・ロンバルディ教会(Chiesa di Sant’Anna dei Lombardi/キエーザ・ディ・サンタンナ・デイ・ロンバルディ)」は、モンテオリヴェート広場(Piazza Monteoliveto)広場に立つ15世紀前半に建てられた教会。美しい広場とは対照的に、なんだか男勝りなかっこいい外観と、優美で上品な館内装飾とのギャップが魅力的です。
サンタンナ・デイ・ロンバルディ教会 魅力とは?
石造りの武骨な正面玄関
モンテオリヴェート広場に建てられた、サンタンナ・デイ・ロンバルディ教会。外観はなんだか要塞のような武骨な雰囲気で、花の都フィレンツェのエッセンス…からは少々程遠い⁉雰囲気なのが特徴です。建設がスタートしたのは1411年。広場の名前がモンテオリヴェートなのは、もともとこの教会の名前が「サンタ・マリア・モンテオリヴェート教会(Chiesa di Santa Maria di Monteoliveto)」だった為です。
奥行きのある館内
ローマのあるラツィオ州で採れる「ピペルノ石」という灰色の石でできたサンタンナ・デイ・ロンバルディ教会の外観。一歩中に足を踏み入れると、突然華やかな世界に様変わりする点がポイントです。長い中央通路の両側には礼拝堂がずらり。こちらは入り口横にある、リゴリオ家の礼拝堂で、ナポリで活躍した彫刻家、ジョヴァンニ・ダ・ノラ(Giovanni da Nola)の代表作のひとつ、救済の聖母の像が印象的です。
ルネサンス色満載の礼拝堂
中に進めば進むほど、ルネサンスのエッセンスにどっぷり漬かることの出来る空間が眼前に広がります。こちらは左手にあるピッコロミニの礼拝堂(Cappella Piccolomini)。アントニオ・ピッコロミニ(Antonio Piccolomini)が奥様の為に制作を依頼し、1475年から1490年にかけてつくられたスペースで、奥様の霊廟(写真)から床のタイルまで、随所に南イタリアの教会にはない新鮮なルネサンスの雰囲気を感じることが出来ます。
ヴァザーリの聖具室
こちらは、館内で最も有名な場所のひとつ「ヴァザーリの聖具室(Sacrestia del Vasari)」です。ヴァザーリといえばウフィツィ美術館の建設なども手掛けた、フィレンツェ、ルネサンスの芸術文化に欠かせない重要人物。で、フロア一体を彩る華やかなフレスコ画が描かれたのは1545年。この場所がサンタ・マリア・モンテオリヴェート教会の食堂として使われていた頃に描かれました。
テラコッタの礼拝堂
ヴァザーリの聖具室のお向かいには「聖なる秘跡の祈祷室(Oratorio del Santo Sacramento)」という場所があります。中は3つの礼拝堂に分かれているのですが、その中の「嘆きの礼拝堂(Cappella del Compianto)」も有名。テラコッタ(素焼き)で出来たグイド・マッツォーニ(Guido Mazzoni)による、イエスさまの死の場面にまつわる壮大な彫刻作品を見ることができます。
サンタンナ・デイ・ロンバルディ教会 是非食べてほしい逸品
Caffè Borbone
「カッフェ・ボルボーネ」はナポリのカフェメーカー。1997年創業の、イタリアの中では比較的若い企業ですが、定番コーヒーメーカのひとつとして広く愛されています。パッケージに描かれたブルボン家(ボルボーネ)のイラストがナポリのお土産として最適。コーヒーの他、紅茶なども発売されていて、軽くて日持ちするので、スーパーなどでまとめ買いするのもおすすめです。
サンタンナ・デイ・ロンバルディ教会 ワンポイント
「フィレンツェと教会との関係」
北イタリア、フィレンツェで花開いたルネサンス文化が、遠く離れたナポリへ伝わったのは、教会建設時、ナポリを支配していたアラゴン家がルネサンス文化の立役者、フィレンツェの貴族メディチ家と交友関係があった為。中でもサンタンナ・デイ・ロンバルディ教会はアラゴン家のお気に入りの場所だった為、ルネサンス芸術で美しく彩られることになりました。
サンタンナ・デイ・ロンバルディ教会での注意点 3選
- 月曜から土曜は、9時半から18時半迄開いています。
- 日曜日は12時半から17時半迄開いています。
- 入場料は6ユーロです。
チケット売り場は閉館30分前に閉まるので、ご注意ください。入場料が6ユーロと中途半端な値段の為、事前に売店やホテルなどで小銭を用意しておくとお釣りが出ないのでスマートです。
まとめ
サンタンナ・デイ・ロンバルディ教会はナポリの教会の中では珍しく有料の施設となりますが、その分、清潔感溢れる館内でのんびりと芸術鑑賞を楽しむことが出来ます。特にヴァザーリの聖具室はとても美しいので必見。地下鉄トレド(Toledo)駅からもウニヴェルシタ(Università)駅からも徒歩10分圏内の好立地ですので、是非立ち寄ってみてください。
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