礼拝堂が見応えアリ！ローマ、サン・ジローラモ・デッラ・カリタ教会

サン・ジローラモ・デッラ・カリタ教会に行ってきました！

ローマの中心街から少し離れた細道に「どーん！」と鎮座する、サン・ジローラモ・デッラ・カリタ教会。一体中はどうなってるの!?穴場教会の魅力の数々を詳しくご紹介します★

サン・ジローラモ・デッラ・カリタ教会とは？行くべき理由ベスト３

「サン・ジローラモ・デッラ・カリタ教会（Chiesa di San Girolamo della Carità/キエーザ・ディ・サン・ジローラモ・デッラ・カリタ）」は、ローマの観光スポット密集地帯から少しだけ離れた場所（ナヴォーナ広場から徒歩約5分）にある教会。館内にはイタリアを代表する有名芸術家フィリッポ・ユヴァラやフランチェスコ・ボッロミーニの大作が飾られており、いわるゆ”穴場”のひとつとされています。

サン・ジローラモ・デッラ・カリタ教会 押さえておくべき魅力とは？

細道に佇む「外観」

4世紀に聖ヒエロニムス（伊：サン・ジローラモ）が住んでいた場所に建てられたことから、その名が付いたサン・ジローラモ・デッラ・カリタ教会。教会全体はドメニコ・カステッリ（Domenico Castelli）が整え、その後1660年、正面口をカルロ・ライナルディ（Carlo Rainaldi）が手掛けました。細道にあるため少々わかりにくいですが、通りの角に建っていて、2箇所に緑の扉があるのが目印です。

荘厳な「中央祭壇」

中に入ると、奥行きがあり、ゆったりとした空間を楽しむことが出来ます。突き当たりの中央祭壇を手掛けたのも、カルロ・ライナルディ。祭壇画はヴェネツィア美術館内に本物が所蔵されている、ドメニキーノ（Domenichino）の有名作品「聖ヒエロニムスの最後の聖体拝領（Ultima Comunione di San Girolamo）」です。

「アンタモーロ礼拝堂」

個人的に訪問の一番の目的だった、中央祭壇左手にある「アンタモーロ礼拝堂（Cappella Antamoro）」。北イタリア、トリノの世界遺産の多くを手掛けたフィリッポ・ユヴァラが、ローマで唯一手掛けた貴重な空間です。アンタモーロ家の為につくられた礼拝堂は彼らしい曲線美が美しく、いくらでも見ていられそう。中央にはピエール・ル・グロ（Pierre LeGros）の彫像も飾られています。

「スパーダ礼拝堂」

アンタモーロ礼拝堂と並ぶ、人気スポットが、館内右手入口付近にある「スパーダ礼拝堂（Cappella Spada）」です。ヴィルジリオ・スパーダ（Virgilio Spada）がフランチェスコ・ボッロミーニ（Francesco Borromini）協力のもと手掛けた礼拝堂は、碧玉（ジャスパー）というマーブル模様の石がふんだんに使用されていてとても艶やか。数ある礼拝堂の中でもひと際目を引きます。

青の綺麗な「格天井」

空を彩る、金×青色の格天井も見逃せません。小さな額縁をたくさんはめ込んだかのような、美しい木枠の天井。枢機卿の紋章や宗教関連のモチーフが描かれていて、1つずつ見ていると、あっという間に時間が経ってしまいます。中央にいるのはイエスさま。”エッケ・ホモ (Ecce homo）”という十字架にかけられる前のシーンがテーマの作品となっています。

サン・ジローラモ・デッラ・カリタ教会 是非食べてほしい逸品

Ciriola

「チリオーラ」はローマのあるラツィオ州の伝統的なパン。そのまま食事と合わせて食べたり、中に具を挟んでサンドイッチにして食べたりします。味はいわゆる普通のパン…なのですが、ラグビーボール風の形がユニーク！”チリオーラ”という変わった名前は、その昔テヴェレ川にいた魚から名付けられた、蜜蝋に色が似ていたことからその名が付いた等、諸説あります。

サン・ジローラモ・デッラ・カリタ教会ワンポイントアドバイス

「Caritàのà」
イタリア語は基本的にはアルファベット読みすれば通じます。その中で時々「Carità」のように右下がりのアクセント記号が付いている単語に出会うことがあるかと思います。これは、その音を強く発音すればオッケー（カリタの場合、タを強めに、尻上がりの発音をします）。イタリア人に道を尋ねる時など、是非意識してみてください。

サン・ジローラモ・デッラ・カリタ教会での注意点

サン・ジローラモ・デッラ・カリタ教会は開館時間が短め…。ミサの前後にのみ開館しているので、どうしても行きたい！という方は最初にいつ行くか決めておくと安心です。

まとめ

サン・ジローラモ・デッラ・カリタ教会は周辺にもローカルな教会がいくつか並んでいます。一年を通して観光客でごった返すことがほとんどない為、ローマの中心部を観光し、人混みにウンザリしてしまった時は、是非足を運んでみてください。開館時間は限定されていますが、のんびりとした空間の中で一日の疲れを癒したり、日曜の空気に触れれば必ずや、パワーチャージ出来るハズです！