猫と遺跡を愛でる場所。ローマ、トッレ・アルジェンティーナ広場
トッレ・アルジェンティーナ広場に行ってきました!
「トッレ・アルジェンティーナ広場」は古代ローマ遺跡群を無料で鑑賞することが出来る広場。猫がたくさんいる場所としても有名で、周辺にはどこかほのぼのとした風景が広がっています。
トッレ・アルジェンティーナ広場とは?絶対行くべき理由ベスト3
- 紀元前の古代ローマ遺跡を無料で見られる点。
- 保護猫たちのシェルターを合わせて見学出来る点。
- 24時間365日いつでも見学出来るスポットである点。
「トッレ・アルジェンティーナ広場(Largo di Torre Argentina/ラルゴ・ディ・トッレ・アルジェンティーナ)」は、パンテオンから10分弱歩いたところにある広場。広場の大半が「遺跡群」となっており、柵越しに古代ローマ時代の神殿跡をたっぷりと味わうことが出来ます。遺跡群は保護猫たちのシェルターとしても使われている為、猫好きさんも必見です。
トッレ・アルジェンティーナ広場 押さえておくべき魅力とは?
4つの「巨大神殿」
トッレ・アルジェンティーナ広場には、元々4つの神殿が横並びに建っていました。「聖域(伊:アレア・サクラ)」と呼ばれていたその場所は、なんと紀元前509年~紀元前27年頃のもの!1926年から始まった別の工事の際に、偶然神殿跡が発見され、現在も全貌解明に向けた調査が続いています。まずは柵越しに、紀元前の世界にレッツ、タイムスリップ!
最も新しい「幸運の神殿」
4つの神殿のうち北側にある2つ(Aedes IuturnaeとAedes Fortunae)は、保存状態が良く、神殿の面影を十分に感じることが出来ます。中でも北側から2番目の場所にあるAedes Fortunae(”幸運の神殿”の意)は、4つの中で最も新しい神殿(紀元前101年頃完成)で、円を描くようにして建てられた6本の柱をしっかりと確認することができます。
教会跡も残る「ユートゥルナの遺跡」
こちらは最も北側にあるAedes Iuturnae(”女神ユートゥルナの神殿”の意)。紀元前241年に建てられた神殿で、4つの神殿の中では2番目に古いものに当たります。注目すべきは遺跡の後方!よく見ると大きな四角い石と壁画が見えますが、これは後年(12世紀)、この地に建てられたサン・ニコラ・デイ・チェザリーニ教会(Chiesa di San Nicola dei Cesarini)の祭壇周辺の遺跡です。
遺跡に集まる「猫」
遺跡の中は人間は立ち入り禁止ですが、猫はオッケー!タイミングによっては、柵越しにたくさんの猫たちに出会うことができます。というのもここは猫の保護区(Colonia Felina)としての役割も担っており、野良猫たちに係りの人たちが餌付けなど行っているからです。異国で見る猫は”イタリアの猫”とわかっていても、思わず可愛くて日本語で話しかけそうになってしまいます。
ローマいち古い「Teatro Argentina」
アルジェンティーナ劇場(テアトロ・アルジェンティーナ)は1732年に竣工した、ローマで最も古い劇場。アルジェンティーナ広場の北西側(ユートゥルナの遺跡の後方)に建てられています。ジェロラモ・テオドーリ(Gerolamo Theodoli)が手掛けたクリーム色の優雅な外観は、目の前の遺跡群とのコラボレーションが絶妙。中から着飾ったゲストの方々が出てくると、さらにその違いが際立ちます。
トッレ・アルジェンティーナ広場 是非食べてほしい逸品
Lumache alla romana
「ルマーケ・アッラ・ロマーナ」は御覧の通り…かたつむり(ルマーケ)のトマトソース煮込みです。見た目はちょっと恐ろしいのですが、トマトソース、オリーブオイル、にんにく、ミントなどの香りや味が強く出るため、食べると意外に”普通”のお味。ローマの郷土料理のひとつなので、旅の思い出に、ちょっとハラハラドキドキしてみたい方は是非頼んでみてください。
トッレ・アルジェンティーナ広場ワンポイントアドバイス
「広場の名前の由来とは」
「トッレ・アルジェンティーナ」は”アルジェンティーナの塔”を意味するイタリア語。塔は広場近くの建物の中に組み込まれてしまったため、見ることが出来ないのですが、建物を含む、周辺一帯の土地購入にあたった「ヨハネス・ブルカルト(Johannes Burckardt)」の呼び名にちなんで、トッレ・アルジェンティーナ広場となりました。
トッレ・アルジェンティーナ広場観光での注意点
- 遺跡は上から覗いて見学するスタイルです(無料)。
- 「広場」ではありますが大部分が「遺跡」です。
- 猫には餌を勝手にあげないようにしましょう。
トッレ・アルジェンティーナ広場は現在、遺跡群の中に入ることは出来ません(今後変わる可能性も…)。柵の周りに多少ベンチなどはあるものの基本的には休憩より見学メインでの来訪がオススメです。
まとめ
なお古代ローマ時代、4つの神殿の後方には絢爛豪華な劇場(ポンペイウス劇場/Teatro di Pompeo)が構えられており、ちょうど現在のアルジェンティーナ劇場のあたりで、あの、ユリウス・カエサルが暗殺されたと言われています(諸説あり)。時間を気にせず立ち寄ることの出来る貴重なローマの観光スポット。是非歴史探訪に出かけてみてください。
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