遺跡を使って完成!ローマ、サン・ニコラ・イン・カルチェレ教会
サン・ニコラ・イン・カルチェレ教会 に行ってきました!
ローマにある「サン・ニコラ・イン・カルチェレ教会(サン・ニコラ・イン・カルチェレ聖堂)」は、なんと古代ローマ遺跡を利用して建てられた教会。周りの風景と一線を画す、不思議な魅力に迫ります。
サン・ニコラ・イン・カルチェレ教会 とは?絶対行くべき理由ベスト3
- 古代ローマ遺跡を利用した珍しい教会の姿を堪能できる点。
- 外観と館内の雰囲気のギャップを楽しめる点。
- 教会の地下エリアも見学出来る点。
「サン・ニコラ・イン・カルチェレ教会(Basilica di San Nicola in Carcere/バジリカ・ディ・サン・ニコラ・イン・カルチェレ)」は、フォロ・ロマーノからテヴェレ川の方へ、10分ほど歩いた所にある教会。正面から見るとヨーロピアンムード満点の教会なのですが、よくよく見ると随所に遺跡のような雰囲気も!館内や地下にも古代ローマ遺跡の影が見え隠れ。見逃せません。
サン・ニコラ・イン・カルチェレ教会 押さえておくべき魅力とは?
異なる時代の織りなす「絶景」
これはサン・ニコラ・イン・カルチェレ教会の外観に掲げられたレリーフ。1599年に建築家ジャコモ・デッラ・ポルタが正面口を整えたこと。元々の建物は1128年に整えられたこと。そして、1865年に再度整えられたことが記されています。まるで大樹のように異なる年代の姿を身にまとった教会!まずはレリーフを1枚写真におさめ、年代ごとの違いをチェックしにまいりましょう。
白亜の「ファサード(正面口)」
これは正面から見たサン・ニコラ・イン・カルチェレ教会の姿です。1599年に設計された後、19世紀と20世紀に修復された為、見た目はかなり新しい雰囲気。ですが、扉の上に刻まれた、ピエトロ・アルドブランディーニ枢機卿(1571-1621)への碑文を見ることで、歴史の深さを思い知らされます。バラ窓(丸窓)の左手(写真手前)には、教会のシンボルである聖ニコラウス(サン・ニコラ)の浮き彫りも。要チェックです。
正面右手から見た「教会の姿」
こちらはサン・ニコラ・イン・カルチェレ教会を右手から見た様子。「さっきと全然雰囲気がちが~う!」。そう。教会はヤヌスの神殿(Tempio di giano)、ユノの神殿(Tempio di Giunone Sospita)、そしてスペスの神殿(Tempio di Spes)の3つの古代ローマ時代の神殿を利用して建てられているのです。写真は教会右手、ヤヌス神殿の柱の跡です。
教会らしさ満点の「館内」
外観とは打って変わっていかにも「ザ・教会!」といった雰囲気の館内。ですが、よくみると館内を構成する柱も一部、古代ローマの時代の神殿の柱が使われていることに驚きます。祭壇画はロレンツォ・コスタ(Lorenzo Costa)のキリストの昇天(Ascensione)。右手にもアントニアッツォ・ロマーノ(Antoniazzo Romano)の聖母子像など、ローマで名を馳せた有名人たちの名画が見られます。
遺跡を見学出来る「地下室」
館内からは有料で地下エリアに行くことも出来ます。かつて牢獄(カルチェレ)として使われていたこともある教会。骨などもごろごろしていて、ちょっと不気味な箇所もありますが、一方で、古代神殿の跡や、地下聖堂の跡なども随所に見られ、終始ワクワクドキドキが止まりません。教会自体にはあまり興味関心がない…と言う方にもオススメのエリアです。
サン・ニコラ・イン・カルチェレ教会 是非食べてほしい逸品
Castagnole
「カスタニョーレ」は、小さなサーターアンダーギー(沖縄の郷土菓子)、ドーナツボールのようなお菓子。食べるとほんのり柑橘系の香りやお酒の香りがしてなんとも異国情緒満点です。特に謝肉祭(カーニバル)の時に食べるもののひとつで、2月頃になるとパンやさんやお菓子やさんのウインドウにはカスタニョーレがたくさん!見た目より優しい味わいなので是非、見かけたらつまんでみてください。
サン・ニコラ・イン・カルチェレ教会 ワンポイントアドバイス
「3つの神殿エトセトラ」
教会の前身となる3つの神殿。サン・ニコラ・イン・カルチェレ教会はちょうど真ん中にあったとされるユノの神殿の所に建てられたと言われています。3つの神殿はいずれも紀元前3世紀、2世紀(日本の弥生時代)の頃に建てられたもの。現在のサン・ニコラ・イン・カルチェレ教会の正面左にスペスの神殿、右にヤヌスの神殿があったと言われています。
サン・ニコラ・イン・カルチェレ教会 観光での注意点
- 毎日10時から17時迄開いています。
- 地下室は水曜はクローズしています。
- 地下室へ行くには3ユーロかかります。
ミサの最中は見学不可。教会の地下はイタリア語で「Sotterranei della chiesa/ソッテッラネイ・デッラ・キエーザ」と書かれています。道に迷った際などは、この言葉を頼りに探してみてください。
まとめ
地下は館内で入場料を払うと係りの方に誘導してもらえます。大抵人だかりが出来ているので、その人たちに付いて行けば大丈夫。説明パネルなどもありますが、イタリア語が中心のため、事前に少し勉強してから向かうと、より理解が深まり、楽しめることと思います(もちろん、知識がなくとも、洞窟探検のような雰囲気で十分楽しめます!)是非足を運んでみてください。
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